2020/08/11 のログ
■アンヤ > で、だ。
その報酬で美味い酒を買って……と行きたいところなのだが、ちょっと消耗が酷く、腰と尻が重たくて白木のベンチから立ち上がるのさえ困難で、なのに余計に湧き上がるものもあって、さてどうしたものかと瞼を閉じる。
死んでも寝てもいない。
帯状の眼帯で塞ぐ左眼も右眼も閉じて、夜空よりも真っ黒な闇に視界を落し――…瞑想、胸元を規則正しく上下させ、外気からマナを取り込んで何とか動けるよう、と。
「……コレで何か喰えればのぅ、例えば……。」
と言葉の最中に浮べるのは酒、肉、女……しかしどれもが容易く手に入る場所であるようで、その身分でない己にはどれもが手に入れるのが難しく、瞼を閉じたままハァーとそれはもう盛大な溜息を吐く。
■アンヤ > 誰も訪れない中庭で1人の青年の溜息は幾度となく響く。
眠気があれば帰宅するのだが今宵は残念なことに眠気が遠く、戻る家もまた誰もいない寂しき仮住まい、故に溜息はいつまでもいつまでも続くのであった。
ご案内:「王都マグメール 王城/中庭」からアンヤさんが去りました。