2017/02/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にホウセンさんが現れました。
ホウセン > 小さなシルエットが、王城の廊下をひょこひょこと歩き回っている。例によって、新たな取引先を開拓するのだという漠然とした大目標に基づいて、行動範囲を広げて儲け話の種を集めようという魂胆だ。それは人と巡り会うことでも、何気ない情報に触れることでも、何時何処で化学変化を起こして儲け話に昇華するか分かったものではないのだから、田舎者の物見遊山とも見える緊張感の無い物腰をしていても、目と耳には注意深く意識を向けている。

「流石に顔が通行証代わりとまではいかぬ故、少ない機会で実りのあるものにしたいものじゃが…」

当然というか、如何に腐敗して警備の質が低下しているといっても、一国の政治的中枢。何処かの王家の御用達であるとか、幾つもある兵団の出入り商人であるとか、コネクションがなければおいそれと場内を闊歩できない。今日のところは、王国西方の農地開拓事業に対する出資募集に応じた商人の代理という肩書きで振舞っている。流石に公的な部門が絡む正規の事業で、見た目が幼子にしか見えぬ存在が代表者と名乗り出れば、要らぬ詮議を受けることは目に見えていたし、そもそもこういう時の為に傀儡を長に据えているのである。

「しかし、出資額と配当の何割が彼奴らの懐に転がり込むのやら。収益はそれなりにしかならぬじゃろうな。顔繋ぎの為の経費と割り切るしかなかろう。」

効果的な使い方は、他に幾らでも転がっているというのに。むぅ…と、唇を尖らせながら通路を歩み進む。足を踏み入れる回数が増えると、王城内の構造もおおよそ把握できるようになり、足の進む先は軍関係のエリア。敢えて姿を隠そうとせぬのは、間諜等と認識されにくくする為であり、誰何されても偶々迷い込んだという理由で押し通すつもりらしい。

ホウセン > 流石に、世の中はそこまで都合よく出来ていないらしい。特段の目新しい発見はないまま、今しばらくの探索は続く筈で――
ご案内:「王都マグメール 王城」からホウセンさんが去りました。