2018/12/26 のログ
ジナイア > 細く息を吐けば冷たい空気に呼気が白くけぶる。そう長くここに隠れては居られない。
――ならばこの際、楽しめるようになればいい。

そう、考えを切り替えるとベンチから立ち上がる。

ご案内:「王都マグメール 王城/夜の中庭」からジナイアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城/兵士食堂」にゼロさんが現れました。
ゼロ > 王城の中、貴族たちが晩餐会を開く場所があるとすれば、そこを守る兵士たちが食事をする場所もある。
 仮面をつけて、全身鎧に身を包む少年は、身分は一般の兵士であるがゆえに、兵士たちの食堂での食事となる。
 往生の中にある食堂ゆえに、タナール砦にあるそこの場所の何千倍もいい食料に、コックが腕を振るう。
 食事が楽しみだという兵士は少なくはないはずであり、少年はその少なくないうちのひとりである。
 とは言えども、仲良く食事を取るという仲間がいるわけではない彼は、いつものように大量の食事を受け取れば、隅の方に移動する。
 そして、楽しそうに騒いでいる彼らを眺めやりながら、ひとり、仮面を少しだけずらしてもしょもしょと、急いで食事を摂るのだ。
 さみしいとはいえ、美味しい食事に心がほんのりと暖かくなる。

ゼロ > もしゃり、もしゃり、と少年は食事をする。
 食事は旨く、これの為に生きていると言っていい気がする。
 久しぶりの安全な場所でゆっくりと摂れる食事、食事を楽しむという時間が持てて嬉しくなる。
 今までは何かと、周囲を警戒しながら詰め込むように食べてたのだからひとしおである。
 そういう意味では、ひとりきりの食事に慣れすぎていて。
 誰かと食べるということができなさそうな気もする。

 周囲で楽しそうに酒を飲みながら食べるほかの兵士たちの和に混ざることができないのだ。
 そもそも、少年はそこまでコミュニケーションが得意でもなく。
 ついでに言えば、仮面のせいで怪しさ爆発している。
 第七師団に所属しているから、かろうじてこの場にいられるのであろう。

ゼロ > しばらく食事をしていれば、美味しいご飯であってもそれはなくなるものである。
 残念に思いながらも少年は食事を終わらせて、トレイを受付に返す。
 食事が終われば、訓練とか任務が発生するわけである。
 さて、やるか、と気合を入れて少年は立ち上がる。

そして、食堂から去っていくのだった―――

ご案内:「王都マグメール 王城/兵士食堂」からゼロさんが去りました。