2018/05/22 のログ
■ヴェルム > 実に猫らしい傍若無人な振る舞い。
しかしこうも明確な攻撃の意思を持って猫パンチしてくるあたり、この猫はめちゃくちゃ頭が良いのではなかろうか。
木の上で丸くなる猫をちらりと見て、んなわけないかと笑うのだった。
マリアージュの家族については、実際に会ったことがないため憶測に基づく評価は致しかねる。
それに彼女は自分の両親と兄についての認識がどうにもふわついている。
余計な言葉は彼女を混乱させ、精神を不安定にさせかねないだろう。
「その腰にあるのは、剣というよりナイフかな…」
彼女なりに自分でも持てる剣というのを追求した結果、その得物となったのだろう。
ただ小剣よりも小さなそれは、ナイフの言っても差し支えないサイズ。
得意な包丁のように扱えそうではあるが、騎士の持つ武器としてはあまりにリーチが不足していた。
「まぁ、この大きさが基本だからね」
前に木刀を持たせたときは、目も当てられない結果となった。
あれから全く訓練を受けていないので当然ながら期待はしていない。
ただ以前よりどれくらい酷くなったか確かめたかった。
その結果次第で、次の手を打つだけだ。
「……やっぱコレはやめようか」
はい、もうわかっていました。
掴んだときから腕はぷるぷるしているし、表情もわかっているのか不安いっぱいだった。
なんだかちょっと意地悪をしてしまった気分になるが、とりあえず以前と比べてそんなに変わってないということがわかった、幸いにも。
倒れそうになる彼女に近づいて、その振り上げた木刀を掴み、倒れそうになるのを留めてみる。
■マリアージュ >
猫は、ヴェルム様を木の上から見まして。
にゃぁり、となんか笑ったような笑顔を一瞬魅せるのでした。
「・・・!?。違いますわ、剣ですわ。
とっても凄い剣ですわっ!」
両手で綺麗な装飾をされた、美術品としては価値がかなりありそうな小剣をみせるのです。
これなら、軽いのでもって見せることが出来るのですけれど。
けれど、持ったのは普通のサイズの木刀。
マリアージュの体格だと、大剣にもなるようなサイズ。
ぎゅっと目を瞑って力いっぱいでぷるぷるっ。
あとは前に倒れるか、後ろに倒れるか。
それとも横に倒れるのか。
棒倒し同然なのです。
犬が、何の遊び?と足元をうろうろするのですけれど。
「うにゃぁっ、えぇい、ふにゃぁ」
気合の声?だけで、ふらふらふらっ、持ち上げられただけで奇跡。
木刀を掴まれますと、はっ!?。
木刀が急に軽くなりました!
目を瞑ったまま、
「えぇい~~っ!」
掴まれた木刀から、両手がするっと滑りまして。
ヴェルム様のお胸を平手でぺしぃんっ!。
その衝撃に、痛そうに身を震わせまして両手を胸に抱えまして。
ゆっくりと目を開け、そして顔をあげていきましたら。
「――ほらっ、振れましたわっ!」
えっへん、自信満々に。
はにかんだ笑顔でヴェルム様を見上げるのでした。
■ヴェルム > 「確かに、凄い高い剣だと思うよ」
ナイフと言われてなかなかの勢いで訂正をしてくるマリアージュ。
彼女の言うとおり、値段が凄い剣なのは間違いない。
ナイフ…ではないとすれば、短剣と言ってあげるべきか。
「ああ……振れたね…」
彼女なりに頑張って頑張って、振り下ろしたのだろう。
両手が胸に当たってもあんまり痛くなかったのが、物悲しい感じがしてしまう。
ましてや剣を振れたと思い込む彼女の笑顔を見れば余計に。
もちろん、彼女の頭上にはヴェルムが掴んだままの木刀がそのままになっているので、見上げればすっぽ抜けただけと理解できてしまうか。
「やっぱり、マリアージュの持ってる短剣サイズじゃなきゃ難しいかもねぇ。
あるいは握る必要の無い剣でもあれば………あ!」
短剣ではリーチで不利だし、そもそも彼女の理想とする騎士の持つ武器だろうか。
彼女がそれで満足しているとしても、それを持たせて戦わせるのは酷だろう。
持つ必要の無い剣、そんな都合のいいものがあればと思うと、何か思いついたような表情を見せた。
■マリアージュ >
凄い剣、と認められますと。
凄く満足した顔なのです。
応接室の壁にでも飾ってあれば、格が幾つか高く見えるかもしれないぐらい、
凄い剣です。実用性は皆無ですが。
ぺしんっ、と叩いた手のひらがちょっとひりひり。
その手を胸の前で、抱えるのです。
「これで、騎士ポイントが1ポイントですわねっ!」
えへへっ、とまた騎士に近づきましたと喜ぶのです。
犬の方は上にある棒に気付いて見上げていまして。
「探検に持っていけます剣のサイズでしょう?。
――にゃ?」
ヴェルム様の様子に、どうしましたの?
と小さく首を傾げさせ。
きょとんとした澄んだ眼差しを向けるのです。
■ヴェルム > 「痛むならここまでにしようか。
その…騎士ポイント?がアップしたことだし」
騎士ってそんなシステムだったっけ、と笑いつつ。
彼女が満足してくれたならまぁいいかと。
彼女の上に残した木刀を背中に隠しつつ、というか手に持ってないのに気づいてないのが少々アレだが。
とりあえず、短剣は気に入っているらしいので持たせておこう。
もうちょっと実用的なもののほうが良さそうだが、探索などの任務なら十分だろう。
もちろん一人でやらせたりしないが。
「あぁ、ちょっと方法を思いついてね。
次回までに準備しておくから、今回は帰ろうか」
どうなるかわからないが、マリアージュならできるかもと淡い期待を抱きつつ。
具体的な説明はその時にしよう。
とりあえず二人、馬に揺られて王城を後にし拠点へと戻るのだった。
ご案内:「王城 練兵場」からマリアージュさんが去りました。
ご案内:「王城 練兵場」からヴェルムさんが去りました。