2020/01/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にナインさんが現れました。
ナイン > (ちょっとしたドレッシングルーム――そんな風情と言えば良いだろうか、その部屋は。
数多の衣が掛けられ、戸棚が並び、壁際にはカーテン仕切りに鏡備えの試着スペース、と。
但し。ちょっとした等と言い表すにしても、それはあくまで、王城基準での話。
そんじょそこら、街中の店々とは比較にならず。程々の貴族屋敷に在るだろうそれと。類する辺りだろう。

――だが。本当の更衣室であるというのなら、更に大規模大容量である筈だ。数多の姫達娘達が住まう此の城ならば。
それでは此の部屋が、何を目的としているのかと言えば。)

 ……ふぅ、ん?暫く人が居ない間に。亦随分と増やした物だ。

(引き出しから掌に載せ掬い上げたのは、手首を縛める枷。他にも似たり寄ったりの品が幾つも。同じ引き出しには収められている。
別の引き出し、別の棚にも。亦異なる種の…但し何れも、他者を苛む品々が。息を潜めている事だろう。
良く良く見れば、着用者を待つ装束達も。薄く、短く、或いはまともな形状すらしておらず…つまりは。「そういう事」の、謂わば準備室。

己は。此の国も姦淫も放埒も、決して否定してはいない。いっそ貴族の嗜みであるとすら思う。
…その侭堕落し、貴族たる本分を忘れる事が。メリハリの無さが赦せないだけだ。
だから。久々に登城したついで。こういう物で遊んでやろうと思う。

使う側。使われる側。……まぁどちらでも、愉しめるのだろうし。)

ナイン >  …ふむ。

(そんな折。此の部屋の扉を開けた者が居た。
顔を覗かすのは、未だ幼さを残した侍女らしき少女。
危険な玩具を手にした姿を目にしてか。それとも…此の部屋に来たという事は、最初から。
道具なりを取って来るよう命じられており、品々の存在を理解していたからか。
先客の存在に、頬を染めつつ。小さな声で謝罪を紡ぐ。

――可愛いものだ。そうも思えばにんまりと。)

 何、気にするなよ。
 それよりも、そうだな、折角だから――

(斯くして。己の役割がどちら側になるかは。哀れな犠牲者を見出した事で確定した。
枷を握る侭、かつり、少女へと向く足先が堅い音を立て。
…その音が消えきらぬ内、部屋の扉は閉ざされる。
二人の少女を飲み込んで、その先、何が行われたのかは――)

ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からナインさんが去りました。