2020/03/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にタマモさんが現れました。
タマモ > ある人物と交わした交渉、その後。
とは言え、己がやったのは、式の一人から受け取った書類、それをただ渡しただけだが。
まぁ、何やら納得した様子だし、もうこの王都でこそこそする必要もなくなったようだし、良しとしよう。
…そこまで、こそこそしてなかったって?…気にするな。

と言う訳で、ここは王都マグメールの王城。
交渉相手と別れ、さっそくと、その自由さを満喫しようと。

「………うむ、しかし、やり過ぎるなと、釘を刺された後と言うのも…
まぁ、それはそれ、妾の判断で良しとしようかのぅ」

そんな呟きを漏らしながら、ご立派な造りをした城内を、散策していた。
この外見が云々と、ここ最近でのそれを除けば、本来は第七師団の客人扱いなのだ、一応は。
ゆらりゆらりと気分良さ気に尻尾を揺らし、時折、気になる部屋が見付かれば聞き耳を立てt…もとい、今のはなし。

タマモ > とりあえず、あれだ。
この広さ、多分、どこそこへ行けとか言われたら、迷う事間違いなしだろう。
とは言え、だからこそ、散策する楽しみ、と言うのがあるのかもしれない。
うっかり、入ってはいけない場所に入ったりしたら、平謝りでもしておこう、そうしよう。

そんな事を考えながら、少女は歩みを続けていた。
正直、この場所の顔見知りとか、あんまり居ない気がする。
以前に何人か、会った事は会った事もあるが…

「………まぁ、会ったら会ったで、楽しめるか、怒られるか。
そんな相手しか、居らんかった気がするのぅ…不思議な事じゃ」

うむ、と己の言葉に頷きながら、そんな事を。
場所も気にせず、やる事をやってたのだ、自業自得である。
なのに、かくん?と首を傾げ、本当に不思議そうだ、なんて仕草。

それはさて置き、何かないのか。
通り抜けて行く相手は、今のところ、見張り?護衛?そんな兵士達ばかりであった。
うん、さすがに、そろそろ何か欲しいところだ。
自然と、無意識に足音を潜めるように、静かに歩いて行く。

もちろん、いつでも誰かを驚かせる為、なんて言ったら怒られるから、それは秘密としておこう。

タマモ > 廊下を歩く少女、時に視線を外へと向ければ、外の景色を眺めていた。
その時に見える、王城を行き交う者達の姿。
まぁ、その大体は、王族や貴族、騎士団の者達なのだろう。
それを遠目に見詰めながら、軽く思案をする。

「ヒトの偉業とは、後生に残すべき者が居てこそ意味がある。
ただ、己が力で残さんとする事に、何の意味があるものか。
ふふ…自賛しか出来ぬ者である程に、そうであるようじゃが。
ともあれ、妾の場所でも、この場所でも、それを理解する者が少な過ぎる。
それもまた、ヒトのサガと言うものなんじゃろうな?」

呟きながら、肩を竦める。
物事を、世の流れを、動かそうとするならば、己が礎となれ。
そこまでの心持ちがなければ、本当にそれを叶えられる事もなかろう。
言葉だけの軽い気持ちなんぞ、糞喰らえだ。

ゆえに、己には、それを行う気構えをしようとしない。
無駄に、自賛の主張をしようとしない。
ただただ、世の流れに流される事を、楽しもうとするからだ。

言葉と思考を止め、はふん、と溜息を吐く。

「………やれやれ、あんな話を聞いてしまったから、余計にか。
小難しい事は、苦手と言うのにのぅ。
さて、結構歩いたが…やはり、広い、面倒じゃ」

くるり、進行方向が、直角に曲がる。
その歩む先は、外を眺めていた、窓の一つ。
そして、歩みを止めず進んだまま…

たーんっ、窓を踏み越え、外へと飛び出した。
その姿は、すぐに勢いを失い、放物線を描いて落下…はしない。
その勢いのまま、王城を飛翔して、姿を消して行った。

ご案内:「王都マグメール 王城」からタマモさんが去りました。