2018/02/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にマリーさんが現れました。
マリー >  
しゃなりしゃなり
優雅な歩みで王城の廊下を歩む白髪の少女

今日もまたダイラスから馬車で訪れ、商会の主として貴族相手の商談をまとめた帰路である

舶来物の香炉などは王国貴族たちに実によく売れる

商会の人間としての立場は此方で生活を送るための隠れ蓑であったが、
なかなかどうして、商談などで人の心を手にとるのはなかなか愉しいものだった

マリー >  
「芸術品なんかを持ち込んでも、
 此処に持ってきて輝きを失わないようなものってなかなかですものね」

絵画や調度品など、貴族達の部屋があるエリアには高価なものが並んでいる

舶来物の芸術品などもあるものの、
値段をつけるのになかなか苦労もするといったところ

結局、貴族達の欲を満たすことのできる…いわば嗜好品のほうがよく売れるのだ

そんなことを考えながら、廊下の一角に据えられた高価そうな壺に触ってみたりする
上等に拵えられたそれは透明感のある塗作りでなんとも綺羅びやかである
最低でもこのレベルの品を入手しなければ、売り込むことはできないのかもしれない

ご案内:「王都マグメール 王城」にアルディナさんが現れました。
アルディナ > そんなマリーの後を、つまらなさそうについてくるのは、
今回、相手方の貴族からの王都にいるあいだの護衛という体で付けられた冒険者だった。
アルディナと名乗ったこの冒険者は、相手方の紹介ではここ数年で数本の指に入るとか、新進気鋭だとか
だったがいざ仕事に入ってからは露骨にあくびをしたり指で髪を弄んだりあまりやる気が見られない。

「ねぇ、いつまで王城にいるの?
 あまり、ここすきじゃないんだけど……。」

ともあれ、さすがに王都だ。治安の悪い場所に入らなければ危険も少ないし、
マリーもさほど長居はしないだろう。つまりは、この護衛も貴族側の見栄だかなにか。
やる気がないのは、それを彼女も重々承知しているからだろう。

若い女性、そして外見年齢上、歳がちかくみえるアルディナを選んだのも
腕前などはさほど重視していないからかもしれない。

マリー >  
「え?折角来たのだもの。
 色々と観察してから帰らないと、商売人としてね♪」

つまらなさそうにしている少女へ、ふふっと笑みを返して

廊下にかけられている絵画へと視線を移す
そちらもまた、素人には理解しがたいものの上等な風景画であった

「好きじゃないって、どうしてなの?
 えっと、アルディナさん、だっけ」

視線は絵画に向けたまま、
その言葉が興味をひいたのか問いを投げかけた

アルディナ > 「……貴族っていうのが好かないの。」

顎にこぶしを当て、むすっとした表情で答える。

「王城に出入りしてるなら、マグメールの今の惨状をあなたもみてるでしょ?
 貧民街に溢れる物乞いと孤児、国境は魔族に脅かされ、シェンヤンも信用できない状況なのに
 貴族連中ったら自分たちのことしか考えてないんだもの。」

冒険者という事で、それなりに場数を踏んでいるのだろう。
この娘は見た目以上に、王国内の事情に通じているようだ。

「冒険者としては、今の混沌としてる状況が『飯のタネ』がつきないんだけど、
 それでも、いろいろ見ちゃうとね。思う所はあるわ。」

マリー >  
「…貴女も貴族でしょ?」

視線を移しながら、すすっとアルディナの側へと歩み寄り、
クスッと笑って小声でそう呟く

「滅多なことを口にすると…騎士に身を落とした貴女なんてすぐ首が飛んじゃうんじゃない…?
 ───わざわざ知らない仲を演じてあげているのだから♡」

アルディナ > 「……いじわるね。」

ふふ、とこちらも笑みを浮かべて間を詰めてきたあなたを見つめ。

「そうね、こんなこと言ってるのが誰かに聞かれたらただではいられない、か、も。
 ……まぁ、そういう風にならないようにうまく立ち回っているつもりよ?
 だから私は今、こうしてあなたの隣にいる。」

実際、冒険者としてやっていくには腕っぷしだけでは務まらない。
調査能力やクライアントとの折衝など、様々な分野の知識が要求される。
本来なら、PT単位で得意なものを分担するのだろうが一匹狼らしきアルディナは、
そうした点でうまく立ち回っているに違いない。

そうでなければ、まがりなりにも貴族からの依頼など舞い込んでこないだろう。

「……で、これからどうするのかしら。お宿に戻る?
 それとも、もう少しこの退屈な王城を見て回る?」

マリー >  
「──ん…」

間を詰めてきたアルディナの瞳をじっと見つめ返す
そして、何か思いついたというような笑みを浮かべる

「…あぁん、なんだか目眩が……。
 ダイラスから長い道のりだったから…どこかで、休まないと…」

そんなことをのたまいつつ、へなりその身を壁へと預ける

「…客間まで連れていってくださる…?」

アルディナ > 「……仰せの通りに、お嬢様?」

そのしぐさをみたアルディナはふ、と笑みを浮かべると、
壁にしなだれたマリーを抱き上げて、近くの客間へと移動する。
既に、深夜に差し掛かった客間は最低限の薄明かりが灯っているものの、
人気は皆無であり、そこにあったソファにゆっくりとその体を寝かせるだろう。

「……ああ、おあつらえ向きに果物と葡萄酒が置いてあるわね。
 頂いてしまいましょうか……マリー、あなたもどう?」

来客が摘まめるように置かれていたものを、侍従たちが片づけわすれたのか、
卓の上にはアルディナの言う通り、果物と葡萄酒が置いてあった。アルディナは、
そのうち、洋梨を手に取るとしゃり、と一口齧って。

マリー >  
「はしたないわね、アルディナ」

洋梨を齧る様子を横目で見つつ、ソファに寝そべったまま言葉を向ける

「──今日は貴女がなんだか生意気な言葉を言うものだから、
 少し虐めたい気分になっちゃった。お酒を飲みながら、なんてのもいいわね…」

誰もいない部屋ならば、普段のままに言葉を紡ぐ

アルディナ > 「あら、申し訳ございませんこと。」

くつくつと喉を鳴らし、冗談めかしてそういった後、ふうとため息をついて。

「護衛と雇い主ごっこ、の遊びはもう終わりなのかしら。
 結構面白かったし、あなたのことだからこのまま『コト』まで
 行っちゃうかと思ってたけど。」

――実のところ、マリーとアルディナはとある縁で以前より繋がっていた。
この邂逅は実は意図したものでなく、偶然だったのだが両方とも悪乗りして、
それっぽく演技をして遊んでいたわけである。

「……ま、ここはおあつらえ向きね。
 今なら、みんな寝ちゃってるだろうし。私も久々だから、ね❤」

そういって、あなたに最も近いグラスに葡萄酒を注ぐ。

マリー >  
「ふふ、一応ダイラスの商工会の人間としてこの城に来ているのだもの」

演技をするのは、この国で動きを円滑にするため───

「あら、溜まらせちゃってたかしら?
 …どう、激しく遊んでほしい?それとも、優しくいじめる…?」

ソファに寝そべり、妖艶な笑みを瞳を向けて、問う

アルディナ > 「聞いてるわよ、ダイラスのほうはかなり順調みたいね。
 こっちはいくつかめぼしい情報ははいったけど、期待してたほどじゃない。」

冒険者として活動しているのも、マリーがこの国で動きやすいよう情報を集めるため。
その立場上、上流階級の情報が多く手に入る彼女を補完するべく、市井や地方の情報を主に
集めているわけである。

「どっちでもいいわ……あなたの愛を久々に感じたいの……。」

はふ、と熱い息を吐いてマリーの上に覆いかぶさるアルディナ。
ほどなくして、部屋からは少女の悦びの声が聞こえだす事だろう。

ご案内:「王都マグメール 王城」からマリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」からアルディナさんが去りました。