2018/08/25 のログ
ティリア > (一人で。独りで。出来る事を探し、そして増やさねばならないのだ。
色々と慣れておくに越した事はない。
かちりと音を立て、正面へ――誰の存在する筈もない、城壁外の宙空へ。
手にした銃の将星を向けてみる。
未だ弾も込めていない、薬の用意もしていない、単なるポーズでしかないが。
――こうして構えてみれば。一番小ぶりな物を選ばせて貰ったというのに、片手で構えるサイズとデザインなのに。
鉄と木で作られたそれは、掌の中、ずっしりと重い。
人の生命を奪うだけの、力の象徴。この重みは、即ち人命の重さに直結する物だ。

だからこそ。悪くない。そう思えて、唇を綻ばせた。
どうせ誰も見ていないのだ。引き金に指を掛け、形の無い仮想敵目掛け。子供のように戯れて一言。)

   ばぁ ん。

(なんて。)

ティリア > (もっとも。
仮想は仮想でしかない。己にとっての「敵」が。「仇」が何者なのか。
未だに皆目見当が付かないのだから――魑魅魍魎渦巻くに等しい貴族社会、心当たりが剰りにも多すぎて。
ゆっくりと。じっくりと。探していくしかないだろう。…どうせ、一生掛けて構わないのだから。
銃を退く。ベルトに戻す。塀の上で揺らしていた脚を引き戻し立ち上がれば、後方へ飛び降りようか。

丁度。一旦通り過ぎていった哨兵達が。巡回し、戻って来る姿も見えたから。)

ご苦労様。 …ん、危ない? 大丈夫だよ、子供じゃぁあるまいし。
それとも、僕が飛び降りるようにでも見えたかい?

(まさか、する訳がないじゃないか。どうせなら、死ぬのではなく――…
いや、いや。物騒な発言は。此処では口に出すまいと。
兵達ともう二つ三つ言葉を交わせば、城の中へと向かおうか。

……これから、忙しくなるのだ。もう一度、生き直す事を選んだのだから。)

ご案内:「王都マグメール 王城 城壁上」からティリアさんが去りました。