2017/08/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にミリーディアさんが現れました。
■ミリーディア > 王城内、その一角にある研究所。
その室長室に、いつものように少女の姿はあった。
色んな資料が散乱としたテーブル、それを掻き分けた場所に置かれた一つの箱。
その箱は開かれ、中にある色とりどりな菓子類が見える。
そして、傍らにはティーカップがあり、注がれた紅茶がゆらゆらと湯気を立て、心地良い香りを漂わせていた。
指をティーカップの取っ手に沿え、唇へと寄せれば、軽く傾ける。
ゆったりとした、ティータイムの一時だ。
もっとも、こうしている今の時間は、日も沈んだ時刻なのだが。
■ミリーディア > この時刻となれば、研究所内にはほとんど誰もいない。
重要度の高い依頼が無い時には、研究員に遅くまで働かせる事は禁じているからだ。
常に研究に没頭するのも悪くはないが、時に研究から離れる事も大切なもの。
身心張り詰めてばかりで、良い結果なんてものは生み出せる訳はない。
もちろん、それは単なる理由の一つだ。
何事も起こりようのない、この静かな一時を作り出す。
それはつまり、何をしても見付かる事が無い自由な時間。
好き勝手に出来るのだという、自分勝手な理由もあった。
■ミリーディア > ちなみに、今こうして味わっている美味なる菓子類は、少し前に訪れていた客人から頂いたものだ。
それなりに幅を利かせている王族の一人で、ちょっとした依頼を受けており、それを終えたところ。
その内容とは…仕入れた奴隷を躾ける為の、玩具の数々。
魔導機械にも通じ、躾け等の経験も豊かな少女は、そういった玩具の製作も得意としていた。
ゆえに、こうした秘密裏での依頼も数多く寄せられている。
研究所のこの室長室までの通路は常に開放され、自由に行き来出来るようにされており、研究員の居なくなる時間を作り出していた。
それはすべて、こうした表に出せない取り引き等をこなす為でもあるのだ。
今日は、もう客人も来ないだろうか?
ティーカップをテーブルに置き、お菓子の一つを摘む。
甘味を堪能し、そんな事を考えながら、のんびりとした時間を過ごしていた。