2017/08/19 のログ
ご案内:「王城併設の礼拝堂」にツァリエルさんが現れました。
ツァリエル > 日差しがきつくなり始める午後、王城の中庭や廊下では暑さに辟易する侍従たちの姿がそこかしこに見える。
王城に併設されている礼拝堂は分厚い屋根と豪奢なステンドグラスで熱い日差しから遮られている。
とはいえツァリエルは涼を求めてここに訪れたのではなく
自分の問題をどうにか片付けるためにここに訪れたのだ。

自分の体が男と女の間になってしまってから幾日か過ぎた。
元の男に戻るためにあちこち解決方法を求めて訪れたが
これといって成果はあがっていない。

最後は神頼みというわけではないが、礼拝堂の祭壇に
なにかきっかけが訪れはしないかと祈りを捧げていた。

ツァリエル > 体の疼き、特に女性としての部分が日に日に暑く昂ぶっているのがわかる。
だがその性欲に負けて女として自分を慰めてしまったなら
本当に女になってしまい戻れなくなってしまうような恐怖があった。

そうなったら自分はどうなってしまうのか……。
王子として利用価値がなくなったら、もしかしたら最悪今の立場から追いやられ
見捨てられてしまうのではないか。
自分など代わりはいくらでもいる、それだけの軽い存在。

そう思うととても心細く、悲しくなってきてしまい今にも泣き出しそうになってしまうのだ。

ツァリエル > だがこの状況をどうにかできるのもまた自分だけなのかと思えば
泣いている暇などない。
ぐっと唇をかみしめて、涙が溢れてくるのをこらえると祈りの間から立ち上がる。

自分の欲望になど屈してなるものかと誓うとツァリエルは礼拝堂から立ち去った。

ご案内:「王城併設の礼拝堂」からツァリエルさんが去りました。