2018/03/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にゼロさんが現れました。
ゼロ > 久しぶりに、マグメールに戻ってきた気がする。
 補給のための撤退の指令を受けて、命令書と報告書を届けるために第七師団長の執務室へと向かうところ。
 隊長格でもないのだが、そもそも、部隊に配属もされていないので、自分の報告書はどこで提出するか揉めに揉めた上で、自分で出せ、ということになった。
 予想してはいたことではあるので、報告書を纏め、持ってきた次第である。
 コツ、カツ、とグリーブで、石畳を鳴らしながら少年は移動し、何度かしか来たことはないが、第七師団の師団長の部屋の前に。
 こん、こん、こん、こん、と扉をガントレットに包まれた手が軽くノックする。
 返答を待つものの、何も聞こえてこない。

 こん、こん、こん、こん、と再度ノックをしてみる。
 執務に集中しているのか、それとも、不在なのか。
 判断しかねるので、少年は静かに扉の前で待つことに。

ゼロ > 待っていても、返答はない。
 時間も時間だし、やはりこの時間はいないのだろうか。
 とはいえ、提出しなければならない書類でもある、どうした物だろう。
 勝手に入って、書類だけ置く……。

 普通にまずい気もする、軍事機密ってやつには公開できるレベルがある。
 訓練兵が普通に団長室に入ってというのはまず有り得ない。
 とはいえ、提出義務が有る書類を入口に立てかけて帰るとかそれも同じくありえない。
 ああもうどうしたものだろう。

 誰かこう、入ってもいい人がいてくれないものだろうか……。
 助けを求めるように周囲を見回してみる。

ゼロ > 助けになりそうな人はいなさそうである。
 現実は無情、というやつなのであろう、まあ……そんな人がポンポンいて出会える様なものではないというのは解りきっている。
 むしろ、そこここで聞こえる甘い声が理由なのかもしれない、だとすると邪魔するのも野暮というものでもある。
 とはいえ、問題が解決したわけではないので、どうしたものだろうと少年は考える。
 時間も遅いものだし、明日、時間を改めてきたほうがいいだろうか。
 幸い、今日中の提出ではないのだし。
 早く終わらせて早く提出しよう、そうしただけの事でもある。
 仮面の下で軽く溜息を吐いて、そうするか、と気を取り直した。