2018/04/06 のログ
ゼロ > ―――問題なく、見回りの時間、警備の時間は終わった。
 後から来た交代の人間に、少年は状況を引き継ぐのだが、やはりアレは恒例の状態らしい。
 気にしなくても良いと交代の慣れた人間に言われてはあと言うしかない。
 交代が終われば、王城の食堂へと移動する。

 ここの食堂は、とても美味い。
 砦と比べても天と地の差がある、まあ、王都だし食料も豊富にあるからでもある。
 今回はなにを食べようかと、ウキウキしながら食堂の中に入る。
 夜でも開いているのが嬉しい。

 とりあえず、賄いの食事を大盛りで注文してから、隅っこの方の席に腰をかけることにする。

ゼロ > 一口に賄いといっても、砦のそれに比べるもなく豪華である。
 美味しそうだし、量も多いし、何も言うことができない。これで文句言うのは罰当たりだと思う。
 貧乏性を発揮しまくりながら少年はこんもりと盛られた食事を眺めて両手を合わせる。
 食事の前のお祈り、にしては短いが直ぐにスプーンを取り、仮面をずらして食事を開始する。

 もくもぐごくんぱくむしゃがつもしゃー。

 美味しいからどんどん食が進む。
 目に見えて皿の上の食材が消えていく、それはもう、ごっそりという表現が正しいだろうか。
 スプーンがものすごい勢いで食材を彫り上げて口の中へ。
 もぐもぐごくんと、すぐに飲み込んで次へ。
 もしゃもしゃもしゃもしゃ、誰もいないから一心不乱に食事する少年の姿。

ゼロ > 「……ふぅ。」

 少年は息を吐き出す。
 お腹がいっぱいになったし、美味しいご飯に心もいっぱいである。
 軍人でいれば、食うには困らないからいい。
 軍人が食うに困るときはきっとその国が終わる時だろう。
 そんなことを考えてから大きく息を再度吐いて、水を飲む。
 よし、と頷いて皿を返していく。

 そして、兵舎に戻って休むために、少年は通路を歩き、去っていく。

ご案内:「王都マグメール 王城」からゼロさんが去りました。