2020/07/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にアンヤさんが現れました。
■アンヤ > 人よりも悪鬼羅刹の類である青年。
小さな幸運をそれ以上の不幸と引き換えに与える邪な存在。
それとて眠れない夜はある――…眠らなくても寿命は縮まぬが時間を持余すことはある。
今宵はそんな夜。
占い師の真似事をして得た伝手を使い王城でも見晴らしの良いバルコニーに訪れ、一人酒を片手に浄化を眺めていた。
巫女あるいは信者の1人でもいればこの退屈を紛らわせる事が出来るだろうが、残念ながら今はゼロ、出来て占いに来る客を相手取る程度……それも正直めんどくさい。
だから、今夜は酒を片手に城下を眺めてみる。
何時ぞやと違い乾いた浄衣に身を包み、左目だけを帯状の眼帯で隠した一見して、一見しなくても怪しげな装いで。
「……煌びやか、ではあるがのぅ?是一皮剥けば…って奴であろうなぁ……。」
人の営みは好きである。
人が居なくては存在できない自分は基本的に人は好きである。
好きにいろいろと違いはあるが、概ね好意的である。
特に女は大好物である。
若いのも熟れたのも好物であるし、男と偽るものから女の顔を、魔術に長けた者に抵抗をさせながら、まあ大好物なのだ。
しかし、1人酒は不味い。
朱色の杯を1人傾けているが美味しくない。
誰ぞか、肴は来ないものか。
ハァー……と邪な存在らしからぬ溜息を吐いてバルコニーの手摺に肩肘をつく。
■アンヤ > ふむ、と青年は小さく頷く。
今宵も1人酒で終わりそうだと小さく笑う。
とりあえず一瓶空にすると青年はバルコニーより立ち去るのであった。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からアンヤさんが去りました。