2020/11/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】 あまり人気のない庵」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 黄昏時の庵の中、二人の男が会話をしている。
一人は、黒いローブの男、もう一人は王族としての、豪奢な服を着た老人だ。
ローブの男は、一つ頷くと、

「確かに、王城の情報が安定的に得られるのは有り難いが、しかし、良いのかね?
君の息子が懸想している女を――それも仮にも大きな商会の娘を、誘拐するなど」

『無論だ。幾ら金を持っていても、所詮は平民の血筋。
我々の美しき血に、その様なものが交じるのは看過できん――既に、子供が生まれていたなら、そいつも頼む。後の始末はそちらに任せるからな……』

老人の血走った眼を見て、つまらなさそうに視線を外す男。
大義名分の様なものを口走ってはいるが、所詮はそれも彼のエゴでしかない。
とても、『美しき心』から出る様な言葉ではない。堕とすまでもなく、堕ち切っている。

「無論だとも――私は悪魔、契約を結んだ以上、それを裏切ることはしない」

そう言うと、男は気付かれぬ様に、庵の外へとぐるりと視線を巡らせる。
わざわざ、こんな所で会話しているのは、まさにこの会話を聞き咎めて、それを止めようとする『美しき心』の持ち主を探すためだが――さて、果たしてその様な人物がいるかどうか。

ロブーム > ――男はそのまま、何処かへと
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】 あまり人気のない庵」からロブームさんが去りました。