2023/01/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にドラゴン・ジーンさんが現れました。
ドラゴン・ジーン > 一枚、二枚、それ以上の羊皮紙の張り紙が街中の目立たぬ場所に貼り付けてある。その内容に関しては以下の通りとなる。

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『医療治験の被験者募集』
只今、〇〇〇(此処には世界で現状流行している難病の名前が入ると認識すべし)に対する新薬の治験被験者を募集しております。
日数は大凡において一か月間程度、指定施設内にて薬を内服して頂き、その反応経過を診て行くという内容。
治験終了後も半年間までは、何か異常が発生した場合は無料で診療、及びに治療を約束致します。
健康的な男女であれば種族は一切問わず、拘束期間中における生活費用に関してはこちらで全て負担。
現在募集している人数は七名まで、お引き受け頂いた方には銀貨1000枚をお支払いします。

医療発達の為に貴方の力が必要です。
詳しくは『クラドール研究所』にまでどうかおいで下さい
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そして丁寧にインクによって書き記された文章の末尾には、続けて富裕地区に在る『クラドール研究所』なる場所に関する住所が記載されている。

ドラゴン・ジーン > 実際のスポットにもしも足を運ぶ人間が居るならば。そこには確かに『クラドール研究所』という看板の掛かった建物が確認されるだろう。造りとしては医療施設然とした構築であり、門戸を潜り抜けた向こう側の広々とした待合室は生活の気配を漂わせ、綺麗に清掃を行き届かせている。
だが、設けられている椅子には誰も来客の姿は無く、受付カウンターの在る場所にもまたスタッフらしき姿は見受けられない。ただそこには一枚の羊皮紙が敷かれており。

『只今席を外しております。被験者募集の件でご労足頂いたお方は、奥の診療室までどうかおいで下さい。そこで詳しい治験の内容、及びに治験の引き受けが可能かどうか診察をさせて頂きます』

という様な内容が彼処に貼り付けられていた張り紙と同様の筆跡で書かれている。誘導用の看板が幾つか立てられ、緩やかな廊下がひた続くその終着地点において『診療室』という札の掛かった扉が在ることもまた認める事が出来るだろう。
だが、それ以上足を運ぶ事なれば…知恵を身に着け、罠を仕掛ける事を憶えた怪物がその内部の部屋に拡散するようにして部屋全体にへと擬態化している。開けた扉の向こうに窺える診療用のデスクに椅子に、清潔そうなベッドなども全ては元々は黒炭のような粘液質に過ぎない。使われずに廃墟となっていた建物の一部を我が身を使ってリフォームし、そこに寄生するようにして犠牲者を待ち受けているという事なのだ。
その証拠に時折に純白のシーツの敷き詰められたベッドの影からは、覗く淡い光を湛えた触角が辺りを窺うように揺れていた。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からドラゴン・ジーンさんが去りました。