2019/10/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にイズナさんが現れました。
イズナ > 主人である公主様は今宵もどこか富貴なお方と連れ立ってお出かけになり、自分もご一緒します、と申し出ますと
きっぱりと断られてしまったので何時ものように二重、三重に式神に後を追わせ身辺を守らせております
普段は抜けた所のある主人ですが、密かに身辺を守るべく、身を隠しておりましたが
なぜだか、男性とご一緒の時はどんなに上手く隠れても此方を見つけてしまうのです
自分は妖仙でありますが、流石にこれには自信を砕かれてしまいました

さて…という事で仕事もなく何か手の足りていない場所がないか、と城内の廊下をあるいておりますと、
向こうから背の低いメイドの方が歩いてきます。仕事の最中でしょうか、箱を抱えるようにして持ち、
右にフラフラ、左にフラフラ、と危なっかしい様子で歩いているのが見えます

「あっ」

と言うが早いか、メイドさんがふらりとよろけ躓きますと、空に舞った箱からカトラリーが
バラバラと散らばり廊下に設けられた明かりに照らされキラキラ、と輝きました
ピカピカに磨き上げたカトラリー一式を何処かへ片付けに行く途中だったのでしょう

これは一大事と身に染み付いた執事力のせいでしょうか
セットが地面に触れるより早く、身体が動きます…それはもうちょっと、人間離れした速さで
やってしまった、と思った時にはすでに遅く…中に舞うカトラリーを地面に触れるより早く、手に取りまして
最後のフォークを両端に分銅の付いた紐状の暗器でくるり、と巻取り手の内に収めた所で安堵の息を吐きます

「大変高価な物ですからお気をつけくださいね?
 …あと、此処で見たことはこれでお願いします」

早業に驚いているのか、怒られる事を想像して呆然としたのか、動かなくなってしまったメイドさんに
ぴっ、と口元で人差し指を立てながら口止めをしてカトラリーをお返しすれば足早に現場を離れます

「…ふう、誰にも見られなかったでしょうか?」

現場から少し離れた所で壁にもたれかかりふう、と息を吐いて
それから乱れた衣服を正せば周辺を見渡します

イズナ > 長い廊下の周囲には気配もなく…どうやら人並み外れた動きを見られたということはなかったようです
安堵の息を零しますとどこか、仕事の手が足りていない場所はないか、と再び城内を歩きだすのでした

ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からイズナさんが去りました。