2018/12/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城/中庭」にジナイアさんが現れました。
■ジナイア > 冬の柔らかな日差しの中、花が咲き乱れる王城の中庭。噴水を中心に、生垣が迷路のようになっている。途中途中で花が咲き乱れる箇所があり、通路を繋ぐアーチには実に奇麗に蔦植物が巻きついている。季節になれば、きっとこちらも花を咲かせるのだろう。
そんな迷路をゆっくりと歩く、少し長身の女がひとり。
城に仕えている友人に無理を言って、王城の中庭を見物中だ。
■ジナイア > 「……参ったな…」
ひとつ、呟くと足を止める。
高々中庭の迷路である。そう難しい造りではないだろうと高をくくっていたら、いつの間にかぐるぐると同じ場所を巡っている気がする…王城の建物は見える範囲にある。生垣を破るなりして強引に外へ出ることも可能だろうが
(庭師に申し訳ないからな…)
少しだけ、眉根を寄せて考え込む。
■ジナイア > 見上げれば、弱い日差しの太陽は傾きかけている。
このまま沈んでしまうことなどあれば――
想像するだけで身震いしてしまう。
と、そこへ近付いて来る足音。振り返れば、初老の男、当の庭師のようである。相手は見慣れない女の風体に驚いているようだったが、構うことなく出口への路を訪ねる。
「――ああ、有難う。助かったよ…」
礼を言ってから、ゆっくりと周りを見回して良い庭だね、と微笑いかける。
それから庭師が得意げに庭の成り立ちと迷路が出来るまでの歴史を延々と。結局、陽が傾くまで付き合わされるのだった…
ご案内:「王都マグメール 王城/中庭」からジナイアさんが去りました。