2017/05/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にシャドウさんが現れました。
■シャドウ > 王城の中庭、季節問わず薔薇の咲き誇る庭園、何故こんなところで首を噛み締めているかと言えば、誘い出されたのだ貴族の一人に。
で、何用かと尋ねたら借金の返済日を延長してくれと言われ、じゃあその分利息増やすけどOK?と返したら黒ずくめの男たちに襲われたと言う良くあるくだらない話。
勿論、何をしでかしたか理解させる為にお話をさせて頂いたが場所が場所である為、お話は酷く穏便に終り、結果廊下に簀巻きの芋虫が何匹か転がっている結果となった。
是でも手加減はした方で、予め嫌な予感がしていたからこの程度で済んだが、これが何も考えて居なかったらグサっと一発お花の綺麗な川縁で先代とチェスでもしていただろう。
結果として、無事であればいい。
五体満足だし臨時ボーナスも巻き上げた、今夜も元気で煙草モドキが美味い……が滅茶苦茶疲れたし、魔力が枯渇気味。
口に咥えてる煙草モドキも同時に二本加えている有様。
アンティークデザインの高そうな木製ベンチに深く腰をかけ、両肘を背もたれに預けて上半身を仰け反らせながら、視線は薔薇よりもうす雲で霞んで見えない月を眺め、何とも言えない疲れた表情で溜息をつくのだった。
「アー……もう護衛雇うか、本格的に周辺警固?警護?の辺りに金裂くかなー……温室も花壇もそっちに咲くまで時間掛かるだろうし……。」
温室、花壇、と世話をしている花の蕾を脳裏に浮べるが、腕ッぷしが強そうとか魔法が使えるとか、そちらに才能があるつぼみは思い当たらず、かと言って冒険者を雇うには長期過ぎるし……「どうしようかねぇ?」と溜息と同じ数だけぼやいてしまう。
ご案内:「王都マグメール 王城」にローレディアさんが現れました。
■ローレディア > 「あの…」
(本日も無事職務を終えて、帰宅前の空き時間見事と噂の庭園を散歩していた少女。
そこで見かけた人影に遠慮がちに声をかけた。別に人がいることは珍しくないが…恰好からして庭師とも思えず、さりとて誰かの護衛というには、服装がカジュアルに思える。
本来なら、見知らぬ人に声を掛けたりはしないけれど、思い切って声をかけて)
■シャドウ > 「………ンあ?」
今宵が仕事の後で無ければ、何時も以上に消耗していなければ、近づく気配を察知しすぐさま普段どおりに対応出来た……筈が、今宵は仕事疲れの所為か酷く間抜けな声で何処からか聞えてきた声に望まぬ返答を返し、すぐさま慌ててその間抜けな声を取り消そうと慌てて口を閉じようとするが、口に咥えていた青紫の火が灯る煙草もどきを咥えていたのを忘れて、思わず吸っていた2本ともを地面に落としてしまう。
「……ったく、何処の誰でオレに何かようか?」
それをまるっと無かった事にするかの如くに眉間に小さな皺を寄せ普段どおり相手を威圧するように低い声で言葉をつむぎ、背もたれに深く預けていた背をそらすのを止め、視線で声の主を探そうと左右に彷徨わせる。
随分と疲れていた所為か、するっと声の主の方に視線を向けることができず……。
■ローレディア > 「あ…」
(ちょうど相手から見て死角から声をかけたせいだろう。タバコが落ちた様子に悪い事をしたな、と思いながら姿を現す。
金色の髪に紫の瞳をした少女。ドレス姿ではあるが、同時に華美すぎる装飾もないそれは、それを着て動き回る事も考慮されたものと察せられるだろうか)
「失礼しました…あの、私はローレディアと申します。
あなたの事が気になってしまいまして…庭師にしても、護衛騎士にしても…恰好がそぐわないような気が致します。
よろしければ、ご職業を教えていただけませんか?」
(それは純粋な興味。ごく普通に貴族として育てられた身で知る世界はとても狭い。金属鎧は知っていても、金属糸で編んだシャツは見たことがないというくらいに。
少なくとも、城に上がれる程度には身元が確かであろうというのも、積極性を後押ししていた)
■シャドウ > 一先ず落ちた煙草モドキを拾って吸う趣味は無いので靴裏で落ちた二本の煙草モドキを踏み躙り、紙と何種類もの薬草やら何やらを乾燥させたモノとバラバラに分けて、中庭の土に混ぜ込んで捨てておき、裏にどっぷりとつかった己には酷く耳障りの悪い、心地良い声色の方へとゆらりと視線を向ける。
――で、自己紹介。
返答を直ぐに返さないのは記憶の隅に憶えのある名前かどうかを確認する為に思考を巡らせるタイムラグ。
ただ名前を知るものなのか、それとも仕事絡みか……と、どちらにも該当する名前はなく、本当に微かに視線に訝しげなものを宿す。
自分で言うのもアレだが、明らかな不審者に声をかける、何者だ……と。
「ローレディア……ねぇ。ああ、オレか?庭師でも騎士様でもましてや貴族様でもねぇよ?ただの金貸し、表向きは金で溢れてる貴族様が恥かかない様に裏から金を貸す慈善事業主さ……名前はシャドウ、言っとくけど本名じゃねぇぞ……。」
1分程度思考時間を置いてから当たり障りの無い自己紹介を返し、名前とご希望の職業を答えてみせる。
別に職業は隠す事も無い、表向きでも裏向きでも王城に入るだけのツテがある人間と自負しているから。
名前を名乗ったのはきっと初見であろうが、若しかしたら名前から本人でなくとも親類縁者が仕事絡みであり、己の名を憶えているからもしれないと考えて。
で、それから何とも恐れ知らずと言うか初対面に向けて純粋な質問を投げかける相手の姿を改めて足先から胸元に胸元から唇までに視線を這わせるような感じで確認し、姿にもまた憶えがないかと記憶を探り、ついでに軽く左手を伸ばしてコッチにおいでと手招きでもして見せよう。
■ローレディア > (落としたタバコをばらす様子に、そういえばこの庭園に灰皿はありませんよねと一人納得する。貴族なら使用人に灰皿を持たせたりするだろうし、城に上がる商人などはそもそも吸わないだろうから。
ローレディアの名のみで、伯爵家の家名は名乗らなかったので彼が思い当たらないのも無理はないだろう。社交界も頻繁に出ている訳じゃなく、平民区や貧民区にはなおさら縁がない。後日調べれば、伯爵家の娘と裏が取れるだろう)
「金融業の方でしたか。慈善事業かどうかは意見が分かれますけれど…では、私はシャドウさんとお呼び致しますね」
(金融業は、普通にしていてもかなりの利益が見込めるものだが…言葉通り慈善事業ではないんだろうな、と笑顔の裏で思案する。仮名とはいえ、彼が名乗る気がないなら自分にとって、その仮名が本名になるわけで。
互いの認識として、初対面で間違いはないだろう。実家は特に金に困っているわけでなく、裏から借りる理由もない。裏世界との繋がりはあるかもしれないが、それだって父や正妻絡みに違いなく…ただの第三婦人の娘にはかかわりない事だった。
手招かれた様子には、首を傾げながらもそちらに足を向けて))
「どうかなさいましたか?」
■シャドウ > 「……いや?特に理由は無いが、手招きしたら寄ってくるかなと……何とって喰ったりはしないさ……齧るかもしれないけもな。……まあ正直言うともうちょっと近くで顔を見てみたくてな?」
名前だけ憶えておいて損は無いし値踏みしておくのも悪くは無い、だからと言って「値踏みするからこっちに来い」とストレートに言葉を紡ぐほど粗野でもないし、初見の少女にそれも無いだろうと、差し当たりのない適当な事を言葉にして、手招きからのベンチの隣とトントンと掌で叩いて座るように促す。
何処か裏で縁が有れば口散らかすのは悪くない。
少し遠い距離から眺めた年下の少女は若すぎはするが大変美味そうで、小柄ではあるが少女よりも女性といった柔らかな肢体は味見さえしたくなる程にそそる……。
が、一番はふわっふわの綿菓子を想像させる金糸の如き鮮やかな髪、汚したくも愛でたくもなるその髪も触ってみたく、とにかく何となくだが傍に置きたくなる今宵であったローレディアと名乗る少女はそんな少女に思えた。
ゆえに帰宅をしたら仕事で繋がりが有るか名前から顧客リストを漁ろうと、心の中で細く笑む……。
■ローレディア > 「猫になった気分です…」
(警戒心もなく寄っていくあたりで自分より野良猫のほうが優秀だろう。一定距離以上近づかないのだから。齧るとの言葉に一歩引いてから…微妙に間を空けてベンチに座る。
自分に友好関係にはいないタイプの相手に、おっかなびっくり。でも興味はあるという様子で)
「そういえば、先ほど金融業と伺いましたけど…今夜もその関係でここに?」
(細い金糸のような髪は伯爵家の血。そして深い紫の目は母譲りのものだ。ドレスから垣間見える肢体は細く華奢で、文字通り貴族の娘として育てられた少女は、刃物など食事用のナイフやペーパーナイフくらいにしか縁がない為、手も綺麗な状態だった。
獲物として見るなら、確かになかなかのものと言えるか。
顧客名簿にローレディアの名はないが、容姿と名であっという間に家名のシュタインベルの名は知れる。そこから洗えば…媚薬の購入だとか、根回し用に他家との賄賂のやり取りだとかいう、グレーな事例がいくつか拾い上げられるだろう。
そして、ローレディアの微妙な立ち位置だとかもその耳に入るはずで)
■シャドウ > 「差し詰め白猫、か……何なら拾って帰って……と悪い、もうちょっと猫をかまってやりたいんだが……。」
何とも絶妙な距離感と手を伸ばしたら触れられそうだが捕まえるのにはちょっと難しい絶妙な距離。
手を伸ばしかけたところで舌打ち一つ打つと木製のベンチから立ち上がり……。
「……ああ、本当に悪い。野暮用だ……。」
と手短に返すと、中庭を歩き去る。
ご案内:「王都マグメール 王城」からシャドウさんが去りました。