2018/06/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城 大広間」にオーギュストさんが現れました。
オーギュスト > 大広間に並ぶ将兵。
王城では、第七師団の出陣式が古式に則り行われていた。
さすがのオーギュストも、この儀式だけは欠かした事が無い。

「国王陛下に剣捧げ!」

儀典官の声にオーギュストは内心嘲笑う。
不在の国王に剣を捧げるとはどういう意味なのか。

「第七師団長、オーギュスト・ゴダン卿より訓示!」

オーギュストはぐるりと広間を見回す。
流石に師団全員を収容する事は出来ず大半は王城の庭に分散しているが、広間に並んだ兵達だけでも壮観である。

オーギュスト > 最精鋭である直衛隊300
最新の『缶詰』を運ぶ輜重隊300
新兵器『魔導砲』を装備した砲兵隊500
この日の為に揃えたワイバーンを駆る竜騎兵隊400
そして師団主力である歩兵隊2500

タナールで後方を守るサロメの1000を加えて第七師団の総力、5000名全てを投入する大遠征である。

「今更俺から言う事は何もない」

オーギュスト > オーギュストは大剣を抜き放ち、怒号を上げた

「勝利を掴め! 歴史を創るぞ!!!」

第七師団の兵たちはその声に爆発するような歓声をもって応える。

オーギュスト > 第七師団、王都を進発。
隊列を組んで一路タナールへと向かう。

その報は王国を駆け巡り、多くの国民が史上初の魔族の国への遠征を、不安と期待の目で見守る。

遠征の結末は、未だ誰も知らず――

ご案内:「王都マグメール 王城 大広間」からオーギュストさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城内研究施設」にミリーディアさんが現れました。
ミリーディア > 『…以上、タナール砦の報告と為ります』

少女しか居ない筈の研究施設内、室長室。
其の中に男の声が流れていた。
正確には少女の手元に在る薄っすらと輝く水晶球、其れからだ。

「そうか、クラリッサ君が動いたか。
他にも…君の報告に挙がっていた者達だね。
流石にあの連中が相手じゃ第七師団も太刀打ち出来ずか。
……アルダー達からも聞いてる、彼女も元気そうで何よりだ」

何処か懐かしそうな表情を浮かべ少女は呟く。

『クラリッサ様は今回の件に関わらぬとの宣言した様ですね。
然し、皆はまだ彼等の進軍に納得していません。
単に戦いたがっているのは一人居ますが…
止めますか?メフィストフェレス様の御命令在れば』

「……いや、構わない、やらせておき給え。
どうせ行きたがっているのはドゥエルだろう?
あれの事だ、余計な事をするかもしれんから念の為にコリンを付けてやってくれ」

『……御意に』

遣り取りを終えたのか、水晶球から輝きは消える。
其れを懐へと仕舞い込めば椅子へと寛ぐ様に身体を沈めた。

ミリーディア > 「まあ、心配性のアルダーも同行するかもしれないか…
あの三人…削れるのは二割から三割程度かね。
他の領域に下手に手出ししなければ、目的に手は届くから大丈夫だろう」

其の呟きを聞いた限りでは在り得ない程の過大評価だろう。
だが、相手をするのは対魔族に特化する第七師団だ。
だからこそ、其処までの評価が下せる。
魔族だと舐めて掛かると、手痛いしっぺ返しを食らう。
其れが自分の下に集うファウスト騎士団だ。
尤も、評価の内何割かは既に情報が伝わっているからだが。

「戦力外が其の程度、死傷者は無し。
さて、儂の予想は何処まで当たるだろうか…?
人間の底力と云うものを見られれば、其れは其れで当たらずとも楽しみだがね」

王国からの期待、其れとは別の期待を含む笑みを少女は零していた。
久々に起こる歴史の流れの揺らぎ、其れは少女の楽しみの一つなのだから。

ミリーディア > 本当為らば其の瞬間を自らの目で見てみたいとは思う。
だが、歴史の流れに直接は関わらないと決めている。

だから…せめて精一杯に進む姿を楽しませて欲しい、そして其の生き様を。

ご案内:「王都マグメール 王城内研究施設」からミリーディアさんが去りました。