2017/11/18 のログ
ご案内:「王城 庭園」にツァリエルさんが現れました。
ご案内:「王城 庭園」にセイン=ディバンさんが現れました。
ツァリエル > ある日の午後、寒空の下ツァリエルは庭の草花の手入れをしていた。
王城での日々は大変ではあるが、植物の世話をしている時は心が慰められる。
冬に咲く草花は少ないものの、手入れをきちんとしてやったそれらは
綺麗に咲きそろっている。

午前中からずっと手入れをしていたため、少し休憩をしようと
汚れた手をハンカチで拭い、庭園の端にあるテラスの席に座り用意してきたお茶を入れる。
大分空気が冷たくなってきた中で紅茶が湯気を立ててツァリエルを暖めた。

セイン=ディバン > おおよそ一般人では侵入できない場所。王城。
そこに不法侵入をする一人の少女の姿あり。

「よっ、っとぉ……」

気付かれぬように城に接近。身体強化の呪文で運動神経を向上。
一気に壁を駆け上がり。目星をつけておいた鍵のかけ忘れの窓から侵入。

そうして、黒いメイド服の少女は。さも、自身がメイドですというかのような演技で進入を果たすが。

「……あら?」

廊下を歩いていれば。少女は、窓からの風景に気付く。
趣のある庭園に見つけるは、以前も見かけた一輪の花。
そして、その姿は少女の探し人である。
少女はニヤリ、と笑うと。不審に思われぬよう、早歩きで庭園を目指した。

ツァリエル > 紅茶を飲みながら、思案にくれていると視界の隅にメイドの姿が見えた。
それだけなら王城内でさして珍しいこともないのだが、
その姿に何故かツァリエルは見覚えがあるような気がして目を凝らす。

そう、いつぞや富裕地区でのパーティで出会った自分を犯した少女が何故かメイドの格好で城にいるではないか。
しかも彼女はこちらに向かってくる。
びっくりしてどうしたものかとおどおどしているうちに彼女の接近を許すことになるだろう。

セイン=ディバン > 何度も城には侵入している。地図は頭の中に入っている。
少女は庭園へとは迷わずにたどり着いた。

そこで相手の姿を見かければ、少女はニコニコと笑いながら近づき。

「ツァリエル様。お茶のお代わりでも、お持ちいたしましょうか?」

そう言って。恭しく一礼をする。その仕草は完璧なものだったが。
相手のおどおどとした様子に、少女は。はて、気付かれちゃったかな? と考える。
どうやら、バレないと踏んでいたらしいが。
しかし少女は臆することすらなくさらに相手に近づいていく。
人を呼ばれる、などとは思っていないらしい。

ツァリエル > メイドに扮した少女の完璧な一礼に、以前のかぼちゃ女帝の様子を思い起こして
くすりと笑ってしまった。
もしかしたら彼女は仮装好きなのかもしれない、などと思う。

「……いえ、それよりもお茶の相手が欲しいところでした。
 ご一緒してくれませんか? その、……セインさん、でしたよね?」

恐る恐る、以前聞いた名前を呼んで対面にある椅子を彼女にすすめる。
テーブルの上にあるティーポットでもう一組カップを用意しお茶を入れる。
マドレーヌやスコーンが添えられてセインの前に出された。

セイン=ディバン > 声をかければ、なぜか笑われてしまい。少女はちょっと不機嫌そうに頬を膨らませる。

「何よ。失礼ね。……え、今の振る舞い、どこか変だった?
 お茶の相手、ね。いいわよ。あら、名前覚えていてくれたのね。
 そう。カボチャ女帝の、セインであ~る」

名を呼ばれれば、少女は出会った時のことを思い出し、頭をふらふらと揺らして、その演技をしなおして見せた。
そのまま椅子に座り、足を組めば。にこり、と笑い。

「そうそう、アナタを探してたのよ、ツァリエル。
 会えて嬉しいわぁ」

何か謀がありそうな声色でそう言うと、少女はマドレーヌを咥え、もっしょもっしょと食し始める。
礼儀などあったものでもない。

ツァリエル > 「いいえ、とても素敵な一礼でした。
 ただあまりにも胴に入っていたものですから……」

かぼちゃ女帝の演技に再びふふっと笑ってしまい、慌ててごめんなさいと付け加える。
相手が椅子に座り、遠慮なくくつろぎ始めると嬉しそうに微笑んだ。
こうしてお茶をしてくれる相手などツァリエルにとっては貴重でそれが嬉しかったのだ。

「……? 僕を探していたのですか?
 なんのご用事でしょうか……?」

首を傾げ、セインに尋ねる。
冒険者の少女に探してもらうほどの理由をツァリエルは持っていないような気がしていたからだ。

セイン=ディバン > 「あらそう。ま、ならいいけど?」

釈然とはしない、という様子を崩さないものの。
相手が謝罪すれば、すぐに息を吐き、笑顔に戻る。
そのままお茶に口を付け、その味を楽しんでいたが。

「あら、早速それを聞いちゃう?
 性急ねー、ツァリは。ま、そう仕向けてるのは私か」

自分本位、かつ意味の判らないことを口にする少女。
そのまま何の説明もしないまま、少女は相手へと顔を近づけ。

「……ねぇ、ツァリ。アナタは何者?」

そんな質問をした。

ツァリエル > 「……? 何者、と言われましても……」

ツァリエルは困惑と戸惑いの表情を浮かべる。
自分が何者であるか、と言う問いは哲学的な内容を含んでいるように思われる。
それを目の前の少女に問いかけられて大きな目を瞬かせた。

「ツァラトゥストラ・カルネテル=ルヴァン。
 それが僕の本当の名前で、この国の王位継承権をもつ一人です……。
 僕自身、それが本当のことかはわからないのですが、周りが言うにはそうなのだと」

これで答えになっているかと、不安になりながらツァリエルは答える。
少女がもっと別の、違う答えを欲しているなら落胆させてしまうのだろうか。

セイン=ディバン > 「……聞き方が悪かったかしらね。
 アナタの素性のこと、なんだけど」

困惑し、戸惑う相手に少女は苦笑いし、紅茶を飲み干す。
無論、少女は相手を脅そうとかそういうことを考えているわけでもないのだが。

「……あら驚いた。随分正直に話すのね。
 そう。やっぱりそうなの。……なるほど、ね。
 あなたの名前。ちょっと気になってね」

拍子抜けするほどあっさりと出自を語る相手に、少女は逆に困惑する。
そのまま、もぐもぐとスコーンに齧りつきつつ。

「公的には死亡扱いになった王子様。
 そんな人が発見されて、王城に匿われている。
 王位継承の権利を持つ若き男の子。そんな噂が耳に入ってね~」

少女はニヤニヤと笑いながら相手を見る。それは以前、ベッドで相手を犯した時のような笑みだ。

「で、アナタの過去を漁っても、ツァリエル、なんて人間の情報は少なくて少なくて。
 もしかしたら、と思ってきたんだけど。まさかそっちからバラされるとは思ってなかったわ」

ツァリエル > 「隠しごとをしても、仕方ないと思いますから。
 それにあなたは、きっとそう悪い人ではないでしょうし……」

多分に憶測を含んだ相手の評価ではあるが、ツァリエルは自分の直感を信じることにした。

「少し前までは神聖都市ヤルダバオートの修道院で修道士見習いをしていました。
 僕の過去の情報が少なかったのは、もしかしたらそのせいかも……。

 それで、セインさんは僕の素性をお知りになりたかったみたいですが
 何故、それを知りたかったのでしょうか?
 わざわざ王城まで出向いて、危険ではなかったでしょうか?」

スコーンをかじる少女のニヤニヤ顔に、困惑のまま尋ねてみる。
その顔は以前のベッドでの情事を思い出させる笑みで、少しだけ頬を赤らめて息を呑んだ。

セイン=ディバン > 「ふ~ん。それがアナタの処世術? ずいぶんとまぁ。
 ……フフッ。ベッドの上でアナルを掘られた相手なのに、悪い人じゃないの?」

最初の困惑の後、様子を崩さない相手に少女は内心だけで舌を巻く。
どうにも。流石にこういった場に引きずり出されるだけのことはあるか。
見た目以上に、肝が据わっているようだ。

「へぇ。修道士。……似合うかもね。うん。

 ……ん~。まぁ、なんて言ったらいいのやら。
 私、ちょっと諸般の事情で。人間と魔族がドンパチやりすぎると困るのよ。
 もしもツァリが王位を継承して、この国の戦争意欲を高めようとするなら……。
 ……ふふ。これ以上は言わないけど、ね?
 それに、ホラ。以前約束したこともあるし」

相手の率直な疑問に、少女もまた正直に応える。実際、過去に王城に侵入した際は。
情報収集。侵攻作戦の妨害など。罪に問われれば死刑でもおかしくないような行いもしているのだ。
そのまま、少女はスカートの裾をまくり。足に備え付けたルボルバーをちらり、と見せて笑うが。
当然、荒事にするつもりなどない。あくまでもポーズだ。

ツァリエル > 「それは……確かにそうですけれど……。
 でも、あの場ではもっとひどいことも出来たと思うんです。
 それをしなかったというのはきっと貴方は悪い人じゃないと思って……」

確かに辱められたのはそうだが、もっと悪意があればそれだけにとどまらなかったはずだ。
それをされなかったというだけで、少なくとも相手の少女はただの陵辱者というわけでもないと思った。

「僕が本当に王位につけるかどうかはわかりませんが、
 戦争意欲を高めようとは今のところは思っていません。
 むしろ、僕は戦争などしている場合ではないと思っています……。

 セインさんの事情も聞かせてもらえませんか?
 どうしてあなたは戦争を起こしたくないのか、とか……。
 微々たるものですが、もしかしたらお力になれるかもしれません」

スカートからちらりと見えるリボルバーを見て、少しだけツァリエルの顔がこわばったが
それ以上騒ごうとはしなかった。
もしも銃を使う気ならば、もうとっくに使われてもおかしくない状況だ。
やはりこの人は、悪い人ではないらしい。

セイン=ディバン > 「……ん~。まぁ、それもそう、かしら。
 とはいっても。権力闘争の場にいるにしては人を信用しすぎよ、ツァリ」

相手の言葉に、なるほど。と納得する。出会った場は仮装パーティ。
要するに、あの場にいたのは貴族王族ばかり。
ならば、陵辱よりももっと酷いことをする為に誘拐などしてもおかしくなかったわけで。
それをしなかった少女への警戒が低めに設定されていたとしても、おかしくないのかもしれない。

「……ふむ。なるほどね。
 ……ふふっ。信じるわよ? その言葉。
 している場合ではない? どういう意味?」

相手の言葉を聞き届ける少女は、その発言に裏がないと判断するが。
最後の言葉にひっかかりを覚えたらしい。戦争しない、ではなく。
している場合ではない。何か、他の大きな危機を警戒しているような言い方だ。

「……ふぅ。ま、こっちだけ質問しててもアンフェア、か。
 いいわよ。教えてあげる。とはいっても、単純な話なんだけど。
 私、妻が魔王なのよ。それだけじゃなくて、まぁ、知り合いに人間以外の種族がたくさんできて。
 要するに。みんな仲良く、じゃないけど。平和を望む者たちが安心して暮らせるようにしたいの」

相手の質問。ウソをついてごまかすことも出来たが。そうはしたくなかった。
目の前の少年は、なんというか。あまりにも真っ直ぐだったから。
知人が見たら、なんと甘くなったことか、と言われそうではあるが。
少女は正直に言い、リボルバーを隠すようにスカートを下ろした。

ツァリエル > 「甘い、とはよく言われます。でも、人を信じられなくなったら悲しいですから」

苦笑しつつセインの言葉に返事する。
本当に彼女の忠告通り、あまりに人を信用しすぎるのはこの場においてマイナスでしか無い。
だが、それでも信じたいものがあるのだ。

「この国にはまだまだ問題が残っています。
 王の長期不在、政治の腐敗、貧民の救済、人種差別……
 一朝一夕では解決できない問題ばかりです。
 特に貴族や王族による腐敗は根が深く、治安の悪化もこれが一因といえるでしょう……。
 戦争は、そういった自体を解決する手段の一つかもしれませんが
 短絡的な解決方法だと僕は考えています……」

普段内に秘めている自分の考えを公の場で堂々と打ち明けられたこと
これはツァリエルにとってとても貴重で初めての経験だった。
セインが真剣に聞いてくれていることも大きかった。

「奥様が魔王なのですか……? それはとても珍しいというか……
 素敵ですね。人間と魔族が手を取り合って生きているなんて。

 僕も平和を望みます。皆が安心して暮らせるような、そんな世界がいいと思っていますから。
 つまり、セインさんは人間と、その他の種族の共存を目指していると考えてよろしいでしょうか?」

人間と魔族の対立関係もまた根が深い問題だ。
そんな中で魔族と結婚して一緒に暮らしているという人が目の前に現れたのは
ツァリエルにとっては素晴らしい出来事のように思えた。
素直に感心して、微笑んだ。
こういう人たちのためにも、自分の力の及ぶ範囲で平和を実現できたのなら……。
そう願わずにはいられない。

セイン=ディバン > 「は~。そりゃなんとも。……フフッ。昔の私なら。
 『現実を知らない甘ちゃんの言葉だ』とか言ってそうだけど」

どこまでも真っ直ぐな言葉に、少女は苦笑こそすれど、否定をしない。
昔の自分では判らなかった、何かを。少女もまた知りえたのだ。

「なるほど、そういうことね。
 ……ふぅ。この国の貴族や王族が皆、ツァリくらい物事を考えてればいいのにね。
 とはいえ、戦争の意味と意義については私も学んだけどね。
 短期で問題を解決できる上、特需で国が潤うことすらある。
 問題は血が流れすぎることだけど」

さすがはというべきか。付け焼刃の学習である少女とは違い。
実に深く考えられた言葉である。これには少女も驚いた。
まだ若いだろうに。随分と大局的に物を見ているのだな、と。

「あら、信じるんだ。まぁウソは言ってないけどさ。
 そう、ね。うん。私もそう思ってたんだけど。
 ……ただまぁ、実際はやっぱり難しいみたい。
 人間と魔族、亜人、魔物、その他諸々。色々な考えがあるし」

少女は、相手の言葉を肯定したかった。だが、それが出来ずに頭を掻く。
当初は、それこそ共存を目指していた。だが、実際は……。
自身もまた、人間にも、人間以外にも身体を貪られたのだ。
意思は折れていないが。流石にちょっと最近、くじけそうなのであった。
だが、目の前の相手の言葉を聞けば、ふんっ、と鼻息漏らして気合を入れなおす。

ツァリエル > 「昔は、ということは今は違うのですね。なら、よかった」

にっこりとセインに向けて微笑み、否定されなかったことにほっとする。
きっとこの少女もまた、現実の厳しさに晒されてきた被害者の一人なのかもしれないし
それだけではないと起ち上がった一人なのかもしれない。

「勿論、僕なんかよりもずっと物事をよく考えている人たちは多くいると思います。
 でも、それでもよく考えて出した結論が戦争ならそれはちょっと待ってほしいというか……。
 国民は国の財産です。それが浪費されてしまうのはきっと人間だって魔族だって変わりなく困ることでしょう」

ツァリエルもまた勉強とはいっても専門分野でもなければ学校の授業で
習った範囲くらいしか手につけていない知識だ。
それでもお互い、知識を共有しあいこうして話が出来るのはとてもありがたいことだと思う。

「信じます、まずは何事も信じることからですから。
 ……現実はやはりそううまくは行きませんよね。
 時間も資源も、思想も何もかもまだまだ不十分で……。
 ですが、理想であってもやり遂げられればそれは理想ではなくなると思うんです。
 もしも、もしも僕が王位についた暁には人間と他の種族との共存を目指します。
 だから、その時のために、セインさん。あなたの力を貸していただけないでしょうか……?」

頭を掻く少女の姿に、現実の厳しさを知らされる。
だけれども、諦めていたらそれは叶わない願いになってしまう。
少しずつでもいい、何か変化を起こせれば……。
そう思って、相手の手を取りセインに掛け合ってみる。

セイン=ディバン > 「……まぁ、ね」

とても眩しい笑顔での言葉に、少女は思わずうぐっ、と言葉に詰まる。
暗い世を生きてきた少女にとって、この相手の裏表のない態度はいささか眩しすぎた。

「まぁ、そうね……。でも、極端に言っちゃえば。
 結局のところ誰にだって考えはあるからね。
 そして、戦争を選んだ人間がたまたまその時国を動かしていた。
 それだけのこと、って言うと。ちょっと乱暴かしら」

誰だって、無意味に戦争を望んだりはしないのだろう。
でも、今のこの国はだいぶ腐敗している。利己的な貴族や王族が主導を握りつつある国。
そんな中では、こうした平和的な物事の解決を願う人間が出てきてもおかしくはないのだろう。

「信じすぎもどうかとおもうけど。
 ……う~ん。なんていうか。誰も彼もが平和を望んでるわけじゃない、っていうか。
 そういうのを痛感させられた、っていうか……。
 ……へぇ。いいわね、それ。フフフ。
 じゃあ、本当に王様になったら、その言葉を実現してもらうわよ?
 その為なら、うん。力を貸すわ」

心折れかけた少女に対し、相手からの熱い思いが伝わってくる。
少女はその言葉に奮い立たされ。笑いながら、握られる手を軽く握り返した。
具体的な案はまだ出てないけれども。協力することに異論はない。

「……と、なると。やっぱり、契約の証が必要だと思うのよね~。
 ほら。約束事を果たす、って。重要じゃない?」

そこで何か悪巧みを思いついたのか。少女はゆったりと立ち上がり。
そのまま、相手の背中側に回りこむと、相手の首へと両腕を回し、抱きしめるようにする。

ツァリエル > 「そうですね、戦争を本来ならしたくなくても戦わなければならないこともあるし
 考えは人の数だけありますから……。
 乱暴ではありませんよ、本当に、それだけのことかもしれませんし」

国の未来を案じ、少しだけ憂うように目を伏せる。
今はなんの力もない、ただの子供だがいつかきっと力を得てこの国を変えたいと願う。

「……それは、やはり魔族の方にも平和を望まないひとがいるということでしょうか。
 
 はい、そのためにはもっと勉強をしてきちんと力をつけなければなりませんが……。
 実現できるように頑張ります。
 最終的には王位を撤廃してしまうのがいいのですけれどね」

握り返される手の温かさにますます決心を固くする。
少しずつでも味方が増えるのは有り難いことだ。
皆の力を合わせれば、きっと大きなものも変えられるとツァリエルは信じている。
と、自分の背中に回り込み抱きしめてくるセインを不思議そうに見上げた。

「? 契約の証、ですか?
 約束事……、えぇっと、なんでしたっけ?」

彼女の言わんとする事が今ひとつ理解できず首を傾げる。

セイン=ディバン > 「結局のところ、最後に天秤を傾けるのは運とか、神様の気まぐれなのかもしれないわね?
 と、言っても。だからって生きることに手を抜くつもりもないんだけどさ」

たまたまそうだった。それが戦争を引き起こすのなら。
その逆もまた起き得るのではないか。そう少女は考える。
故に。その機がくるまで、さまざまな行動を起こしておかなくてはいけないのだが。

「というか。そこまで深くない考えというかね。
 あまりにも強すぎて、人間をオモチャとしか思ってないというか……。いや、やめましょうこの話は。
 とにかく。ツァリとの協力に関しては賛成。私も、王城のない有情方を仕入れやすくなるだろうし。
 あらためてこれからよろしくね、ツァリ」

自身が出会った超越者級の存在の、その刹那的というか、快楽主義というか。
そういう物について思いを馳せれば、怒りがメラメラと湧きあがってきてしまう。
ので。それは一度思考放棄し。改めて協力関係へ前向きなことを示しつつ。

「そ。契約の証。そして、この間の約束。
 って、忘れちゃったの?」

どうやら意図が理解できていない様子の相手を抱きしめたまま。
少女は、椅子に座る相手の股間へと手を伸ばし、そこを艶かしく撫で始める。

「今度はツァリに犯させてあげる、って言ったじゃない。
 協力関係の契約成立の証に~……私のマンコに、ツァリのザーメン。
 注いでも、い・い・よ♪」

耳元で囁き、息を吹きかけ、甘くその柔らかな耳を食む。
ちろちろと舌で舐めながらも、手の動きは激しさを増し始めていた。

ツァリエル > 生きる意志に満ち満ちた相手の言葉に心強いとばかりに頷いた。
自分よりも遥かに修羅場をくぐり抜けてきたであろう少女ならば
その言葉も納得できるものである。
改めてそういった相手とお近づきになれたことは嬉しいことだった。

「……人間をおもちゃ……そうですか……。
 そういう方も中にはいるのですね……。

 はい、僕が出来ることならなんでもご協力します。
 よろしくお願いしますね、セインさん」

恐ろしい魔族の存在については顔を曇らせるも
協力関係になれたことには嬉しそうに微笑む。

すっかり忘れてしまった約束ごとについて、必死に思い出そうと考えを巡らせるが
そうこうしているうちにセインの手が自分の股へと滑り込んでくる。

「あっ……!い、いけません!セインさんっ
 契約の証って言っても……もっと別のやり方が……」

顔を真赤にして耳にかかる吐息にうう、と呻く。
恥ずかしさに身を捩り、口でなんとか必死に止めてもらおうと説得を続けるが
相手を突き飛ばしたりはしない。
そうしている内に少女の手に反応したツァリエルのペニスが少しずつ硬くなっていき
ズボンを内側から窮屈そうに押し上げてゆく。

セイン=ディバン > よくよく考えれば。冒険者でありながら呪われた身である少女のことを信頼するのはどうかとも思うが。
少なくとも、死なずに冒険者稼業を続けている分、ある程度の実力があるのは確か。
とはいえ、この少女をあまり信頼しすぎるのもどうかとは思うのだが。

「……聞きたい? 私がどれだけ陵辱されたか。
 ってかアイツらマジでもう何考えてるのかわかんないのよ……」

呪われる、開発される、衆人環視の中で陵辱、などなど。
自分が楽しむ為に人間を貶めるのをなんとも思っていない存在というのも、確かにいるにはいるのである。

「ん~? いいじゃあない減るもんじゃなし。
 それに、ツァリだって男の子。女性の身体には興味あるでしょ?
 まさか経験が無いなんていわせないわよ~?
 ほ~ら、ツァリのチンポ、勃起してきた♪」

少女は相手の拒絶の言葉を無視しながら、愛撫を続けていく。
耳を舐め、股間を擦りながら、左手で相手の胸を、服の上からなでていく。
ズボンを押し上げる存在に気付けば、片手で器用にズボンを脱がせ、その男根を取り出そう。

「私のマンコ、すっかり開発されちゃって、とっても気持ちよくなっちゃってるの♪
 それに、ここでなら見られても、『あぁ、ツァリエル様もメイドを犯すようになって。ようやく男らしくなられたか。安泰安泰』って思われるだけだろうし?
 よい、しょっ、と。ねぇツァリ。女をチンポで鳴かせるのって、とっても気分いいのよ~?」

ぐるり。相手の前へと回り込み、両膝の上に座り、スカートをたくし上げる。
既に少女のクレパスは蜜を溢れさせ、ひくひくと肉の槍を求めていた。
そのまま中腰になり、相手のペニスの先端を、膣口に当て、くりくりと腰を振る。
あとはもう、相手が少しでも腰を突き上げたら性器同士が結ばれてしまうだろう。

ツァリエル > セインの陵辱された過去を聞きたいか、と問われれば
ひどく悲しそうな顔をして首を横に振った。
ただ、少女がその過去を話して少しでも楽になるなら聞くのはやぶさかではない。
理解し合えない種族同士の差というのを、見せつけられた気分である。

「そ、それは……だけど、急にそんな……。
 い、いけません……、だめっ、おちんちん、いじらないでぇ……」

ズボンから取り出したペニスは仮性包茎の細く可愛らしいものだった。
小さいながらも懸命に屹立し、とろりと先走りの汁を垂らしている。
それを恥ずかしそうに両手で隠そうとするツァリエル。

「セインさん……女性が恥ずかしい言葉を気軽に言ってはだめです!
 それに、女性にそういった手荒な真似をするなんてこと、
 紳士として恥ずべき行いですし……!
 あっ、だめ、触れちゃだめです……!やだ、っあつい……!」

セインのあけすけな言葉と態度に半ば涙目、ちょっと怒りながら
一丁前に紳士として振る舞おうとする。
だが、ペニスを晒した今、もともと軟弱な見た目のツァリエルでは滑稽に過ぎるだろう。
セインのクレバスと、自分のペニスが触れ合い擦り合わされると甲高い喘ぎを漏らす。
十分に濡れたそこは熱く熱を持っており、敏感な先端には非常に耐え難い刺激となった。
だが、あと一歩のところで必死にツァリエルは椅子にしがみつき
頑なにセインの中へ押し入ろうとはしなかった。

「セインさん……だめっ……女の子は大事にしないとだめですから……」

セイン=ディバン > 「あっはは。ツァリは優しいわねぇ。
 そのまま真っ直ぐな大人になるといいんだけど」

そう。自分とは違う、真っ当な人間に。少女はそう考える。
陵辱された身としては。怨んでこそいるが、そこまで傷にはなっていない。
というか、考えても仕方ない、というのが本当のところだけど。

「んひひひひ、口では拒んでも、身体は正直よね~。
 触られてバキバキに勃起してるんだもの。男の子男の子♪」

抵抗しようとする相手をからかうように笑いつつ。取り出したペニスの先端を指先でくりくりと攻める。
溢れる先走りを弄びながら、くちゅくちゅ、と粘質の音を響かせ。

「……あぁ。そっか。説明が足りなかったのね。
 ツァリ、私。女性からフタナリになったわけじゃないのよ。
 男が、呪われて、この身体なの。だから、女性扱いは正しくないわけ。
 んんっ……これ、クニクニするの、いいっ……」

相手の言葉にキョトン、として。あれ? と以前の出会いを思い返す。
そう。少女は、呪われてフタナリになった、としか言っていない。
つまり、元のことを伝えていなかったのだ。なので改めて説明し。
相手の実に紳士的振る舞いに感心しつつも、腰をクネクネと動かすのをやめない。

「あっ、はぁ♪ さすがにツァリは優しいわねー♪
 じゃ、あぁ……例えば、間違って私を犯しちゃったとしてもぉ♪
 ザー汁なんて中出ししないしぃ♪ 腰も振らないしぃ♪
 間違っても、気持ちよくなんてならないわよねぇ?」

懸命に抵抗する相手。その様子は実に可愛らしく、滑稽だ。
少女とて男だから判る。ここまでされて、何もしないのがどれだけ辛いか。
故に。少女はその覚悟と我慢を試すかの様に言い。
本当に唐突に。腰を、すとんっ、と落とした。
存分に蜜が溢れていたのだろう。じゅぶぶぶぶびゅっ。などと空気と蜜が混じる卑猥な音を響かせながら。
少女の蜜つぼは、いたいけな少年の肉の茎を、一飲みに飲み込んでしまった。
そのまま少女は意識を集中させ、膣壁をうねうねとうねらせる。

ツァリエル > 自分の予想に反してあまり悲壮さはない様子のセインに
それでも少しだけ同情めいた眼差しを向けてしまう。
あまりに過ぎればそれは失礼になるだろう。

「だって、セインさんの触り方っ……やらしい……からぁ!」

自分が硬くしているものの言い訳のようにセインに抗議する。
意に反して体は欲望に忠実に男根から我慢汁がぬるぬると溢れてくる。
触れば触るだけ濡れるようで、それは淫らな躰に作り変えられてしまったツァリエルの証とも言えた。

「えっ……セインさん……男の人だったのですか?
 それに呪われたって……まるで僕みたい……。
 で、でも今は女性ですし……あまりえっちなことはいけません……!」

相手の意外な告白に目を白黒とさせるも
呪われて身体が変化したというのは自分もたまにかかる病気のようなもので興味深そうな声を上げた。
今はかろうじて男だが、いつまた性別が変化してしまうかわかったものではない。

セインが腰をくねらせ、そしてストンと腰を落としてしまえば下品な音とともにツァリエルのペニスが飲み込まれる。

「ひ、ぃんんんっ!!」

熱くぬかるんだそこに急に飲み込まれれば悲鳴をあげて思わず射精しそうになる。
が、腹に力を込めて、なんとか射精するのを堪えた。
セインの言葉に涙目になりながらいやいやと首を振り

「あ、ぅう、な、中出ししませんし……っんひ、腰も振りませんからぁ
 抜いてぇ……気持ちよくなっちゃって……ごめんなさい……
 おちんちん、抜いてぇ……中、うねって……んひゃああああっ」

必死に腰を振りたい衝動と戦い椅子にすがりつく。
だが少女が膣壁をうねらせるとたまらず嬌声を上げて
無意識にかく、かく、と腰が揺れる。
みるみるうちに口の端からよだれが垂れ、だらしなくツァリエルの表情が歪んだ。

セイン=ディバン > 僅かに変化した視線。同情の類。
しかし、過度ではないそれを少女はただ受け止める。
相手を思いやれる性格なのだな、と。そう感じた。

「ありゃん? やらしい触り方と、やらしくない触り方の違いを知ってるのかしらん?」

相手の言葉を捕らえては、意地の悪い聞き方をする。
次々にぬるぬるとした先走りを溢れさせるのを見下ろしながら少女は笑い。
自身の手を汚したカウパーを、見せ付けるように舌で舐めとる。

「そ。年齢も30過ぎのオッサンなのよ、実は。
 ……え。ツァリも呪われてるの? なんだろ。知り合いにその手の人、多いわね、私。
 んふふふふ~。女性の定義とはなんぞや、よね~♪」

相手からの告白に、今度は少女が驚く番。
なんとも。呪いというのはそんなにも頻繁に人間を襲うのだろうか。
だとすればこの国も随分と物騒ではあるが。
そうして、少女の中に相手のものが入ってくれば。少女は全身をふるる、と震わせ。
快楽に表情を蕩けさせる。

「あんっ♪ サイズは、不満だけどぉ……。
 硬さと角度とハリは、やっぱ若い男のチンポよねぇ♪
 羨ましいったらないわぁ♪」

力を込め、きゅっ、きゅっ、と飲み込んだペニスを締め付ける少女。
ぎちぎちと捕食されるその肉槍の熱さと硬さは、少女を蕩けさせていく。

「あはっ♪ ツァリ可愛い♪
 我慢なんてしなくていいのに~♪
 私の腰を掴んで。ぱんぱんいやらしい音響かせて。
 女を支配する欲求に身を委ねて。子宮にドロッドロのザーメン注いじゃえば。
 それだけで天国にいけそうなくらい気持ちいいのよぉ?」

涙目になる相手の頬を舐め。まるで魔女が男を篭絡するかのように語る。
そのまま中を蠢かせれば、僅かにだが、相手の腰が揺れたのを感じ取り。
少女は、以前見せたような凶悪な笑みを相手へと向ける。

「アハハハハハハハハハハハッ! どうしたの、ツァリ?
 腰、揺れちゃってるじゃない♪ ほら、ほらぁっ!
 もっとこうして腰を振るのよ、ほらっ!」

その様子がたまらなく可笑しかったのか。嘲笑するように言いつつ、少女がまるで見本だといわんばかりに腰を振る。
大きく、先端ギリギリまで腰を引き、全体重を乗せ、また飲み込む。
かと思えば、腰をぐねぐねと8の字を描くようにくねらせる。
庭園中に音が響くように。まだまだ若く初心な少年を犯していく。ぱちゅんっ、じゅぷ。軽い音だったものは次第に濁り。
ばちゅっ、ぶぴゅっ。じゅぼっ、ぶりゅんっ。まるで音でも犯すかのよう。

ツァリエル > ツァリエルとて異性と肌を重ねるのは初めてではない。
だが何度やってもそれに慣れることはなく初なまま
全身を赤く染めて恥ずかしがることしか出来ないのだ。

「っ……だって、こんなにいっぱい触って……おちんちん、入れられちゃったらっ……
 い、いやらしいとかそうじゃないとか、も、わかんなくなっちゃうぅう……」

ぐず、と鼻をすすりあげポロポロと涙を零しながら喘ぐ。
恥ずかしい、気持ちいい、恥ずかしい、でも気持ちいい。
それらがないまぜになって感情の受けどころがなくなってしまった。

快楽に蕩けるセインの表情、仕草にごくりと生唾を飲み込む。
少女の乱れる姿がいやらしくないわけがなく、それもまたツァリエルの欲情を煽った。

「だ、って……我慢しないとっあん、セインさんのことはらませちゃうぅ……!
 あかちゃ、できちゃうっ……だから……中出ししちゃだめっ……!」

必死に相手の身を案じうっかり快楽に身を委ねてしまいそうになるのを抑える。
頬を舐められ蠱惑的な言葉に翻弄されながら次第にぐらぐらと理性が崩れてゆきそうになる。
それでもなおも椅子に両手をついて我慢をするツァリエルだったが
激しい水音と共にセインが腰を振り、ツァリエルの肉棒を犯し始めれば背をのけぞらせ

「――~~~~~っ♡♡ ひゃへぇっらめぇ♡
 おちんちっ、ん、こわれちゃうぅううっ♡」

ついに堪えきれなくなったのか微細に動いていた腰がガクガクと突き上げるようにセインを揺さぶり始めた。
うねる蜜壺の中をごりごりと削り、最奥へ届くようにコツンコツンとノックする。
ひくん、ひくんと体が痙攣する度に衝撃がセインを揺さぶりついに理性が決壊した。
我慢していた射精の衝動を解き放ち、漏れるように精を奥へ注ぎこむ。

「ふぁあああああああああっ♡ らめっ、れるっ、れちゃ、せーし、でちゃったぁ♡
 なかだしぃ、だめぇ……♡ きぼちいいのぉだめぇええ♡」

荒く息を吐きながら、セインの中へ何度も何度も射精する。
その度にツァリエルの体は跳ね上がり、ガクンガクンと下から腰を突きこむ。
膣の中で小さな肉棒が膨らみ、吐き出し、びくびくと跳ね回る。

セイン=ディバン > 相手のうろたえたりする様子に、少女は鼻息をむふ~、と吐く。
仮にも権力闘争の場に暮らし、王位へと手が届く位置にいるのに。
これでは、いずれ本当の意味で取って喰われるぞ、と心配になる。

「まったく。男の子がそう簡単に泣くんじゃないの……。
 あぁ、いい機会だわ。これから定期的にこうしてエッチして。
 アナタを男として鍛え上げてあげましょうか?」

そうすれば貴族王族の突き上げなんて怖くないでしょ? などとからかいながら。
少女は、相手の目元から溢れる涙を拭う。
正直、ちょっとやりすぎかなー、と思わなくもないが。
どうせならイイ目を見ておきたいと思うのも少女の性だ。

「ンクフフフッ。なるほど、そういうこと?
 あぁ、いいわねぇそれ。孕んだら私、第一夫人? 夢があるわ♪」

せっかく相手が身を案じてくれているというのに。少女は、からかうばかり。
孕んだからといって夫人になれるとも限らないのに。少女はそんな悪趣味な冗談を口にする。
大人しい男の子、が相手だと性格が変わってしまうようで。

「あぁぁぁんっ♪ そう、そうよぉ! もっと、もっと突いて!
 もっともっと、ツァリのチンポで、目の前のメスを犯してぇ!
 んあ、はっ♪ これ、イイ、かもっ♪ んひいぃっ!
 あ、ああっ、んあああっ!?」

いよいよ相手を逆に犯し始めた少女だったが。程なく相手からの突き上げを感じれば、ニヤリ、と笑い。
そのまま、少女は腰の動きを止める。あとは相手に犯されるを味わうのみ。
こんこん、と子宮近くをノックされる感覚に蕩け。膣壁が削られていくのに全身を震わせていれば。
突然の射精に少女は驚き、そして、その熱さに達してしまう。

「~~~~~っっ♪ っ、もうっ……!
 こんなに早くイくなんて、だらしないわねぇ、ツァリ♪
 男たるもの、まずは女をイかせて、アクメしてる中にザーメン注がないとダメよ?
 あら、元気元気♪ じゃあ、このまま二回戦~♪
 ……ん? ほら、ツァリ見て。あっちの窓」

絶頂の波が引いたとき、少女はそんな風に、文句を言う。
どうやらまだまだ感じ足りないらしい。そのまま、下からの繰り返しの突き上げに感じれば。
射精したままの相手の肉棒を、再度、腰を振り扱きあげる。
淫らな肉の壁はうねり、再度の勃起を促すように。
そうして、少女は何かに気付き相手に言葉を投げかける。
示した窓には、数人のメイドの姿があり。あるいは口元に手を当て赤面し。
あるいは、なにかを堪えるようにもじもじとし。あるいは、仕える相手であるところの少年へと、熱込めた視線を向けていた。
少女は、そんなメイドたちに手を振り、にこにこ~、と笑顔。
実に意地が悪い。

ツァリエル > 確かに男が簡単に泣いてはみっともないと、ぐっと涙をこらえる。
ただ、セインの魅力的な提案には丁重にお断りさせてもらいたそうに
首を横に振った。
魅力的ではあるが、こんなに激しい情事ではツァリエルの身が保たない。

「も、もちろん……あかちゃん、できちゃったら……ちゃんと面倒みますから……
 で、でも奥さんもいらっしゃる男の人と、そんなになっちゃったら奥さんから怒られちゃうし……」

セインのからかいにも真面目に受け答えをするが
仮にも妻帯者の元男性との間に出来てしまう子というのはどういうものだろうか……。
奥さんから叱られたりはしないのだろうか、とか別の意味で心配になる。

どぴゅ、どびゅる……と、セインの中へ若い精を何度も注ぐ。
量はセインに比べればごくごく少ないものだがその分勢いがあった。

「ご、ごめんなさいぃい♡ なかだしごめんなさいっ♡
 しゃせいしちゃってごめんなさいっ♡ あっ、だめぇまた動いたりしたらぁ♡」

射精の余韻に打ち震えながら謝るが、体は正直にセインの腰の動きに合わせ再び男根が硬さを取り戻してゆく。
と、セインに促されて見た先の窓に、多くのメイドたちが覗き見していることに気づけば再び頬をかぁっと真っ赤に染め上げて

「ふぁっ、見られてるっ♡ やだ、ちがうのっごめんなさい♡
 恥ずかしい♡ 見ないで♡ こんな僕をみないでぇえ♡」

顔をセインの方に伏せて、いやいやと首を振る。
しかし、見られていることに興奮したのか肉槍は先程よりも硬く熱さを増し
びくびくと震えてセインの蜜壺の中を刺激する。

「はふぅ♡ セインさんっ……セインさんっ……♡
 ごめんなさい♡ 腰、とまらないのっ♡ おちんちんっいっぱい苦しいのっ♡
 もっ、ぼく、エッチな子になっちゃぅ……♡」

椅子から手を離しセインにしがみつくように背に腕を回すとカクカクと腰を振り始める。
それは先程まで押さえ込んでいたものとは違う、少年なりの必死さで相手の中を貪ろうとする動きであった。

セイン=ディバン > 実際の所。こんなに若く、儚げな少年ではこの城の中ではさぞ苦労しているだろうな、と思う。
まあ、逆に邪な気持ちを抱いているメイドとかもいそうだが。

「んふ。頼もしいこと言っちゃって。
 ……あはっ。それは、無事に孕ませられてから、の心配でしょ?
 こんなものじゃ、全然足りないわよ~?」

どこまでも真面目な相手の言葉に、思わず吹き出しそうになるが。
それはなんとか堪え、更に精を注ぐように、と促していく少女。
実際の所、そう簡単に妊娠はしない身体のようだが。それを教えることはしない。

「ん~……。やっぱり、中出しはされる側でも、感慨深いわね~……。
 ほぉらっ! これで音を上げるなんて許さないわよ♪
 もっともっと注いでもらわなきゃ、全然治まらないんだから♪」

膣内を満たす精の感触に、慣れるものではないが、思うところはあるらしく。
再度の射精のため、少女は腰を激しく揺する。すぐさまペニスが硬さを取り戻せば、よしよし、と相手の頭を撫でてやり。

「んふっ♪ 女の子みたいな声だしちゃって♪
 あのメイドさんたちも満更でもなさそうだし、今度犯しちゃえば?
 あ、あぁっ! すごっ、またびくびくして……。
 あ、ヤバッ……♪ これ、私マジで感じちゃってる……♪」

羞恥と快楽に歪む相手の様子が、少女の心を刺激する。
少女自身もまた、見られることに快感を覚え、腰を揺するが。
更に力強さを増した肉棒に抉られれば、腰の動きを止めてしまい。

「あ、はっ、そう、そうよ……♪ もっともっと激しく……♪
 オマンコと、子宮が潰れて壊れちゃうくらいに、突いてぇ……♪
 んあっ、ひいっ♪ ショタチンポに犯されるの、サイッコー♪
 あ、あ、あぁ、あっあっあっ♪ くる、アクメくるっ♪
 ショタに犯されてイっちゃう♪ んひいぃいっ♪
 あっ……んにゃああああああああああああああっっっ♪♪♪」

いよいよ、相手が抱きつき、自主的に腰を動かしてきたのに。少女の全身が反応する。
乳首が硬くなり、腰がぴくぴくと痙攣してしまう。そのまま、胸元に相手の顔を抱きしめ、少女もまた、腰を揺する。
先ほどまで以上に。もはや城の中まで聞こえているのではないか、という卑猥な音の中。
少女は、絶叫し、絶頂へと達してしまう。ぎゅうっ、と。相手にしがみつき。快楽の余韻に浸る少女。

「……んふ。とりあえず、契約は成立。
 次は、私のオシリでも犯してみる? な~んて、ね……」

ようやく呼吸が整う頃、少女は以前同様、姿を魔術で消した。
何はともあれ、協力関係は結ばれた、と言いたいらしいが。
この後、情事を見ていたメイドが、「あんなメイドいない。侵入者だ!」と気付いて人を引き連れてきて問題になるのは。
また、別の話である。

ご案内:「王城 庭園」からツァリエルさんが去りました。
ご案内:「王城 庭園」からセイン=ディバンさんが去りました。