2022/09/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【廊下】」にライゲノースさんが現れました。
ライゲノース > 上質な葡萄酒がたっぷりと注がれたワイングラスを供に王城の廊下を歩く――…今夜も無事貴族からの取立てが終り、その土産として一杯の葡萄酒をグラスに頂戴し、王城より平民地区にある店へと戻ろうと。

「が、だ。此処はどこなのだ?」

迷子となった。
王城には少なくない回数きているが、相変わらず王城は広く、稀に王城に用事があるのか見学しにきたのか貴族以外の人とすれ違い、気がつけばすれ違う人間も居らず、気がつけばこれだ……誰もいない。

横を見れば客室なのかわからないが扉が、逆を見れば窓から外が、見る限り王城でも外側だと思うのだが、案内板があるわけでもないので迷っている。

先程ちょびっと口をつけた葡萄酒の所為か?
と勘違いするほどに、不審者よろしく辺りをキョロキョロしながら眉間に皺を寄せた表情で王城を彷徨いながら廊下を進んでいるのだった。

それにしても変わらぬ風景?光景?廊下と扉だけ、後は絵画やら芸術品の移り変わりで辛うじて同じところをぐるぐる回っているわけではない事は判る。

これは秘書などを雇うべきか?或いは王城に来る際は案内を雇うべきか?
ワイングラスに口をつけてちびっと上質な葡萄酒を喉に流し込む。
ふわりと香る普段飲んでる安い葡萄酒とは違う格段に上質な豊潤な香り、微量な渋み、心地良い酸味……高いのだろうな、と思えば一気に飲むなんて出来ない。

ライゲノース > 葡萄酒をこぼさないように、こぼさないように……。
足取りが慎重に歩く速度もゆっくりと、グラス片手の中年男は廊下をただただ進んでいくのであった。

途中王城で働く誰かか、或いは見知った廊下にでたのか、男は無事王城から帰宅できたらしい。

それが事実かどうかは冒険者ギルドの傍にある男の店が開いてるのを見れば一目瞭然である。

ご案内:「王都マグメール 王城【廊下】」からライゲノースさんが去りました。