2019/02/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城/中庭」にシュバルトさんが現れました。
■シュバルト > 今夜はとある騎士の依頼で王城まで香水や薬液を届けに来たのは良かったが、お城と言う複雑怪奇で広大な造りの建物は初めてで、お屋敷とはまた違い見送りも無いものだから迷子になったと言うお話。
「……此処は中庭?あらら?此処先程騎士様と取引した場所で?」
鼻腔をくすぐる芳しき花の香りと中庭の中央にある天使の裸婦像がかかげる水瓶から溢れ零れる水の音に、僅か首を傾げてあれ?此処2回目じゃね?と頭上にはてなマークが浮かびそうな表情を浮べて、思わず両手を腰に当てた後「エェー……。」と言葉を嘆きで締め括る。
薄手の白衣姿に簡素なシャツと革ズボンの寒そうな姿に昨夜と同じベルトに護身用の香水をナイフホルダーみたいに挿し込んで準備万端な状態にプラスして今夜は肩掛け鞄を一つ持ちあるく姿は不審者とも言えないが、医者にも見えないし、かと言って何か王城に用事が有るような姿には見えない、が幸運な事に此処は人気がなく、迷子になりはしたが、一つ休憩してから出口を探そうか、と。
まあ革鞄に詰めた新商品、騎士様にお勧めの商品と解毒剤と諸々は比較的消費期限の長いものだし、心配する要素はなく、あえて言えば寒いだけだしのんびりするのも悪くない、と言う事で休憩をしようという事にした。
花の香りは嫌いじゃない、水が流れる音も嫌いではない、貴族のお屋敷とも違う煌びやかながら静かな時が流れに中庭は居心地が良いのであった。
■シュバルト > 立ちっ放しも正直辛い。
水瓶をもった天使の像が奏でる水音が良く聞こえそうな噴水、そう噴水の傍に東屋風の造りの屋根付きの休憩所を見つけ、其処に木製のベンチがある事を確認すると、小走りでそのベンチへと移動し、くるりとベンチの前で方向転換をしてベンチに背を向けると、勢いそのままにベンチにすとんっと腰をかける。
幸い慣れた動作で護身用のあれこれと、肩にかけた鞄は音も無くベンチに着地させ、膝掛け代わりに肩掛け鞄を膝に乗せると深く背もたれに背中を預けて掌で口元を覆いながら大欠伸を零す。
「流石に寝ると軽く夢から覚めないとかオチがありそうなんでやらんけど、いい匂いがするんだよなぁー。」
ゆるりとした空気に変わらず響く心地良い水音に花の香り、眠くなるのも仕方ない、うん、仕方ないのだと自分に言い聞かせて我慢せず思いっきり欠伸を繰り返し、もう少しだけ、もう少しだけのんびりしていこうと。