2016/11/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城 大工廠」にオーギュストさんが現れました。
■オーギュスト > 大工廠の一角。
射撃場で、技師達は固唾を呑んで見守っていた。
オーギュストが持ち帰った技術による試作銃。それは果たして……
「――撃て!」
号令一下、銃が放たれる。
轟音と、それに続く弾が何かに当たる音。
■オーギュスト > 技師達は驚愕の結果に目を見開いた。
オーギュストの持ち帰った技術――ライフリングと呼ばれる、銃口に溝を刻む技術。そして、先端の尖った特殊な弾丸の形態。
それらを施した銃の命中率、7割。
実にそれまでの銃の2倍以上である。
「ま、まさか銃がこんな命中率を……」
武官の一人が唖然として的を見る。
だが、オーギュストは舌打ちする。
命中率が低すぎる。弾込めと発射の手間、それに的の近さから考えても、8割は無いと話にならない。
■オーギュスト > オーギュストは専門の技師でもなんでもない。
武器に関する本を熟読し、それを何とか伝えているだけである。
そもそも魔導武器である銃はコストも整備にかかる手間も桁違いであり、貴族のお遊びでしか使われていた無かった。技術の積み上げにはまだまだ時間がかかるだろう。
だが。
「すぐに100丁、準備しろ。キルフリート遠征に間に合わせろよ」
オーギュストの無茶な注文に、大工廠に技師達は一瞬顔を見合わせる。
だが、いつものような非難の大合唱は無かった。
この新技術、今すぐにでも試してみたい。
彼らの顔にはそう書いてある。
■オーギュスト > 弾丸は聖別し、聖水に浸し祝福をかけたものを用意。
これで城内のアンデッドどもにも対抗できるだろう。
城の内部での掃討には役に立つ。もっとも、2Fにいる城主とあの魔神には効果が無いだろうが。
「……アレはどうなってる?」
そう、むしろそちらの方が重要だ。
対「煙の魔神」用のあれ。
それが無ければ、あの城の攻略はおぼつかない。