2022/01/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にホウセンさんが現れました。
ホウセン > 夜の王城。
社交場であり、行政府であり、王国軍の拠点であり、研究機関も内包する。
特に膠着状態にあるアスピダの件を鑑みると、後半の二つとしての機能が活性化され、時間を問わない活動がされているだろう。
それでも日中に比べれば人の数は疎ら。
歩き回っても、出会うのは廊下の所々で見かける見回りの兵士が専らとなろう。
閑散とした場内に、一目を憚るように――というには、聊か目立つ小さなシルエット。
子供である、帝国風の身なりをしている、人目を引く整った顔立ちをしている。
だというのに、誰何されこそすれ用向きを伝えれば足止めをされる気配はない。

「さすがにこれだけ足繁く通えば、警備の者も覚えようもの…かのぅ。
ならば、顔パスとやらにしてくれるてもよかろうに。」

角帯に挟んだ扇子を手に取り、僅かに開いて口元を隠す。
小さく呟いた声には、尊大さと無関心とを適度にブレンドした響き。
珍しい文物を扱う商人として、帝国の薬学に通じた知識人として、謀略の資金源として。
どの肩書を重宝されたものか、とある王族の元に呼ばれた道すがら、何か遊興の種は無いかと視線を巡らせる程度には不真面目。

ホウセン > 人の世に紛れた妖仙の足取りは、城内の奥まった方向へ。
王国の威光を知らしめよと贅を尽くした広間やら何やらとは縁遠い、実務を所管する区画といえばよいのだろうか。
王国軍の各師団の事務部門が集まった区画の前に差し掛かる。
個性的な集団の多い、果たして国としての軍事における統制が取れているのか怪しく思える昨今の状況では、律義に全ての師団の連絡事務所が収まっている訳でもないのだろうが。
ここまで来ると、多少の活況を示している部屋もある。
出兵に際しての編成案や、兵站や補給の計画や、そういった諸々を裁可している長がいることもあるのだろう。
ならば、副官やら伝令役も駆けずり回ろうというものだ。

「嗚呼、これはこれで興味が無い訳でもないのじゃがな。
 どちらかといえば、そちらが本業ではあるのじゃし。」

事実、これまで取引が無い訳でもないどころか、上得意先も幾つか。
尤も、本業であっても本性ではない。
本性の方はといえば、各師団やら軍団やらの功績争いに敵愾心を一つまみ加えて事態を引っ掻き回す方が好みであるという酔狂な妖仙。
滅多に尻尾を出さないから、表立った敵視をされることは殆どあるまいが、それでも因縁のある相手も皆無ではなく。

ホウセン > 物思いに歩みを止めたのも束の間、ここ訪れた目的へと立ち返り、雪駄を履いた足を踏み出して――
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からホウセンさんが去りました。