2022/08/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城 夜会」にシュティレさんが現れました。
シュティレ > 様々な貴族が、様々な商人が、様々な王族が、一つの所に集まって、楽し気にお酒を楽しみ、歓談をしているのが見えています。
私は迷い込んだ……と言う訳ではなく、此処に居ました。
理由としては、私のこの国での拠点―――私の屋敷に送られてきた招待状で、その招待上には、私の名前がありました。
貴族の名前は、私には覚えのない人でした、私が親交を深めようと思っている訳でもないひとでした。
意図も判りませんが、貴族として、正式に誘われたのであれば、理由なく断るのは良く無い事でもあります。
参加した、と言う事実だけを残して早々に帰ろうと思いながら、私はこの場所に来たのです。
ワインを片手に、周囲の楽しげに話しをしている人々を眺めています。
無論、彼らは皆私が知っている人ではないので、話をしている人々は私に近づく事はありません。
壁の花となり、静かにワインを傾けながら、私は皆様を眺めております。

今宵も月の光は、綺麗で、美しい。
あかぁい、おつきさま。
それが、窓の外から光を城の中に落として周囲を染め上げてます。
私の所為ではあります、しかし、誰も気が付いていない様子。
少しずつ、紅い光の祝福に少しずつ染まっていく、参加者。
別に、体に悪いことはありませんが……普段の物ではない物を浴び続ける事、どうなるのでしょうか。
私は唯々、月の光を眺めながら、静かに、お酒を、この赤いお酒に、紅い月の光の似合うこと。
それらを楽しんで、おりました。

今は、普通の夜会ではありますが。
さて、この後どうなるのでしょうか、それが、楽しみで、なりません。
くつ、と私の唇は、三日月に、吊り上がります。

シュティレ > 「   」

私の言葉は、喧騒の中に消えて解けていきます、何かをすれば、この国は過敏に反応するのでしょう事が判ります。
この国に居て、理解しております、この国の人は、北の国―――彼らの言葉で言えば、魔族の国と言う場所ですね、其処に敵意を向けてます。
其処に住まう人々を、魔族と言うレッテルを張っていて、そして、判り合う事を放棄して襲い掛かっています。
そんな彼らは、何時もこのように、夜会、パーティを沢山開いて、楽しげに酒宴を持って、浪費をしています。
彼等を見ると、ゴブリンを思い出します、知恵もなく唯々、略奪に依って生活している種族。
誇りも、矜持もなく、享楽に溺れていく種族。
私は、ヒトを尊敬しています、己を研鑽し上を目指して、自分の力以上の何かを成す、そんな種族。
しかし、此処にいる貴族は、そんなヒトと言う種族全体を穢しているようにも思えます。
そう考えると、私は……子供の様にイラつきを感じてしまうのです。
貴族として、血族として、恥ずべきでしょうか、そんな風に、自戒を覚えてしまう程度には、幼い感情。

しかして、私は、月の光事態を消すことはありません。
折角、こんなにもきれいに紅い月が、私を見ていてくれているのです、主が、私を見ているような、そんな感じすらします。
だから、私は窓の縁に腰を掛けましょう、月の光を、心地よく感じながら浴びて、お酒を一口。
このワインは、とても、とても良いものです、それがまた、私の心の奥を擽ります。
こんな、堕落した人こそが、良い物を手に入れているのですね、と、思えてしまうので。