2018/05/24 のログ
ゼロ > 少年は更に通路を進んでいく。
 周囲は静寂に包まれていて、誰かが歩いている気配はない。
 夜の王城だから、歩く人の数は少ないものである、恐らくは自分ら警備が殆どという所であろう。
 靴音を響かせ、夜の闇の中を進む少年は不審人物、魔族などを探す。
 居てはいけないからこそ、念を入れて探す……とはいえ、王城でも、自分のいる場所は貴族の区域からは程遠い所である。
 貴族からすれば、そんなところあったのかと、驚かれる場所なのだろう。
 警備の数は、自分を含めてもさほど多いとは言えない。
 そんな場所であっても仕事だから、少年は全力で周囲を警戒していた。

 カツン―――カツン―――闇の中に、警備兵の靴音が響き渡っていた―――

ご案内:「王都マグメール 王城」からゼロさんが去りました。