2020/02/19 のログ
ご案内:「王都マグメール王城 礼拝室」にエリザベートさんが現れました。
エリザベート > 城内の片隅、王族以外は殆ど訪れることも無い領域に、其の部屋は存在していた。
天井も壁も白く、淡い色彩で描かれたフレスコ画が飾られ、
明かり取りの窓は色とりどりの硝子で出来ており――――
広さこそ小さな教会の礼拝堂程度だが、椅子も祭壇も絨毯も、
明らかにかけられている金額が違う、と知れる場所。

重い両開きの扉を押し開けた先、正面奥の祭壇上に、午後の陽光を浴びて其の姿は在った。
緋色の天鵞絨を敷き布代わりに、祭壇に背を預けて微睡んでいるように見える、
けれど、そんな場所で午睡を愉しむ程、稚い年頃の少女では無い。

寝間着のような白いローブは裾も、襟元も大きく乱れ、豊かな乳房が片方、
柔らかな曲線を描く腿から膝、脹脛、踝に至るまでが、惜し気も無く晒されている。
俯き加減に目を閉じた女の頬には淡く赤みがさしており、唇は薄く開かれて。

見れば見る程、此の女が祈りを捧げる為に此処に来たとは思えないだろう。
室内に漂う甘い香りから、催淫香の類を嗅ぎ取ることも叶うだろうか。
――――そして女の尻の下には、薄っすらと白い水溜りが出来ていた。

エリザベート > やがて、姿の見えぬ狂女を捜していた侍女らが現れ、
意識の戻らぬ女に少しばかりの侮蔑を交えた憐憫の表情で、
其の身体を回収して行くのだろう。

あとには今更貶められる余地も無い物狂いの姫に関する、
新たな噂が流れるのだとか――――。

ご案内:「王都マグメール王城 礼拝室」からエリザベートさんが去りました。