2018/06/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にシャルティアさんが現れました。
■シャルティア > ふわり、ふわり、王城の上空から、王城のある部屋の天窓に、何かが降り立つ。人にしては小柄、妖精にしては大きい。背にはちっちゃな羽根が一対。純白に桃色や灰色の羽根の混じった、天使である
天窓に手をあてて――おもむろに何か唱えてから
「あーけーて?」
というと、天窓が歪むように、小さな穴が開く
そこに、身体を滑り込ませると、王城のその部屋にするりと入り込んでしまう。
そこは、王城の広い書庫
人気のまったくない、司書すらいない書庫に入り込んだ少年は、にこにことしながら、宙をふわふわと浮いて本を探す
退屈な時に見つけたここは、少年にとっての図書館である
とはいえ、難しい本は苦手なので、読むのは絵本のような冒険譚、つまりは漫画であるが
■シャルティア > 王城ゆえに、退屈が多いのか書庫に漫画もある。とはいえ、下賤な娯楽漫画ではなく、冒険譚、英雄譚が多いのだが
人間の英雄譚も面白い。読んでてわくわくする
幼い天使は、その世界にのめりこむように、書庫から漫画を抜き取って、その場に座り込んで薄暗い書庫で読んでいる
勿論不法侵入だから見つかれば騒ぎになるが、ここで見つかったことがないし、少年にとってはいけないことという自覚がない
■シャルティア > 「むー、がんばれ勇者、まおーにまけるなー」
なんてつぶやきながら、ページをめくる。
大体はお姫様が悪い竜や魔王にさらわれるのを助けに行く勇者というお決まりである、しかし、お決まりというのは子供のわくわくをくすぐる故におきまりなのだ
ページを捲って、キラキラした目で見続ける。暗くなってきたので、灯りを灯す魔法で、周囲を少し照らして
■シャルティア > 「――おもしろかったー♪」
ぱたん、と本を閉じる。んー、と大きく背伸びしてから、読んだ本を書庫の棚に戻していく。おかたづけをしないとおばけがでるらしい。
そんな事をまだ信じてる少年はちゃんと元通りに本を片付け
最後の一冊をしまってから、んー、と考える
「お腹空いた」
おやつを食べてない
王城から商区までは結構遠い
…そうだ、こんなりっぱなお城ならきっとお菓子もあるはず
わけてもらおう、と考えつく
そうと決まれば、書庫の扉を開けて堂々と王城の中を歩く
衛兵もいるが王城内に侵入者という連絡もないし堂々と歩く小さい子供である。背には天使の翼、珍妙ではあるがあまりに幼く堂々としてるため、客人か、王族のペットか何かと思って誰も咎めない
「おかしー、おかしー♪おしろのおかしー♪」
自分が侵入者という自覚もなく、王城を彷徨う
■シャルティア > 「おかしのおしろをたーんけん♪」
いつのまにか逆になっている。歩く先には衛兵が二人
軽装の鎧を着て槍を持った衛兵に
「お仕事ご苦労さま♪」
と手を振る。衛兵達は見たこともない侵入者の挨拶に顔を合わせる
――この子知ってるか?
――いや?しかし殿下様方の新しい愛玩動物やも…
――怪しい者とか警告きてないよな?
――うむ
などとボソボソ語り合う衛兵を、にこにことした顔で見上げてる
王城の人たちはかっこいーなーなんて思いながら
あまりに堂々とした態度に、衛兵たちもどうしようか迷っている様子である
■シャルティア > その後も、王城を探索する少年
いつの間にかおやつのことも忘れて、探索の方に夢中になってしまう
どんどんと王城の奥の方まであしをはこんでいって
ご案内:「王都マグメール 王城」からシャルティアさんが去りました。