2022/01/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城 とある宴席」にアダンさんが現れました。
アダン > 様々な場所で行われていた新年の祝いの宴の数々も徐々に終わりを迎える頃、とある貴族家が盛大な祝宴を催した。
手当たり次第に王族や貴族、さらには富裕層の一般国民や冒険者などにも招待を出したらしく、それなりの人数が王城の広間の一つに集まっていた。
その節操のなさからもわかるように、これは主催の貴族家の涙ぐましい努力でもあった。
とある王家の貴公子と娘の間に縁談が結ばれたのだが、それが破断になったのである。しかもそれが娘の別の男と出奔したからだという。
その外聞の悪さもあり、今回の宴席主催の貴族家の名は失墜し、没落の兆しが見えていた。
そんな状態であるという公然の事実を否定するために、こうして派手な宴を開催しているのである。集まった王族や貴族などの有力者となんとか渡りをつけ、支援を請おうともしているのだろう。

アダンも、招待客の一人として宴に出席していた。今回主催の貴族家と親しい関係にあるわけではない。
出席する義理も特になかったが、没落寸前の貴族家の有様を見てやろうという思いと、この事態に食い込んで陰謀を巡らすかどうかを検討するために来席した。
とはいえ、特に何かを利用できるわけでもない様子であり――年若い娘でもいるならば別だったが――、広間のテーブルの一つに立ち、招待客たちを眺めていた。

「この家ももう駄目のようだな」

必死に自分の家の健在さをアピールする主催の貴族家の当主を一旦眺めたものの、すぐに視線は客たちへと戻る。
深い貴族故に、当然健全な思惑ではない。自らの欲望を満たせるような相手がいないかと物色しているのだ。
すでにアダンの指輪には魔力が充填されており、いろいろな良からぬ企みが実行できるようになっていた。

アダン > しばらく宴の有様を見ていたが、自らの眼鏡にかなう存在もおらずそのまま広間と立ち去っていった。
ご案内:「王都マグメール 王城 とある宴席」からアダンさんが去りました。