2018/02/16 のログ
ミリーディア > 「儂が魔族の国に居た頃は、少しは聞き分けの良い連中が揃っていたものだが…時代の変化か?
確かに、最近の若者は力に溺れる傾向が強いみたいだがな。
無駄に能力を持てば強いと勘違いしている、哀れな事だ。
経験と実績無くして、真の強さとは成り得んと言うのに…若気の至りと言えん事もないだろう」

独り言を呟き歩みを進めながら、認識の力を宿す瞳を辺りへと巡らせる。
何かあれば、この力に引っ掛かるだろう。

「あぁ…こんな事なら、疲れを癒す甘い菓子と紅茶でも準備しておくべきだった。
ただ疲れて終わりなんて、無駄以外の何ものでも無いじゃないか…
見付かって面倒事が起こっても、それはそれで困るんだがね」

と、調べながらも、本音が零れた。

ミリーディア > 「…?」

ふと、その足を止める。
瞳に宿す力に何かが引っ掛かったのだ。

「儂が見逃している連中とは違うな、これは…なるほど…」

向けていた瞳に、今度は薄っすらと魔法陣が浮かぶ。
力が何かを見付けたならば、今度はそれを解析するのだ。
それはすぐに終わったのか、瞳から魔法陣は消える。

「吸血鬼か…しかし、単に商売に来ているだけで、あれはただの遊びのようだね。
騒ぎ過ぎなんだ、無駄に地位だけ持ってる連中ってのは…」

呆れたような表情を浮かべ呟けば、後少しで終わりだと歩みを再開する。
残すは僅かというところで再び足は止まった。
だが、次は向けた瞳をそのままに解析は行わなかった。
理由は至って簡単、不要だからだ。

「…また同一人物か。
ただ、ここだけは目的が少々違ったようだね」

初めに見付けた場所から、ちらほらと同じ力が感じ取れていた。
別の力もあったが、これほど頻繁ではない為に問題視する程ではなかった。
考える様な仕草をしながら、その場を…第七師団執務室を後にした。

ミリーディア > ある程度の目星は付いた、無駄に騒ぎ立てている連中に対する誤魔化しは何とかなるだろう。
別に王都をどうこうしてやろうと、そこまで大きな狙いは多分無い。
単に好きでやっているだけ、そう判断した。
それならば、自分が手を出す迄も無いはずだと。

「無駄手間って程でもないが…面倒には変わらなかったな…」

こうして、研究施設の室長室へと戻り、ゆっくりと休むのであった。
とりあえず、今のところはもう少し様子見としておいて。

ご案内:「王都マグメール 王城」からミリーディアさんが去りました。