2019/11/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】 地下道」にホアジャオさんが現れました。
■ホアジャオ > 噂だけは耳にしていた、王城地下深くに隠された地下道。
最初は王族が有事の際に逃げ出したり隠れたりするために設えられたらしいものが、いつの間にか地下牢やらその他、表に出せない王城に巣食うものたちの様々な用途のために広がり、入り組み、今や迷宮もかくやとなっているらしいと。
「是(フーン)………意外と奇麗だなァ…」
噂を聞きつけてこっち、常々地階に近い場所をコッソリうろうろしているうち、本日終に。
食糧庫の奥から隠し扉を経て、地下へと降りる階段をみつけた。
横への通路を横目に何度か階段を下りて、たぶん今が最下層。
手燭で照らす石で奇麗に固められた床は、恐らく頻繁に使われているからだろう、表はあまり苔やカビに覆われた様子はない。
元々は貴族らしい人影を見付けて付けてみて解った場所だから、まあ使っている人は居るんだろうという気はしていたけれども。
左右を照らす。
物音は、遠く水の流れる音が細々。
照らされた通路の先は、ともに長く、その先に続いているようだ…
「ウーン……
今日は右からいってみよ」
小さく呟く。
元々、何か目的がある訳ではない。単なる好奇心なので、良い加減だし気楽なものだ。
―――――果たして利用者に、何故公主の護衛がこんな所をうろついているのか、と咎められたりしないのであれば。
(だッて、暇なンだもんね)
心中で言い訳にならない事を思いながら、手燭を堂々と掲げながら、やや弾むような足取りを進めていく。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】 地下道」に此花姫さんが現れました。
■此花姫 > 「む、誰か来たかの」
王城の地下は、入り組んでおり人通りも少ない場所である。
表に出せないものを閉じ込めたりもするが、デッドスペースも少なくない。
此花は、暇なときに地下の適当な場所に潜り込んで、仙術実験をしていた。
最初はただの地下室を適当に利用していたが、頻度が上がると自分で場所を整え始める。
今では寝どこやら、畳やら、いくつもの物を勝手に持ち込んで、地下の一角を個人的な私室にしていた。
そんな場所に人の気配が近寄ってくる。
気配を探るとどうやら知り合いの気配だ。
しかし、こんな辺鄙な場所に人が来るなど何の様だろうか。
自分を棚に上げて好奇心をくすぐられた。
「どうしたんじゃ、ホアジャオ。こんな辺鄙なところで」
いきなり天井からさかさまにぶら下がり、ホアジャオの前に現れて声をかけるだろう。
■ホアジャオ > 「啊(わあ)!?」
実は割と、お化け屋敷内を探検気分でもあった。
其れで以て、最近貰った銀の腕輪の『魔法を掴む力』が、果たしてお化けにも通用するか、試したくもあった。
だもので結構、思わぬ方からの声にはビックリはしたものの
声と同時に腕輪を付けた左腕の拳をぶん!と繰り出して居たりして。
知り合いだと気づいたのは果たして、その顔面にぶちあたりそうな数寸前。
「是(あァ)―――なンだ、此花姫かァ…ひさしぶり」
数度細い目を瞬きさせた後、大変失礼にもあからさまにがっかりした吐息と共に。
■此花姫 > 「なんじゃ、化け物のほうがよかったか?」
スカートが完全にまくれ上がり、見えてしまいながらそんなことをのんびりという。
下着は来ておらず、筋が丸見えだった。
殴られそうになったのも、自分の恰好もまったく気にしていない。
「で、何じゃ、おぬしは何でこんな辺鄙なところに来たんじゃ? わらわは、まあ、実験中じゃがの」
逆さづりの状態のまま、ふらふらと揺れながらそんなことを言う。
ホアジャオが何しているのか興味がある、そんな表情である。
■ホアジャオ > 「ウーン…正直いうとね」
へへへ、と握っていた拳を後頭部に廻して、ぽりぽりと掻きながら紅い唇が悪びれもせず笑う。
「護衛があンま暇だッたンで、探検に出たってェとこ。
実験?て何の?
てェか此花姫、お化けつくれたりしない?」
また拳を握ると、右の掌にばしん!と当てる。
音は地下道の中、遠くまでわんわんと響く。
スカートの先には興味が無さそうだし、筋が丸見えになってるのも興味が無さそうで
唯々、相手の次の返答を待って、細い目の奥で黒の瞳が輝いていた。
■此花姫 > 「つくれるのじゃ」
よいしょ、と逆さづりから、ホアジャオの目の前に降りる。
一度足を鳴らすと、足元に謎の光の紋様が浮かぶ。
簡易の仙術用術法人である。
「ほれ、この辺いくつか浮き上がったじゃろ。これじゃ」
少し光、その光が収まると、周囲の空間には霊が浮かんでいた
白いオタマジャクシが空間をさまよい始める。
このたり、原料となる人の魂の調達は難しくなかった。
試しに成仏できない霊を、幽霊にしてみたのだ。
■ホアジャオ > 「ヘーエ……」
自分が手にした手燭の灯りしかない、薄暗い地下牢。
その空間のなかでも、ぼんやりとうかぶ尾の付いた白いもの。
数度瞬きをしながらそれを視線で追いかけて、ひょい、とその尻尾を左手で掴んでみる。
「…………。」
掴めた。
捕まった白いものは逃げようというより、風船のようにふよふよとされるがまま。
手応えのないその反応に、紅い唇が徐々に尖る。
「………小事(つまらない)…」
ぼそり、零すとぱ、と手を開く。
白いものはまた、周囲のオタマジャクシに混ざって上に下に、左右に漂っていった。
「ありがと。お化けッて、案外骨のあるやつ居ないんだね」
骨どころか肉も無いわけだが、漂うオタマジャクシを見渡しながら取り敢えず礼とともにそう、感想を漏らした。
「―――で、実験ッて?」
ひらひらと、先まで幽霊を掴んでいた左手を振り振り、少女に視線を移して首を傾げる。
先の興奮がしぼんだせいか、ちょっと声の調子も低めだ。
■ホアジャオ > 「啊!」
じっと少女を見ていた黒い瞳が、軽く見開かれる。
急にあたふたと左右を見て、自分が来た道へと振り返って、また少女へ視線を戻した。
その表情は、如何にも不本意そうに眉が寄せられ、口の端が曲がってはいたけれども。
「ゴメン…アタシ行かなけりゃ。
時間になったら迎えに来いって言われてたンだ」
片手で拝む仕草をすると、ぱ、と身を翻して
元来た闇の方へと、駆け足が遠ざかって行く。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】 地下道」からホアジャオさんが去りました。
■此花姫 > 「実験ってなんかいろいろじゃのお」
地脈を利用した術の効果の比較や、術の良しあしなどがメインだ。
あとはお化けで面白いのがいないかと思っていたが、残念ながら面白そうなものはなかった。
「術の調整はしておるが…… やっていることはそれぐらいじゃの。宝物とかあるかもしれんが、隠し財宝とかそう言ったものを探してはおらんわ」
摑まれたオタマジャクシが慌てて此花姫のところによって来る。
それを二撫で程すると、成仏したのかオタマジャクシは消えていた。
「何なら一緒にやってみるか?」
のんびりと聞く
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】 地下道」から此花姫さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にアニエスさんが現れました。
■アニエス > ―――事の始まりは夕餉の後、公主たる姉の私室に届けられた封書。
差出人の名も記されていない怪しげな其れを、姉に届ける筈も無く。
当然の如く姉には何も告げず開封すれば、其れは呼び出し状だった。
『貴女の秘密を握っております』
そんな、独創性の欠片も無い一文で始まり、城内のとある部屋にと導く、
手書きの地図が添えられていた、けれど。
物理的に其の書状を握り潰し、姉の就寝を見守り―――そして、深夜。
指定された時刻にやや遅れて、指定された地下の一室へ向かう、己の姿があった。
其処へ至る通路も薄暗かったけれど、頑丈そうな金属製の扉を開いて、
垣間見えた室内には、灯火ひとつ無い暗闇が広がっていた。
誰も居ないのか、其れとも、明かりは態と消されているのか。
知らず、眉間に深い皴が寄るのを自覚しながら、戸口に立って中を見遣り。
「ひとを呼びだしておいて、随分な歓迎ぶり…、
いったい、何方の仕業です?」
苛立ちを隠そうともしない声を張って、居るかどうかも知れぬ誰かの反応を待とうと。
■アニエス > 暫し、待ってみたけれども声は聞こえない。
声どころか人の気配すら―――そして、明かりが点く様子も無く。
溜め息を吐いて緩く首を振り、開いた扉を元通り閉ざした。
何ともすっきりしないのは事実だが、睡眠時間を削ってまで、
こんな場所でぼんやりしているのも馬鹿げている。
もしもまた呼び出しがあれば、其の時どうするか考えれば良い。
そう結論付けて、宛がわれた自室へ戻って行くことに―――。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からアニエスさんが去りました。