2016/07/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にミリーディアさんが現れました。
■ミリーディア > 王城内にある通路の一つ、その通路を少女はゆっくりとした足取りで歩いていた。
最近、どこぞの集落で、王城で、魔族がちらほらと姿を現わしたという報告。
それを受け、本格的な対策を、という依頼が自分宛に直接届いたのだ。
もちろん、そんな面倒事に付き合っていられるかと最初は突っ撥ねた。
だが、改めて自分の手で調べてみれば少しは動かねばならないか、という結果に至った。
踏ん反り返るだけの能無しなんてどうでも良いが、それでとばっちりを喰らう者達も居るのだ。
「王城の中ってのも、なんだか久し振りな気がしないでもないが…
困ったものだ、儂が離れている間にこうも弄られているか?
もう少し警戒をしておいて貰いたいものだ」
ちらりと視線を向けた通路の一角、その壁に手を伸ばし、とん、と触れる。
途端に一瞬だけ眩い輝きが起こり…消えていく。
大したものではない、この辺りに働き続けている加護とやらを簡易的に強めるものだ。
それを、幾つかの場所に張り、大きな結界としていく…まだその肯定の途中。
■ミリーディア > 前に一度張った結界、ちゃんとこの場所を守れと当時は伝えたはずだ。
それが、長い年月を経て重要性が忘れ去られ、こんな簡単に壊される。
「…この際、連中が狩られてしまえば良いのだ。
そうすれば、しっかりと守らねばならぬと理解出来るだろうな」
次の目的地へと歩きながら、不満気に物騒な事を呟く。
誰かに聞かれたりしないか?なんて心配はこれっぽっちもしていない。
聞かれたとしても、何が連中に出来る訳ではないのだ。
どうせ裏でこそこそと愚痴の一つでも零しているのが関の山だ。
薄暗い通路を歩く、こんな夜にまで働いているような者の姿は、ほとんど見えない。
■ミリーディア > 「馬鹿な事をする者が居るものだ。
こんな何ヶ所も壊してしまえば、直す者が呼ばれるのは当然の事だろうに。
何が目的か知らんが、やるならば気取られぬよう、数を抑えて壊すべきだ。
でなければ、こんな結界程度を気にせず簡単に潜り抜ける魔王にでも頭を垂れれば良い」
それによって呼ばれたのは自分なのだから、堪ったものではない。
次の目的地へと到着すれば、同じように壁へと手を触れて、力場を張る。
さて、後は数ヶ所か。
さっさとこんな依頼は終わらせて、研究室の室長室に戻って美味しいお菓子とお茶を頂きたいものだ。
■ミリーディア > 王城内に魔族が紛れているのは気付いている。
だが、そんな魔族の中には協力的な者が居るのも知っている。
だからこそ、何も問題がない今までは知らぬ存ぜぬを通せていた。
こんな誰でも分かるような事をしてしまえば、そんな者達さえも危うくなのだ。
さて、誰がやったかを歩きながら考えよう。
この王城内に居る者達とは別の者か、この王城内に魔族を呼び寄せ馬鹿な事をしようとしている者が居るのか。
どこぞの魔王が悪戯をしていったか…大方こんなところだろう。
なんにしたって、ここに居る者達はいくら能無しとはいえ無駄に地位や権力だけはある保身しか考えない馬鹿共だ。
…いや、一部は除いておこう。
ともあれ、そんな連中との色々な面倒事が起こらぬ内に、さっさと諦めて手を引いて貰いたいもの。
更なる場所へと力場を張り、さっさと次の場所へと向かう。
■ミリーディア > 人気の無い王城内を歩き回り、たまに見回りをしている者に挨拶代わりに手を振っていく。
もう幾つかの力場を張れば、結界とする準備は整った。
この力は命を奪うものに在らず、悪しき力を封ずるのみだ。
王城内に張った結界内にのみ働く、強化された加護の力。
もっとも、それが反応するのはこの場所で害をなそうと考えるもののみ。
ただ人に紛れ、この国の為に動いている者には効果はない。
それがしっかりと働くのを確認すれば、その場を後にするだろう。
美味しいお菓子とお茶の待つ、室長室へと向かっていった。
ご案内:「王都マグメール 王城」からミリーディアさんが去りました。