2017/04/29 のログ
ご案内:「王城 大浴場」にツァリエルさんが現れました。
ご案内:「王城 大浴場」にティエンファさんが現れました。
■ツァリエル > 王城に設えられた室内風呂。
そこは大理石で作られた浴室であり、真っ白な湯船に花々を浮かべ
山脈から引いてきた温泉がたっぷりと使われている贅沢な場所だ。
今日は以前王城をティエンファに案内した縁で
せっかくなので王城の風呂を体験してもらおうということになって招待したのだ。
脱衣場で衣服を脱ぐとタオルを腰に一枚巻き、そっと中を覗く。
どうやらツァリエルとティエンファの他には誰も居ないようだ。
貸し切りの風呂が楽しめそうである。
「ティエンファさん、良いお湯加減ですよ。どうぞ来てください」
湯船に手を付け温度を測りながらツァリエルが彼を呼ぶ。
■ティエンファ > 湯に浮かぶ花の芳香を孕んだ湯気が鼻孔を擽る。 甘い香りだ、と呟く。
ツァリエルを訪ねて王城を見学する途中の雑談で、自分が冒険で怪我をしている事を話した。
そこから、休息は大事だの、疲れを取るためにはだの、そんな話になって、王城自慢の大浴場の事を知った。
上質な湯に花を浮かべた薬湯は、身体にもよいとの事で、ツァリエルの誘いを二言目には承諾したのだ。
「へえ、流石に広いなあ!って、おわ、めっちゃ声響く」
ツァリエルが振り返れば、少年の姿。 ツァリエルと違ってタオルは首にかけて堂々と。
岩を削り出したような精悍な体付き、その左胸から背、腕にかけて刻まれた彫り物。
同じ男だが、細い褐色の身体を持ったツァリエルとはまるで違った。
「いやしかし、有り難いね カビの匂いのする安い浴場しか使った事なくてさ!
王族ってのはいつもこんな広い風呂に入ってるのか? こう、20人位いっぺんに?」
発想が庶民的。 頭の中には、街の浴場と同じ感じで並んで浸かる王族の姿。
■ツァリエル > あまりに堂々としたティエンファの姿にちょっとびっくりするが
彼らしさもあいまってくすりと笑った。
異邦の珍しい彫り物と逞しい体つきは同性としてもかっこいいものだ。
あまりジロジロ眺めるのも失礼かと思い目線をそらす。
「沢山の人で大浴場を利用したっていうのはあまり聞いたことないです。
みんなお湯をそれぞれの部屋で貰って入ったりするからかもしれないです。
たいてい少ない人数でみんな入っていると思いますよ」
ティエンファの疑問にそう答え、洗い場で軽く身体を洗い流す。
石鹸からも甘い香りが漂い、珍しい舶来物が使われているとわかるだろう。
身体の汚れを落とすと、タオルを縁に置いて早速湯船に浸かる。
「はふぅ、気持ちいいです。ティエンファさんも早く」
ちゃぷちゃぷと湯に揺られながら彼を急かす。
■ティエンファ > 笑うツァリエルに、どうした?と首を傾げる。 普段はまとめて縛っている長い黒髪が揺れる。
「ツァリエル、別に男同士なんだ、別に隠す事もあんめえよ
そんな腰に巻いてたら動きにくいだろ
…って、え!? マジで、こんな広い浴場なのに…もしかして今日はこれ、二人じめか?! すげえ!」
部屋に自分の風呂がある、と言う言葉にも、くらくらしたように頭に手を当てた。
世界が違うと言うか、そんな風呂場があっても無駄だろうに、なんて思うけど。
「ああ、でもあれか、王族ってのは色々狙われて大変なんだっけか?
裸になる風呂場は皆で、なんて難しいかぁ…ツァリエルも、なんか怖い事あったら俺に言えよ?」
言いながら、自分も身体を洗う。 石鹸の泡立ちの良さや、慣れない甘い香りに、包まれる。
物が違うってこういう事を言うんだな…なんてしみじみ思いつつ。
「ああ、すぐ行くよ」
急かしたツァリエルに背を向けながら、長い黒髪を洗う姿。
筋肉の盛り上がった男らしい身体と、濡れて女性のように艶やかになる長い髪のコントラスト。
軽く水気を絞って頭に結えば、泡を流してつぁりえるの横にざんぶと身体を沈める。
「くぁーっ、良い湯だなあおい! 身に染みるようだぜ…
ツァリもあれか? 普段は、こんなデカい浴槽に一人で? 寂しくね?」
快哉を叫び、肩まで浸かる。
甘い香りの湯に、戦闘の痣が残る身体が癒されるようで。
■ツァリエル > 「男同士でもちょっと恥ずかしいです……。
僕、ティエンファさんと違って立派な体つきでもないですし」
自分の貧相な身体を改めて眺めながらそうため息をつく。
ティエンファぐらい身体がしっかりしていれば、堂々としていてもむしろ似合うだろうが
自分のような線の細さではお笑い草だろう。
「ありがとうございます、今のところ……ちょっと大変なことは合っても
命を狙われることはないですから大丈夫です。
ティエンファさんもお風呂が気に入ったら、また入りに来てくださいね」
長い黒髪を洗う仕草は後ろから見れば女性のようで対照的なコントラストに目を奪われる。
そうこうしているうちに隣にティエンファが来て湯船に浸かり、
湯の心地よさに声を上げているのを見て笑顔になる。
何処の国の人間でも湯に浸かるのは心地が良いのだろう。
「僕はたまに大浴場を使わせてもらいますけれども
いつもはもっと小さい浴室を使っています。
寂しい……と言えば寂しいですけど今日はティエンファさんが一緒だから
寂しくはないですよ」
などと喋りながら湯に浮いた花を手で持ち上げて匂いを嗅ぐ。
甘い花の香に少しだけ頭がクラクラした……
いや花の香だけでなく湯の温度で湯あたりでもしたのだろうか。
どことなく身体が熱いし、隣りにいるティエンファを見るたびにもじもじと
なにか身体に疼きが生じてきた。
首をひねって、どうしたことだろうかと訝しがる。
■ティエンファ > 「そうかい? 俺は、ツァリエルみたいな細い身体も綺麗だとは思うがね
まあ、もうちょっとしっかり食って骨太になった方が良いかも知れんけどな」
呵々と明るく笑う声が浴槽に響く。 豪快で粗野だが、ツァリエルの頭をわしわし撫でる手は優しく。
「そうかい? なら良いんだけどさ、ツァリは良い奴だから心配だぜ
え、また入りに来て良いのか?! そりゃあ願ったり叶ったり…って言うか、
王城に風呂を借りに行くなんて、王国に来るまで想像もしてなかったわ」
縁ってのは面白いもんだ、とタオルを頭に乗っけて出会いの妙を噛み締める。
「こうやって、王子様と一緒に風呂ってのも想像してなかったしな、良い経験だぜ
…はは、俺で良かったらいつでも呼んでくれよ 依頼中じゃなかったら、大体いつも宿に居るからさ」
そう言って、自分の宿の場所を教える。 平民街の隅の安宿だ。
話すうちに、湯気に当てられたのか、鼻の奥に甘ったるい香りが残るのに気づく。
ツァリエルの真似をして鼻を取れば、戯れるようにつぁりえるの頭にそれを乗っけて見たりした。
「これ、良い匂いだな なんて花なんだ?
…うん? どうしたよ、ツァリ、そわそわして 便所か?」
デリカシーの無い事を言いながら、ツァリエルの顔を覗き込む。
近い顔、触れる肩、健康的な色の唇、見つめる瞳…ツァリエルの目に、少年の存在感が鮮明に。
■ツァリエル > 綺麗と言われた言葉に頬を染めて照れる。
同性だというのに褒められて気分がいいのは、ティエンファの人柄ゆえなのだろう。
ありがとうございますと、礼を言いつつ頭を撫でられ、もじもじと恥じ入るように身を縮ませた。
「僕も誰かと一緒にお風呂に入るなんて久しぶりで……。
誘って良かったです、またぜひ来てくださいね。
平民街の宿ですか?わかりました、直接僕が誘いに行ければいいのですが
たぶん使いのものをよこすと思います」
王子という身分故に気楽に外には出られない。
こんな用件でいちいち使いを出すのもはばかられるが
仕方ないと言えば仕方ないのだろう。
頭に花を乗せられて、花の香がより強く芳しく感じられる。
だんだんと頬が朱を帯び始め、ティエンファを見つめる瞳がうるみ始める。
「ティエンファさん……ごめんなさい……なんか気分が変で……」
はぁはぁと息が荒くなり、見れば湯の中でツァリエルのものが甘く起ち上がっている。
それを隠そうと股間の間を両の手で覆い、努めてティエンファから距離を置こうとするだろう。
ツァリエル自身、なぜ自分が突然欲情し始めたのかわからず戸惑っているようだ。
■ティエンファ > 礼の言葉には、応、と明るく返す声。
照れた様子の相手に軽く笑って、
「はは、こういうのもたまには良いやな それに、気がねせずに足を伸ばせるってのもありがたい
ああ、俺もちょいちょい顔は見せるからさ 騎士訓練所にもよく行くし
…でもまあ、王城に来る理由は、そっちよりも、ツァリの顔見にってのが多くなりそうだけどな、これからは」
そして、ツァリエルの頭の上に花を乗せた所で、ツァリエルの目が潤んでるのに気づき、
すわ悪戯が過ぎて泣かせたかと思ったが、様子が違う。 この顔は知っている…。
「お、おう、いや、湯あたりしたのかもしれんな、ちょっと上がっとくか
…って、おおっ!? 何だこれ、マジか!?」
ざば、と先に立ち上がり、脚だけを浴槽につけてヘリに座る。
そこで、自分の変化にも今更気付く。 隠しもしていない股間が隆起し、血管が浮き出るほどに逞しく。
ええ、と自分の身体の変化に今更焦りつつも、しかし、戸惑うツァリエルを見れば、
細い肩や、滑らかな肌に目を奪われる。 …ヤバい、と思った時には、距離を置こうとしたツァリエルの手を握っていた。
「あー…いや、えっとだな、その…俺も、ちょっと変みたいだ
ツァリエルとは言って、なんか、すげえ興奮して、身体がむずむずしてる
…ツァリは?」
■ツァリエル > 「僕の顔を見に?ありがとうございます。
嬉しいな……誰かに気にかけてもらえるって幸せなことだから」
自分の様子を見に来てくれるティエンファの優しさに感謝する。
だが、そんな会話の最中も徐々に興奮が高ぶり、
それが一人だけではなくティエンファもまた興奮していることを
股間の彼の分身から悟ると驚きに声を上げた。
「な、なんで……?もしかしてこの花の匂いが何か関係しているとか……?
ぼ、僕も……身体がムズムズします。なんだか胸がドキドキして……
ごめんなさい、変になっちゃった……」
ティエンファに掴まれた手から甘い痺れが生じる。
あ、と甘い吐息が溢れ、ふるりと体を震わせた。
くらりとめまいがしたような気がして、うっかりティエンファの身体に倒れかかり
そのたくましい胸に抱きつくように飛び込んでしまう。
はぁ、と熱い息がお互いの鼻先をくすぐるだろう。
「ティエンファさん……」
何かを堪えるようにツァリエルの潤んだ瞳がティエンファを見上げた。
■ティエンファ > 「ダチを気にするのは当たり前だろ 礼なんていらねえや」
笑って見せるけれど、しかし、ぞわぞわと体の芯を擽るような感覚が取れない。
それどころか、押さえた手を跳ねのけるほどに硬くなった自分のそれを見れば、認めざるを得ない。
そして、ツァリエルの言葉に、湯に揺れる花を取り花弁を一枚千切る。
「…王族ってのは、こういう遊びもするもんなのかねえ…
ツァリは知らなかったんだろうけど、コイツは、参ったな…
っと、お、おい、お前、今そんなくっついたら…っ」
ツァリエルの身体を抱きとめた身体は大きく、少年の吐息が唇を擽る。
その細い身体はしっとりと肌に吸い付くようで、花の薬効に侵された頭では、欲望を抑えきれない。
気付けば、少年の唇を奪っていた。 乱暴にしないのが精一杯で、深く深く、長く口づけをして…。
「ぷは… …ごめん、ツァリ、このままじゃやばいんだけど…
…逃げるなら、今のうちだぜ…?」
必死に自制心を振り絞りながら、少年の腰を抱く腕から力を緩める。
この細くて優しい友人を壊す事はしたくなくて、でも身体の疼きは止められず、
体の中で暴れる獣を堪えるように背を丸め、ツァリエルの細い首元に額を押し当てる。
荒い呼吸、熱い息が少年の胸に染み込む。 抱き着く少年の腹に、冒険者の逞しい熱が脈動して、当たっている。
■ツァリエル > 王族の遊び、と聞くと不意に思い当たる噂がある。
時々大浴場で淫らな遊びに耽る時、こうして媚薬の薬効がある花を浮かべるのだそうだ。
そうとは知らず、ツァリエルは親しい友人をそんなお風呂に誘ってしまった。
後悔がさっと顔に出た。
「ご、ごめんなさい……僕、知らなくて……
とにかく、一度上がって……・あ、っ」
たくましい体に抱きとめられた肌と肌が触れ合い、互いのぬくもりを交換し合う。
ふっ、と顔に影がかかったと思うとティエンファの顔が近づき、自分の唇と重なりあう。
びっくりして目を見開いた、が、突き飛ばしたりはせずそっと目を伏せティエンファのキスに応えてゆく。
口元を離した後、辛そうなティエンファを見てその背を優しく撫ぜる。
そうすることが逆効果であったとしてもだ。
「……僕は大丈夫です……。このままじゃお互い辛いですよね……。
ティエンファさんが良ければ……僕、大丈夫ですから……」
優しくそう言い含めると、腹に押し付けられた隆々としたティエンファのそれを
そっと手にとってしごき始める。
純粋で優しい少年にしては慣れた、慰めるようないやらしい手つき。
■ティエンファ > 「良いさ、ツァリエルのせいじゃあない …そんな顔すんなって
お前は悪くない へへ、風呂に入って顔赤くなってんのに青くなって、器用なもんだな」
揶揄うように笑い、口付けに応えたツァリエルを見つめる。
背を撫でる細い手、肌が重なり合う場所、その全てが性感帯のようにぴりぴりと体の芯を刺激する。
思わず漏らす熱い吐息。 ツァリエルの囁き声を聞けば、判った、と心を定めて。
「…ちょっと意外だな、ツァリエルはそう言う経験はないもんかと思ってたけど
っ、…は、ぁ… …自分ので慣れてるのか、それとも…」
ゆるゆるとしごく手つきに、ツァリエルの手の中の勃起がビクンと反応する。
ツァリエルの頬を包むように掌で撫でれば、そっと名前を呼び、今度はさっきよりも攻めるような口付け。
腰を抱く腕に力を籠め、膝に跨らせる様にすれば、ツァリエルの首筋、鎖骨を擽るように唇を移す。
■ツァリエル > 「自分ので慣れているってわけじゃないですけど……、
いろいろ、あって……ごめんなさい、いやらしい僕は、嫌いですか?」
そう言いながらも手は止めず、指で輪を作りそれでしごくような動きに。
徐々にペースを早めてティエンファが気持ちいいと感じるように奉仕する。
膝にまたがり、攻めの口づけを受けてツァリエルの頭もぼうっと溶けていく。
首筋、鎖骨にティエンファの唇が触れればひゃん、と女の子のような声を上げた。
「ティエンファさん……くすぐったい……」
そう言いながらもツァリエルもまたティエンファの真似をして相手の頬や額に唇を寄せていく。
まさか友人となった相手とこうなることになるとは思っても居なかった。
だが、それが自然なことのような気がして徐々に熱を上げていく。
■ティエンファ > 「ふぅん…? …尚更意外だけど、まあ、良いんじゃないか?
ツァリはツァリだ それに、下手なのよりは、上手い方が良いに決まってる」
あっさりと返し、それから、くすぐったそうに笑った。
どんな過去があろうと気にやしない、と笑い飛ばすのだ。
ツァリエルの手管は普段の大人しいイメージとは打って変わって積極的で巧み。
荒い息が僅かに乱れ、腰が浮く。 気持ちいと思った場所は、素直に伝えて、
「はは、女みたいな声だな …へへ、ツァリの唇もくすぐったいぜ
ん、こっち向いて」
誘い、また口付けを交わす。 唇をなぞり、歯を擽るようにして丹念に唇を蕩かして、
そして、ツァリエルの口内に舌を進め、舌の根を絡めるようなキス。
粗野な普段の言動に反して、その舌使い、唇は柔らかく蕩かすようで。
腰に回した手指で、ツァリエルの背筋を撫ぜる。
骨の流れを伝うように、尾骨に滑り降り、薄い尻を掴むように撫でる。
ツァリエルの舌を吸いながら、ゆっくりと揉みしだき、そして、その奥の蕾を指でくすぐる。
「…えっと、なんかこう改めて聞くのも変なんだけどさ …入れても、大丈夫か?
あ、いや、その、手だけでも良いんだけどさっ …その、こう、な?」
遠慮がちに、ちょっと恥ずかしそうに尋ねる少年。
淫蕩に耽る甘い香りの中、花薬に蕩かされながら、でも相手を気遣う気持ちは無くならない。
指先でツァリエルのそこを擽りながら、目を見つめる。 お預けを食らった子犬の様な目。
ツァリエルの手の中は、零れた先走りでぬめって、勃起はすでに断続的に震え、雄を吐き出したいとねだるようで。
■ツァリエル > 「ティエンファさん……」
どんな過去があろうと自分を慕ってくれる友人につい、目元が潤む。
彼のそういう正直な人柄に惚れたのだ。
自分の目が狂っていなかったこと、ティエンファの素直な気性に改めて感謝した。
喜びを性技に変えて、彼との交わりを続けていく。
ティエンファに言われて素直に顔を向けると唇を再び奪われる。
自分の技量を上手と褒めたティエンファだが、ティエンファもまた
こういった経験が豊富なのだと思わせるだけの手管を持っていた。
舌を絡め取られ、歯列をなぞられれば溶けるような甘さが口の中に広がっていく。
「ん、っ……ティエンファさんも上手です……すごく、気持ちいい。
他の人にも、してあげたのかなって、ごめんなさいちょっと気になっちゃって。
なんでもないです……。
あ……お尻、気持ちいい……」
二人で睦み合っている最中に他人のことを尋ねるのはなんとなくマナー違反だとさすがのツァリエルでもわかる。
奥の菊座を指で擦られるとひくんと腰が浮き上がり、快感を伝えた。
恥ずかしそうに尋ねるティエンファに、こちらも少し恥ずかしそうにうつむいて
大丈夫と伝えるためのうなずきをこくんとした。
「そう、ですよね……手だけじゃ、足りないですよね……。
僕なら、大丈夫ですから、どうぞ入れてください……」
そう言って自分の手の中で滾った雄の性器を腰を浮かして尻穴まで導いてゆく。
ぬめる先走りを潤滑剤代わりに菊座に刷り込み、そっと片手で尻たぶを持ち上げて
割れ目に沿わせて性器をこすり合わせた。
■ティエンファ > 「全部ひっくるめてツァリだからな …って、おい、な、泣くなって?! ツァリは感動屋だなあ」
目を潤ませる相手を見れば、軽く抱きしめて背をあやすように撫でる。
ツァリエルの名前を呼ぶ声は優しく、頬を寄せる仕草は慈しむ様で。
性分なのだろう、じっくりと甘く、口付けは優しく。
互いの過去の経験を絡めあうような、とろとろな時間…。
そして、ぽろ、とツァリエルが零した嫉妬心の現れに目を瞬かせれば、
ちょっと笑って、ツァリエルの頬を包む手で優しく撫でた。
「この国に来るまでは全くの未経験だったんだけどなぁ
へへ、まあ…色々あるけど …気になるか、ツァリエル?」
妬かれるのは悪い気がしないのか、そんな事を言って肩を揺らし、
でも、その分もっと優しく、唇でツァリエルの下唇を食み、舌でなぞる。
唇から頬に、首筋に、耳に。 丹念に口付け、炎を鎮めるように。
しかし、詮索されても気を悪くした様子もなく、くぷくぷと指先でツァリエルの蕾をほころばせる。
「いや、足りないとか不満とかじゃあないんだけど、その、な…?
…ツァリエルとシたい、って思っちまうじゃん、ここまで来たらさ」
ちょっと慌てて、足りない、と言う言葉は否定する。
足りないのではなく、もっとツァリエルが欲しい。
相手を求める気持ちを隠しもせずに、でも少し恥ずかしそうにそう言った。
自分の先走りがぬるぬるとツァリエルの菊座に塗り込まれる間に、ツァリエルの腰を掴む。
そして、軽く口づけして、見つめ合いながらゆっくりと腰を埋めていった。
「うぁ… …ツァリエルの中、めっちゃ熱い …風呂に入ってたからかな?
…凄ぇ気持ち良い…」
ゆっくりと息を吐きながら、腰を沈めるツァリエルを見上げる。
その薄い胸の先端に舌を這わせ、じゃれるように軽く吸いついてみる。
そのまま、ぐ、と腰を浮かばせ、奥を柔らかく突きあげるように、何度か動いて。
■ツァリエル > ティエンファの優しい仕草に泣くなと言われても感動でつい涙が溢れてしまう。
抱きしめられあやされるような撫で方も、ツァリエルの名前を呼ぶ声も全て優しい。
その優しさに永遠に甘えていたくなるような気がしてツァリエルは少しだけまた泣いた。
「気になる、けれども今は気にしません。
だってそれより、今ティエンファさんとこうしている方が大事なことだから……」
そう言ってティエンファの額に口付けて、その黒髪に指を梳かす。
そう、彼が誰と抱き合っていても自分が誰に調教されていても大事なのは
お互いが今こうして抱き合っていることだから。
優しい唇の滑らせ方に、んんっと声を上げて身を捩る。
ティエンファのすること全てが一つ一つ丁寧で優しい。それがとても心地よかった。
「僕と、したい……って思ってくださって……
なんだかちょっと嬉しいです。僕もティエンファさんとしたくなっちゃった……
だからおあいこですね」
そうして額同士をこつんとくっつけてくすりと笑う。
お互いが求めあっているのならなんら忌避することも無いのではないかと思いながら。
自分の中にティエンファが入ってくる。その硬さや熱さにおもわず喘ぐ。
息を吐き、彼をゆっくりと受け入れながら、ぞくぞくと背筋を震わせた。
「ああ、っティエンファ、さん……すごい……っあついの、入ってくるっ……」
胸の飾りに舌を這わせられればぴくんと身体が吸い付かれる度に反応する。
自分も負けじとティエンファの背を撫でて、菊座の締め付けを強くし腰を揺らめかす。
とろとろにほぐれた穴が女性の秘所もかくやというぬめり具合でティエンファの性器を締め上げる。
「ふぁ、っ、ティエンファ、さん……っきもちいいです……もっとぉ……」
甘く柔らかく奥を突き上げる仕草にたまらず声をあげ、溶けた顔で刺激をねだる。
■ティエンファ > ツァリエルの頬の涙を掌で拭い、それでも零れる物を見れば、そっと唇を添えて拭う。
しょうがない奴だな、と気安く笑って見せる。 王子と孤児と言う身分の違いも気にせずに。
「ああ、そうだな その通りだ
…何が過去にあっても、これからどうなろうと、俺は、今ツァリとこうしてるのが嬉しい」
王族の尊い身体としてでも、調教された物としてでもなく、ツァリエルの身体だから、重ねたいと思う。
身をよじり、快感を訴えるその仕草を見れば、可愛いな、と男の低い声で甘く囁いた。
額を合わせて微笑むツァリエルの表情が、少年の目には輝いて見えた。
ツァリエルが見せた素直な笑顔に、こんな事をしながらも、まるで恋を知らない少年のような表情で照れる。
「ああ、俺も嬉しい …事故みたいな発端だけどさ、こんな風になれて、嬉しいよ
…ツァリって結構エロいのな ったく、こっちが恥ずかしくなるぜ」
仕返しのようなキスをして、じゃれるように唇に軽く歯を立てる。
ツァリエルの細い腰を抱きながら、ゆっくりと何度か上下に動きながら、馴染ませるようにして根元まで。
きつく締まる入り口の感触と、奥に飲み込む様な中の感覚。 ぶる、と身震いをして、快感に息を漏らす。
「ツァリの中も、気持ち良い…乱暴になったらゴメン、でも、もっと動きたい」
そう言いながら、腰を突き上げる。 ツァリエルの身体語と持ち上げるように、抱く腕の力も込めて。
じゅぷじゅぷと粘っこい音が耳に絡みつく。 ツァリエルの胸を彩る飾りに気付けば、ムラ、とより下半身に血が巡る。
その飾りを咥えながら、じっくりと舌を使って少年の乳首を吸う。 まるで女を愛撫するように。
…そして、思いついたように、手に持ったままだった花の花弁を咥えれば、歯で噛み潰し、
ツァリエルの名前を呼んでこっちを向かせれば、不意打ちのようにキスをした。
そして、花の花弁と汁をツァリエルの口内に移せば、自分の唾液と一緒に、それを飲ませた。