2022/12/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城/パーティー会場」にバルゴラさんが現れました。
■バルゴラ > 今宵も王都マグメールの中心である王城で、極々ありふれたパーティーが行われている。
平民から貴族まで、果ては王族に連なる者達が歓談し料理を喰らい酒を飲む、とても判りやすい立食形式のパーティーだ。
その目的は酷く単純で辺りを見渡せば直ぐわかる。
腹のでた悪徳貴族が好みの平民を見つけると部屋へと連れ出し、将来有望そうな若い貴族を見つけては平民の女が腕を絡ませる、或いは貴族のご令嬢が参加している冒険者の冒険譚に瞳を輝かせ、自分みたいに両親の紹介で半ば強引に参加させられた者達はただ飯を美味しくいただく、そんな背徳と欲望塗れのパーティーである。
貧民地区?の人間が居ないだけで、王都の縮図みたいなモノのようで、ミレーのメイドから用心棒の冒険者とかあまり接点の無い者達もちらほら見受けられるので退屈ではないが……自分がこの場に居る事の場違い感がとてもとても。
まあ生ハムの原木のひとつを素手で食べているから、ワイルド過ぎて誰も寄ってこないのもあると思うが、まあパーティー会場の喧騒より一歩だけ離れた適当な柱に背中を預けて、少し、だいぶ、結構、滅茶苦茶、硬い生ハムを貪って食べ終わったら即帰ろうと考えていた。
メイドに手を出すのも面白そうではある。
貴族のご令嬢をからかうのも良し、或いは冒険者の冒険譚を個室でベッドの上で聞くのも楽しげだが、どうにも空気が合わないというか、合わなくもないが……うーん。
「………さっさと食べて帰ろうか。ただなー……親の顔に泥を塗るのもなー………。」
食べて帰りましたまる、ではきっと誰かしらの噂か両親の耳に入ることは十中八九間違いないだろう、かと言って誰かに声をかけてダンス……も、矢張り、うーんっとなる。
実際なるべくそうしないようにしているが、眉間に皺が寄りかけているのを自覚しているし、口元は笑みは無くあるのは生ハムくらいだろう。
さてどうすべきか。
ゾブりと生ハムの原木に食いつき歯をたてると、グチッと噛み締めた生ハムを食いちぎり、もにゅもにゅと食べる、だいぶ塩分過多になるが魔族だから死にはしないはず。
■バルゴラ > 適当に誰か捕まえて、それっぽく楽しんだことにしておくか。
出来ればメイドか平民地区の女性に声をかけ、少しだけゴルド握らせて楽しんだことにして、自分は寮へと帰ろうか。
決めれば行動は迅速に。
生ハムの原木を近くに立っているメイドに渡し、持ち帰りように包んで貰えるか確認しながら、パーティー会場の中央の方に。
暫く相手を見繕うためにウロウロしていたが、土産用に包んで貰うようにお願いしていた生ハムの原木が包み終わったとのことなので、メイドさんにゴルドを握らせてチップと、良ければ……アリバイ工作に、とあまり人に見せない人懐っこい笑みを向けてから、そのメイドさんと個室の方に消えるのだが、自分は個室に行く前に王城の出口へと消えて、寮へと帰ったのだった。
ご案内:「王都マグメール 王城/パーティー会場」からバルゴラさんが去りました。