2018/01/02 のログ
■タマモ > 「ふふ…そうであってこそ、し甲斐があると言うものじゃ。
まぁ、これに関しては秘密で頼むぞ?
変に広まってしまうと、おーちゃんに怒られそうじゃからのぅ」
な?とか、そんな感じに、ぽむっと気安く肩を叩く。
いや、身長的な都合上、少々やり難そうだが気にしない。
「名はベルムじゃよな?…ん?…ちと違うような…まぁ、良いか。
お、おぉ…いくつあるのか詳しく知らんが、師団は少なくとも13はあると言う事か…覚え難そうじゃ…」
知っているなら、知っているで良いか…と、面倒なのでそうしておいた。
そして、相手の名を聞けば、復唱をしようとするが…頭文字が発音し難かったらしい、即諦める。
次いで師団の話となるが、そもそも興味の無い少女には、そんな程度のものだった。
「おっと、そうそう…妾はこうして今居るのが、妾じゃ。
お主等の頭の中に見せた妾の正体、変に触れ回るでないぞ?」
そもそも、あの姿になった事自体が己にとっては不本意なのだ。
体を軽く屈めて上目使いに、ぴし、と指を立てる。
とりあえず、それを知る相手へと釘を刺しておいた。
■ヴェルム > 「悪戯を控えたらよろしいのでは…まぁいいか…。
おーちゃん…というのは第七師団の団長のことでしょうね」
背伸びをして肩を叩いてくるこの少女はたぶん言っても悪戯は止めないだろう。そんな気がしてならない。
城内で悪戯しようとこちらは困らないし、ただあの団長が怒る様を見てみたくもあるが…。
「はは、ベルムでかまいませんよ。
師団数はもっとありますが…増えたり減ったりなのでお気になさらず」
名前の頭の発音がしにくい様子だが、そのくらいで訂正を求めたりはしない。
見た目とは異なりだいぶ年上のはずの彼女はなんだか子供らしく、微笑ましい気持ちになるようでついつい笑ってしまう。
第七師団の客人とはいえ、彼女は軍属ではないから、王国軍の組織などに興味はないのだろうというのは、話しぶりからわかった。
たぶん楽しいことくらいしか興味がないのだろう。
「あれは…私が触れ回ったところで誰も聞く耳は持ちませんよ」
銘じろと言わんばかりの彼女の仕草はいたって真面目な様子。
仮にヴェルムのような人間がそれを言いふらしたところで、まともに聞く耳を持つ者などそうはいないだろう。
元ティルヒア騎士という肩書きはそういうところで不信感をもたれてしまうらしい。
ともかく、彼女の忠告に同意を表し、その頭をぽんぽんと手の平で撫でてみようか。
■タマモ > 「そんな殺生な…妾に生き甲斐を放棄せよと!?
………と、そんな冗談はさておき、その通りじゃ。
あの名前は長いし、呼び難いし…それで良いじゃろう?」
相手の言葉に、びくーっ、とショックを受けたような仕草を。
と言うのは言葉の通り冗談で、次の瞬間にはけろりとすれば、次の言葉に頷いてみせる。
続けて答えたその理由は、普通に呼べる相手にとっては微妙なものだった。
「少数精鋭…とも言い難いか、単に無駄に数が多いだけなのか…はてさて、どちらなのじゃろうな?」
師団の数も、その師団の兵の数も興味が無い少女。
関係者が聞けば、相手によっては怒られそうな事をさらりと言ってのける。
いや、それを伝えている目の前の相手も関係者なのだが。
そして、相手の笑う様子に、不思議そうにまた首を傾げるのだった。
「そうであっても、じゃ…分かったな?」
分かってはいても、言わずにはいられない、それだけ己にとっては…重要な事なのだ。
特に、ある話があった後の今では、それがより強く現れる。
自分なりに真面目に言っていたのだが、頭を撫でてくる相手の手。
むぅ、と頬を膨らませ怒っている表情を浮かべるも、撫でられるのは嫌いではないので、手を退けたりはしない。
うん、その辺りは複雑なのだ、気分的に。
■ヴェルム > 「だとしたら私の呼び方はだいぶまともでよかったです」
おーちゃん呼びよりは遥かにマシだったと、ちょっと安心したような顔。
直接相対したことはないが、あの見た目の人をそう呼べる彼女はやはり相当な実力を持っているのだろう。
城内を好き勝手に闊歩できるし、先ほどの変身能力も考えれば当然か。
「どちらとも言えないですかね、有能な人材はいるけれど、無能が多いのもホントですし、特に上のほうには~」
意外にもタマモの言葉に同意してくるのは本来王国の人間ではないからか。
はたまた王国の内情をよく理解しているからか。
ただ適当にぶっちゃけているだけかもしれない。
わざわざ呼び出しやがった騎士団長に対する恨み節も込めてみた。
「言いませんよ、絶対に。
それはもう淫魔に言い寄られても言いません、たぶん」
彼女にとっては極めて重要なことらしい、そうならばきちんと明確に答えるだけ。
初対面で信用などなかろうが、だからこそはっきりと答えるしかないのだ。
とか言いつつ彼女にならって最後は冗談を言って締めた。
頬を膨らませている彼女の姿に微笑みつつ「可愛いなぁ」なんて呟いたりしながら撫でる手を止めない。
■タマモ > 「うん?…べーちゃんでも、可愛くて良いと思うんじゃがのぅ…」
えー?みたいな感じを受ける、そんな表情。
その言葉に、もし愛称で呼んでたら、の名を伝えてみる。
…相手の言い分は、間違いなく間違っていないだろう。
実際のところ、名が呼び難い場合、魔王であっても愛称だ。
もしそれを知ったなら、その考えはより強くなる事か。
「まぁ…確かに、一掴みは居るじゃろうな?
上であろうと下であろうと、そんなものじゃろうて、のぅ?
それは、場所が違えど同じ事じゃ」
そう、それは世界が違えども、同じもの。
そして、生きるにおいて豊かであれば豊かである程に、目に見えて現れる。
この世界に生き続け、それはより強く感じている。
…その部分は、あえて言わずにおいた。
「………そうか」
まぁ、話した感じ、その言葉に嘘はないだろう事は分かる。
が、最後の冗談と取れる言葉には、僅かに苦笑を浮かべ、短く返した。
淫魔…ではないが、魔族の力に、今まさに浸食されている男を思い浮かべたからだ。
己を客人として受け入れた男、である。
それを知り、助けようかと考えたが、己が式に阻まれた。
この世界の大きな流れに、己が力を使い深く関わるな、と。
ともあれ、撫でる手は退けないが、じろりと睨んでいる。
言葉にはしないが、調子に乗るな、と言いたげで。
…まぁ、怖くはない、むしろ相手が思う通りに可愛い、と言った感じだろう。
■ヴェルム > 「べ……まぁ、いいか…べーちゃんでも…」
まさかの新たな愛称にぎょっとした表情を浮かべてしまう。
彼女の思い通りにされているような気分だが。
でもまぁ悪くないかなと思ってしまうのは彼女が見た目どおりの子供っぽく見えてしまっているからかもしれない。
普通にべーちゃんと呼んでも、気にしないだろう。
「自分が超有能な人間だとは言いませんけどね。
あまり力はありませんが、少しでも世の中がまともになればいいと思います。
一人でできることは限られてますけどね」
今は王国も自分の住む国、歪みきっているけれど、そこから少しでも立ち直ってくれればいいなと思ったりするのは騎士というより聖職者みたいかもしれない。
その聖職者も歪んでたりするのだが。
「…悪戯もほどほどに、よければウチの師団の宴会に招待しますよ?
私も今から戻るところですので」
何か思うところがありそうな、意味深な苦笑いを見てしまうと、ああやっぱり色んなものを見ているんだなと改めて思う。
気分を変えようと、彼女を師団の宴会に誘ってみることにした。
今日は本当に飲めや歌えやの宴会だけ、エロいことにはならないだろう。
彼女の頭を撫でる手が、そのまま狐耳を巧みに撫でる。
調子に乗るなといった顔は見えているが、やめられないとまらない。
■タマモ > 「まぁ、そうやって呼ぶのは、名が呼び難い時だけじゃがな?
ベルムと呼べるのじゃ、安心せい」
何とも複雑そうな表情だ、こうやって、愛称を付ける男子は大体そうだった気がする。
微妙に違ってはいるが、名前は呼べている、ちゃん付けはしないだろう。
「有能か無能か、それもあるが、一番重要なのはやろうとする心持ちの有無じゃ。
いくら有能であろうと、それに胡坐をかいてばかりでは終わっておる。
それは、人間、ミレー族、魔族…魔王であっても、同じ事じゃな。
非力であるがゆえに、一人一人の力でなく、手を取り合うのが人間じゃろう?」
この王国自体も、確かに相手が思っている通りの状況だ。
そういう人間が、その中でも努力を惜しまぬからこそ、底辺までは行かず踏み止まっている。
そこから、持ち直すのか、底辺まで落ちるのか…それは分からないが。
「うぐっ…ま、まぁ、ちゃんとそれは分かっておるのじゃ。
………ふむ、では行こうか」
痛い言葉に唸りながらも、続く言葉に、ぴくりと耳が、尻尾が揺れた。
純粋な宴会となるか、情事が絡むのか、そんなものはどうでも良い。
そうと決まれば、と言った感じに、耳を弄ろうとする指をするりと避ける。
…が、そのまま、相手の腕へと身を絡めて。
ほれ、さっさと案内せい、との雰囲気を醸し出しながら相手を見上げる。
■ヴェルム > 「そう?別にべーちゃんでも全然オッケーなんですけどね…」
何故かちょっとだけ残念そうな感じで言う男。
変わった呼び名に新鮮味があったようで気に入り出したらしい。
ちょっとめんどくさい男かもしれない。
「人生の大先輩らしいいいセリフですね。
それになんか、魔王とも知り合いがいそうな物言いで…」
相変わらずまともなことを言うときはなんともいえない説得力がある。
こんなところで悪戯に勤しんでいないで指導者にでもなったらいい、なんてのは他力本願が過ぎるだろう。
何より、自分達の世界のことは自分達でなんとかしろ、ということなのだろう、たぶん。
「本当ですかね?ウチで悪戯する分には構わないですけど。
それじゃあご案内します」
十三師団の拠点の中なら遊んで貰っておおいに結構。
タマモと見た目だけなら同年代、あるいはその下の年代の子もいたりするので、いい遊び相手になるかもしれない。
耳を撫でようとする手がすかされれば、なんとも残念そうな顔をして、彼女をちょっと遠くにある師団の拠点へと案内することになる。
楽しい宴会となったが、特に情事の類は起こらず、束の間の平穏らしい楽しい時間を過ごすことができたであろうか。
ご案内:「王都マグメール 王城」からヴェルムさんが去りました。
■タマモ > 「ふむ…べーちゃんが良いならば、そう呼ぶが?」
やれやれ、どっちじゃ?なんて風に、肩を竦めて。
まぁ、一度言ったのだから、それはそれで…であるが。
「うむ、聞く者が聞けば、お前が言うなと言われそうじゃがのぅ?
…?魔王とも知り合っておるが、それがどうしたのじゃ?」
らしい台詞をぶち壊すように、自ら言葉を付け足した。
そして、後の言葉には、事も無げに答えておいて。
「大丈夫じゃ、ちょっとだけじゃ、ちょっとだけ。
よし、では、いざ行かん」
視線を逸らしながらの言葉、信用がおけない。
ともあれ、後は案内を受けて宴会場に行くだけである。
その後がどうなったかは知らないが…まぁ、うん、秘密だ。
ご案内:「王都マグメール 王城」からタマモさんが去りました。