2021/08/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にグリセルダさんが現れました。
■グリセルダ > 「はぁ………ったく、息が、詰まる………」
夏とは言え、深夜を迎えれば外はいくらか涼しくなる。
特に、酔っ払いが乱痴気騒ぎを繰り広げている広間から抜け出してきた身には、
匂いたつ薔薇の芳香もあいまって、まるで天国のようだった。
「やっぱり、仕事は選ばなきゃだめだわね。
お金で選んじゃだめ、………わかっちゃいるんだけど、なぁ」
しかし、先立つものの誘惑には、ついつい引かれがちだ。
手にしていた水晶玉を懐へ滑り込ませ、ローブの裾を翻して、
薔薇園の中を縫うように設えられた小道をのんびりと辿る。
王城での夜会に、余興として呼ばれた身だが―――――そろそろ、帰ってしまおうか。
噎せ返るような人いきれの熱気に、被り続けていたフードも鬱陶しい。
出来れば耳の露出は避けたいので、まだ、被っているよりないけれど。
■グリセルダ > ぼんやり、のんびり、散策を楽しんでいたところ。
明らかに素面ではない誰かの声が背後から遠く聞こえ、
何故だか反射的に、物陰に隠れてしまった。
千鳥足の数人の影がゆらゆらと通り過ぎた後、
ふう、と溜め息を吐いて立ち上がる。
「………つまり、もう帰りたがってるってことよね、これ」
一人頷いて、彼らが向かった方とは逆方向へ歩き出す。
心持ち速足で城を後に、逗留している宿を目指して――――――。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からグリセルダさんが去りました。