2018/04/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にゼロさんが現れました。
ゼロ > ―――カツン、―――カツン。
 静謐な王城に、金属のグリーブが地面を踏みしめる音が響く。
 こちらに異動となり、それからここの警備として、少年は城の中を歩く。
 闇夜でも仮面があれば昼間と同じように見える、視覚が魔法的なものなので、幻術や、変身の魔法であれば看破ができる。
 故の異動であった、少年にとっては納得のいく人事であり、それを示すように、城の中を歩き回る。

 しかし。

 煩いと感じる。
 砦も傭兵や兵士たちでワイワイしていたが。
 この城の中は甘ったるい声―――隠しても意味はないだろう。
 貴族だの、なんだのが交わっている。
 そこかしこで。

 もともと貴族とかには幻想も何も覚えてはいないが、守る方としては、面倒くさいことこの上ないんだな、ということが分かる。

ゼロ > 性的な行為に嫌悪感―――無い。
 性的なことは嫌いではない、何度か誰かと交わったこともあるが。
 ある種の満足感……?悦楽?快楽……?
 言い表す言葉はないが兎に角、嫌いではない、むしろ好きといっていいだろう。

 しかし、だ。

 今、この場で行われているのにはうんざりとする。
 こっそりしているというわけではなく、見せつけるように。
 一人二人ではない人数の貴族たち。

 ・・・
 これが、城の実態なのかと思わせる事実。

 それが、少年をうんざりさせる要因なのだろう。
 せめてどこか守りやすいように部屋の中にいてほしい。
 てか、聞かされる方のみになって欲しいと思うのだ。


 思うだけで口に出さず、知らんぷりして警備を続けるのだが

ゼロ > 少年が靴音鳴らして進んでいるうちに、気が付いて息を潜めるのならまだいい。
 まだ仕事中だというのに誘うのも出てくる。
 仕事中ですから、と断っても権力に物を言わせてくるのも居る。
 そういう場合は、敢えて乗らずにそのまま去っていく。
 権力を振りかざそうが、物理的に自分を押さえつけられる貴族は今のところいない。
 将軍クラス……最低でも、自分と同じような兵士や騎士。
 一切戦場に出ていない贅肉に押さえつけられるようなこともない。
 心証が悪くなるのは……仕方はないだろうが、第七師団はもともとそういう師団だ。
 少年は、任務を優先して通路を進む。

ゼロ > ―――カツン、―――カツン。

 今のところ異常はなく、人に変化している魔族の姿を見ることもない。
 隠れているのかとも思うけれど、よくよく考えれば、城の中はとてつもなく広い。
 つまり、普通に見つけられるとは思わないほうがいいのだ。
 ということは、探すということも気の長い話になる。

 ―――まあ、仕方がないか。

 軽くため息をこぼして少年は先を見据える。
 この闇の中が、そのまま城の闇を表しているようにも見える。
 とりあえず、任務は任務として、少年は、そのまま探し回ることにしよう。
 そして、そのまま、少年は夜の城の中の警備を続ける。

ご案内:「王都マグメール 王城」からゼロさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」にルミエラさんが現れました。
ルミエラ > 王城の一角にあるテラスから眼下を見下ろせばそこには騎士団が訓練をしている光景が見える。
それをあくびをかみ殺したような顔で見下ろすのは一見騎士に見えないような顔日付きの人影。

「あれだね……今は第七が動いてないから主力はあれになるんだろうけどさ……」

眼下で剣や槍を扱う兵たちを見れば練度が低いことがはっきりと見て取れる景色。
槍の重さにへばったり、剣に振り回されている人影すらある。
あれで騎士団なのだから魔族との戦争が長引くのも当然かと見てしまい。

「心配事しかないけど…悪い事でばかりでもないかな…」

少なくとも騎士団がこれなら自分の仕事はまずないわけで。
少し寂しく思いはするが楽なのは良いことと訓練を眺める。

ルミエラ > しばらく眺めていたが後ろから声をかけられ振り返れば一人の若い騎士。
話を聞けばなんでも呼んでいるとのこと。
対したようではなさそうだが断れる相手ではなく仕方ないとテラスを後にする。

ご案内:「王都マグメール 王城」からルミエラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」にゼロさんが現れました。
ゼロ > 警備の少年は、今日も往生の中を歩き回る。
 ――とはいえ、ちゃんと宛てがわれた区画の中をと言う但し書きはあるけれど。
 何百人と居る警備の中一人、警戒度によって変わってくると思われる。
 下っ端で新人の自分は、大して重要でもない場所の徘徊警備。
 熟練である人は、おそらく貴族の区域の直衛となるのだろう。

 仕事に貴賎はなく、与えられた仕事を黙々と遂行する。それが、兵士に必要な資質であろう。
 故に、今日も少年は王城の中を、歩き不審な人物がいないか、仮面の下で目を光らせる。
 そもそも、不審人物よりも。

 ――そここで、生殖活動してる不埒な人物が多すぎるのは、頭痛いけど。

ゼロ > 警備対象が此処にいるという事は、此処も守らなければならない。
 とはいえ、そこかしこに同じようにいるので、見回るしかない。
 頭も心も痛い事態だなあ、と思う。
 まあ、警備は警備なので、少年は無言で彼らの脇を通り抜けて進む。
 そろそろ交代の時間でもあるし、こういうのももう少しで終わると思えば、心は軽くなる。
 終わったら食堂に行こう、お腹が減ってたまらない。
 食堂での食事はとても心が安らぐ、仮面の下で少年の口がほころんでしまう。
 だからこそ、一層気を引き締め、少年は周囲を見回して警戒する