2017/04/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にミリーディアさんが現れました。
ミリーディア > もう日も沈み夜も深ける頃合か、研究施設に残っていた最後の研究員の報告を聞き終えた。

「ご苦労、まずまずの結果だ。
出る時はいつものようにそのままで良い」

ここは室長である自分に充てられた部屋。
座り心地の良い椅子に背を凭れ掛けさせたまま、その研究員にそう声を掛け、出て行くのを眺める。
他の部屋には厳重に結界付きの鍵を掛けさせるも、この室長室だけはいつでも入れるように開けっ放しにさせていた。
戻る宿舎もあるのだが、移動も面倒とほとんどここに居たりする。
寝泊りする分にも悪くは無い。

もっとも、別の理由もあったりはする。
こういった自分一人の時間帯の来訪者もあったりするからだ。
主に、人には知られたくない理由で来る者だろう。
後は知人とかくらいか。
ごそごそとデスクの引き出しを漁り、箱を一つ取り出した。

ミリーディア > 「………仕事の後は甘味に限る」

取り出した箱、その中身はいくつかのケーキだった。
箱を開けた途端、ゆらりと中からうっすらとした煙が漂い消えていく。
…別に燃えていたりする訳ではない、箱の中を魔法で低温に保っていただけだ。
一緒に入れてあるフォークを手に、さっそくと一つ目を食べに掛かる。

どれだけの年月を生きようと、どんな立場で居ようとも、これだけは止められないものである。
甘い物が好きなのだから仕方ない。

ケーキを食べながら、その引き出しの中から別に書類を取り出す。
表立ってではなく、秘密裏に自身が受けた依頼の類。
その依頼者のほとんどは貴族や王族である。
しかも、その内容は個人的な趣味なものから、一歩間違えば大問題となるようなものばかり。
まぁ…だからこそ、自分に直接来ているのだろうが。

それを、一枚一枚捲っては確認していた。

ミリーディア > 「性欲旺盛なのは悪くないが、その手の依頼が多いのは…時代の流れか?」

付与にしても、己の精力増強やら相手の感度増強等。
その他、大なり小なりの玩具や魔導器具、魔導人形を改造した性処理人形。
少々特殊な力を付与した首輪、装飾品。
まぁ、内容が面白そうだったので色々と受けて、仕上げてはみたのだが…
後になって、ふと考えてしまう。

「まぁ、暇潰しにはなったし…良しとしよう」

ぱくり、何個目かのケーキを頬張り、ふむ、と頷く。
とは言うものの、別にこの手の依頼ばかりではないのだが。
ただ、割合的に…そんな結果だったのだ。

ミリーディア > 一応、仕上げた日に完成の報告と取りに来るようにとの書状を送ってある。
常に暇という訳ではないだろう、手が空いたら取りに来れば良いのだ。。
どうせ、自分は常にそれらが保管されている場所の側に居る。

そう、表立って出せないものなのだ、保管場所はちゃんとある。
今、こうして居る室長室、その下に。

最後の一つを食べ終えれば、今日はもう来ないだろうと、そのまま椅子の上で寝入る事だろう。

ご案内:「王都マグメール 王城」からミリーディアさんが去りました。