2023/02/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にクレイさんが現れました。
クレイ >  
「ケッ! やってられっかよ」

 そう愚痴りたくなるのも致し方あるまい。今彼がいるのはとある部屋。王城であるはずなのにベッドと机、それに椅子と最低限の家具しかない質素な部屋。
 彼は今、王城に軟禁されている。
 なぜこうなったか。それは戦場で起きた事だった。彼は追撃戦や掃討戦が嫌いだ。だから”依頼”の通り砦の防衛に戻った。そこまではよかった。
 しかしその後砦が攻撃を受けた。しかしその時の砦の隊長の貴族はそれを自分のミスと認めたくなかった。
 結果、前の戦いでわざと手を抜いた傭兵がいたと言いがかりをつけられ事が収まるまで、つまりは他にもっとマシな言い分が見つかるまでここで大人しくしていろという事らしい。
 窓を見る、別にそう高いわけじゃない。脱走しようと思えば普通に出来る。しかし。

「まぁいいや、飯も出るし」

 そんな面倒な事はしない。する必要がない。
 というより、貴族に知り合いもいるし戦争でも多大に貢献しているのはこちらだ。ある程度の温情が働いている。
 面会だって言えば通してもらえるだろうし、食事だって普通に出てくる。自分に嫌われたくなかったり、逆に味方につけたい貴族や王族の誰かが人や物をさっきから送ってくる。
 まぁ逆に質問と称して自白を促す尋問官みたいなのが派遣される場合もあるが。
 とりあえず、宿として考えればそう悪くない環境なわけで。

クレイ >  
 では、人が派遣されているのになぜまだ1人なのか。それは単純な理由だった。
 全員下手すぎる。ただそれだけだ。
 別に騙してほしいというわけではない。だがあからさまにナントカ様の為にこの部屋に来ましたオーラを出しているのにそれを隠そうとされればこちらとしても色々と気が滅入るわけで。
 結果、1人で軟禁されている状態になる。
 部屋の端に積まれたお菓子を見る。

「……にしても菓子が多いな……ああ、そういえばなんかあったな今」

 なんか丁度お菓子にちなんだイベントがあった気がする。その関連か。
 とはいえ、こんなに菓子があっても困る。別に甘い物は嫌いなわけではないが、好き好んで食べるわけでもない。
 まぁ質は確かなので学校で後で配って回れば良いので処理は……いや、まて。
 お菓子を調べる。

「……アウト、セーフ、アウト、アウト」

 やっているのはお菓子の選別作業。
 簡単に言えば催淫だったり洗脳だったり、そういうヤバい薬が入ってるようなお菓子をより分けている。
 わかるのかと言えばわかる。明らかにお菓子じゃない臭いがすれば嫌でもわかる。

クレイ >  
 十数個あったお菓子をより分ける。催淫が3洗脳、というよりボーッとさせる薬が2。後はノーマルだった。
 まぁ大方催淫で無理やり襲わせてそれを脅しのネタにといった魂胆だろう。
 お菓子をより分ければベッドに横になる。

「あー、でも暇なんだよなぁ」

 別に宿として見れば悪い場所ではない。しかしやはり暇である。
 本なんて趣味じゃないし、ゲームも1人じゃできない。それなら変にえり好みせずに表向き自分への奉仕に来た女を食って遊んだほうが良かったか? なんて思うが、もう追い返してしまった後だ。
 次来たらそのタイプでも一考の余地ありだな。なんて考えながらボーッと天井を見る。