2017/02/21 のログ
ご案内:「王城 庭園」にアンゲリカさんが現れました。
■アンゲリカ > 不定期に(と言ってもわりと頻繁に)開催される王城での宴。
父に命じられアンゲリカも参加したのだが、あまりに疲れてしまい中座して庭園を歩いていた。
国を本当に思う王族や貴族は少ない。
上辺だけの美辞麗句が飛び交う場所にアルコールと菓子の甘い匂いが混じって、
なんだか気持ちが悪くなってしまった。
頭が重い。
(―――そういえば最近外の空気を吸うことが少なかった気がする)
夜風が金髪を靡かせて、己の内に溜まった空気が浄化されていくような心地に
表情を和らげて歩けば、靴音だけが響く。
ご案内:「王城 庭園」にガリアさんが現れました。
■ガリア > (王城に呼び出された時の理由は、自分の場合、少ない
新兵の教官役に一旦別れを告げて、暫くの間、他の騎士団への臨時出向を命じられた
団勤めも久方ぶり、元々己の役割は其処に在るが故に、断る事も無い
了承と了解を伝えて仕舞えば、後は特段用もなく、早々に引き上げて仕舞えば
――そう言えば、遠征と訓練ばかりで、王城に訪れたのも久方ぶりだったかと
そんな事を思い返しながら、ふらり、ふらり、通路を歩む、其の最中。
ふと、人の気配に耳を傾け、視線を向けては其の先に、歩む一人の姿を認めては
一度脚を止め、そして、其の歩みを彼女の方へと向け直し。)
――――……こんな所で黄昏ってかい?
(ひらり、かける声と共に、片掌を掲げて振って見せよう
様々な所に顔を出しては、短期で去って行く遊撃騎士の事を
果たして、相手がちゃんと覚えているかは判らない、が
少なくとも、此方は気に留めた女の顔は忘れない性質だから、気軽に)。
■アンゲリカ > 振り返った顔に微かな驚きの表情があったのは、ガリアが言うとおり
自覚のないうちにたそがれていたからだろう。
実際声をかけられるまで気配を感じ取ることもなく、ただ夜風に当たっていた。
それゆえにお辞儀もワンテンポどころかスリーテンポほど遅れて、ぎこちない。
「ごきげんよう。
ええと……――――」
彼はあの濁ったパーティに出るタイプには見えないし、他の用事があったのだろう。
それくらいは察するが、言葉が詰まってしまった。
やれ、とそんな己に嘆息しつつ苦笑いも含める。
「少しだけ休憩です。
広間でいろいろな方が集まっていらっしゃるのですよ。
人酔いしてしまいました」
当たり障りなく言い訳し、貴方は?と視線で問いかける。
■ガリア > (――僅かな、違和感。 声を掛けてから随分と遅れて振り返った相手の顔は
何処か惚けていたかの様にも見えたからかも知れない。
普段で在れば、余り彼女がこうして気を抜いた所は余り見かけた覚えが無い
尚の事、言葉へと詰る様子を見れば、一寸頬を掻いてうーんと唸り。)
………嗚呼、成る程、お疲れさん。 集まってんのは知ってたけど、思いっきり俺は逃げて来た。
ま、別の用事も在ったしなァ…ほれ、こんなのが。
(広間の、と漸く聞けて――嗚呼、と、其れだけで何と無く納得して仕舞った
聖女、と称され、王家の血筋でもある彼女ならば、参加していて当然か
様々な思惑が積もる社交界は、別に己で無くたって疲れるだろうと
労いの言葉を自然と投げては、彼女を傍へと歩み寄りながら懐から紙を取り出した
先刻、辞令として下された遊撃命令、その内容が記されている物
其の出向先は、相変わらず短期では在る物の、彼女が所属する騎士団
勿論、別に此れが初めての事ではないけれど。)
色々在って、又暫くそっちにも顔を出す様に為るんでな。
ま、改めて宜しくしてくれると嬉しいね、アンゼリカ?
(――恐らくは、騎士としての立場以外の事を考えれば
王族たる相手を気軽に呼ぶのは、失礼に当たるのやも知れないが
――そんな事を気に止める筈も無い、そんな性格だ
向き合う形で胸を張れば、ニィ、と歯を見せて快活に笑って見せよう)。
■アンゲリカ > 「ああ、そう…貴方も大変ですね。
人が足りない時に、危険な任務に、という時ばかり呼ばれては」
労いながらもようやく表情が柔らかくなる。
自覚は薄かったが、やはり気が張っていたようで、
こうして世間話ができる状況になったことにこんなに安堵するとは。
ガリアの背後を見ると、ガラス越しに幾人か顔馴染みの貴族令嬢が
通りすぎてはこちらを見て、そしてあの作り物の空間に戻っていく。
己もいつまでも休憩していられないのだと現実に戻され、気を引き締め直しながら。
「お久しぶりですもの、座って歓談したいところですけど、
お父様のお顔を汚すわけにはいきませんね。
最近はどこにいらっしゃったのか、それにきっとどこかへ行けば
楽しい経験もされたのでしょうし、お話お聞きしたいのですが」
夜風の冷たさも増してきた。
頬が冷えていく痛みに距離の近づいたガリアを室内に共に戻るよう促し、
アンゲリカ自身も室内へと続く扉へ歩み寄る。
■ガリア > そう言うもんさ、そもそも其れを承知でこの役を引き受けたのは
他でもない俺自身だからなァ、別に文句なんて無いさ。
(多少なりと、彼女の表情に余裕が戻るのなら、幸いだ
背後を、例の宴の参加者だろう若い声が通り過ぎて行くけれど
生憎ながら、其方には余り興味を抱かなかった。
また、彼女も戻る心算なのだろうと、其の表情が緊張を帯びるなら
――確かに、其れも彼女の役目では在るのだろう、王族としては間違い無く
けれど、と、ふと思い立ったならば、彼女の背後を追いかけて。)
高貴な血筋としては、如何しようもないって奴か。
……なら、こう言うのは如何だい? また新たに配属される騎士が居て
騎士として、ソイツの案内や受け入れをしなきゃならない…ってのは、ね。
(それは、別段共生する心算は無い、一つの提案だ。
ただ、雑談する為に席を外せないと言うのなら、大義名分を与えようじゃないかと言う屁理屈
でも、其の大義名分で、もう少しだけでも時間稼ぎが出来るかもだと
そんな誘いを投げ掛けたなら。 さて、彼女は如何思うだろう。
何れにしても、また室内への扉は共に潜るだろう
そうして、彼女が行くのなら引き止める事はしないけれど
もし、留まるのなら、「大義名分」を引っさげて、色々と、己に付き合わせようとするだろうか)。
■アンゲリカ > 背中で聞いていた提案に浅く振り向いて、まるで少女のような微笑みを宿す。
そんな提案をしてくれる人は、きっとあの広間には誰一人いない。
「………難儀な任務が降りかかってきたということですね。
それではこちらへ。歓迎します、ガリアさん」
実際のところ、アンゲリカは近頃騎士として振る舞うより王族として、
はたまたガラスケースの中の人形としてすごす時間が多く、ガリアを導く役には
到底なりえなかったが、カタチだけはそれを模して共にもう少しの休憩をすごそう。
――――残念なことは、アンゲリカの父親が悪人であるということだ。
彼女の息抜きにどんな理由があろうとなかろうと、良い顔をするはずがない。
聖女の娘を使い、民意を集め王位に近づこうと目論む彼が、戻ってきた娘を
きつく叱ることはアンゲリカを落ち込ませたが、そんな結果でも
ガリアの柔軟な優しさはありがたく、彼女自身後悔もしなかったはず―――。
ご案内:「王城 庭園」からアンゲリカさんが去りました。
ご案内:「王城 庭園」からガリアさんが去りました。