2019/10/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城/図書閲覧室」にレミィさんが現れました。
■レミィ > やたらと畏まり、調べ物をしたき所存を司書へ告げる。
王城とも己とも取引のある商家に一筆貰った紹介状を内ポケットから取り出そうとした瞬間に「お名前とご住所だけで結構ですよ」と先手を打たれて、肩透かしを食らったところだ。
「随分とザルなのね、大事な本とかあるでしょうに」
通してやると言われた以上、洗えば出る己の経歴前科は何のそのと柔らかい絨毯を踏んで書架の間を動く。
かといって、どのジャンルの本を選んだものか。
「ど・ち・ら・に・し・よ・う・か……」
歴史分野と博物学分野。それぞれの本が納められた書架の間に立ち左右へと指を揺らしている。
■レミィ > 「これ」
ほぼ勘で1冊の背表紙に手をかける。そのまま引き出した本のタイトルは『服飾の文化史』。
ぺらぺらと流し読みするようにページを繰るうちに段々と表情が曇る。
そうして、目次の部分を開いてから緩く首を振りその本を持ったまま辞書の棚へ。子供が好みそうな書体で書かれた表紙の国語辞典も重ねて持って閲覧テーブルへつく。
(学がないって、嫌ね……)
声もなく呟いて辞書を引き、目次の語列から内容を推察する作業を始める。
■レミィ > いつの間にか眠気を覚えていたのは図書室の居心地の良さからか。
その眠気を素直に認めて席を立つ。
「また今度にしましょう」
戻した本が「魔の国の神器」という書籍と隣り合っていたのは偶々。
それを知る由もなく愛想良く王城を出てどこかへ。
ご案内:「王都マグメール 王城/図書閲覧室」からレミィさんが去りました。