2022/05/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にニァさんが現れました。
■ニァ >
『待たんか貴様ぁ!』
『この薄汚いミレー風情がぁ!』
『い、いいから止まれ、とまれぇぇぇええ…っ』
『ちょ……待っ、ホント、待ぁあ……っ』
最初のうちは威勢よく追いかけて来ていた衛兵が、徐々に速度を減じ始め
後半はもう息も絶え絶え。気合だけでなんとか足を進ませているという
有様になっていた。
その5馬身ほども先を行くチビ猫はまだまだ元気いっぱい。
日に焼けた小麦肌も眩しいマイクロミニの半裸は四足でしゅたたたたたーっ
と駆けて行く。
白昼の富裕地区である。
ゴミ一つ落ちていない整備の行き届いた石畳の上を獣めいたすばしっこさ
で駆けるチビは、のんびりと散歩を楽しむ貴婦人に悲鳴を上げさせ、腰を
抜かしてすっ転びそうになった老人のお尻を支えてそっと降ろし、
けたたましく吠え立てる番犬にあっかんべーを決め―――気付けばついに
衛兵を撒いていた。
「ふふふふふん、ニァに追いかけっこを仕掛けるにはまだまだ実力不足ニャ。
しゅぎょーして出直してこいニャ」
ぺったんこ、という程ではないにせよ、実に慎ましやかな膨らみを張り
猫尾の揺らめきも誇らしげにドヤる。
―――ぐぅぅぅ…っ。
程よい運動をしてお腹が空いた。何か食べたい。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」に黒須さんが現れました。
■黒須 > 「はぁ…今日は厄日だったか…」
(富裕地区を歩いている執事はため息を漏らしながら街を歩いていた。
賑わう中を青筋を浮かばせながら街を歩く人間はこの街出身ではなかった。
ギルドの依頼で貴族の護衛任務に勤めていたはずだが、途中で盗人に会ってしまいそれの対処に向かわされたのであった。)
「遠くには逃げるなよ…?」
(周りの目を気にしながら鼻を動かす。
尻尾と耳を隠す獣人である黒須は鼻が利くため、通り過ぎた盗人の匂いを覚えていた。
残り香を探しながらも周りを探していると…ついに見つけた。
匂いの元を見つけてその場に行けば、盗人を見つけて首根っこを掴もうとする。)
「観念しろ…下手に逃げるなよ?」
(持ち上げ、少女に低い声で脅しながらかけている伊達メガネ越しに睨みつける)
■ニァ >
「――――――ニャ?」
近付いてくる気配には気付いていた。嘘ではない。
猫耳だってちゃんとぴくぴくしていた。
それでも首根っこ掴まれるまでぽけーっとしていたのは………特に
これといった理由もない。
弱点をぎゅっとされてしなやかな小躯をふにゃあっとさせつつも、
さしたる危機感も感じさせぬ表情が
「誰ニャ、貴様。ニァに何の用ニャ。女の子の首筋をいきなりギュッ
とするとか、お前ロリコンだニャ?」
とんでもない長身から向けられるギロリとした視線もなんのその
失敬極まりないロリコン呼びで用件を問う。
ちなみに盗みを働いたのはこの子猫ではない。
多分、どっか他所の猫である。
盗んでいたなら今頃もぐもぐむしゃむしゃ満足顔をしているはずであり、
この様に――――ぐぅぅうう……などと小腹も不満を漏らしていない
はずなのだから。
■黒須 > 「黙れ。お前が盗みを働いたせいで面倒なことをさせられたんだ。
ちったぁ、反省しろ…。」
(ロリコン呼びに対しても怒る様子はなく、冷静な態度で対応する執事服の男。
本来なら平凡な日々を送って護衛すればそれだけで終わるはずが、このイレギュラーのせいで面倒なことになっており、そこにだけむかついていた。)
「それはそうと、盗んだ物をさっさと…あぁ?」
(捕まえた少女に向けて再度匂いを嗅ぐ。
確かに、通り過ぎたミレーはコイツだが、依頼主の匂いが全くしない。
恐らく、早い速度で通り過ぎた時に何か盗まれたと勘違いして騒いでいたようだ。
はた迷惑な事もあった物だと軽くため息を吐き、少女を下ろす。)
「…すまなかったな?どうやら依頼主の早とちりみたいだったな。
…それはそうと、腹が減ってんのか?謝罪に、飯にでも行くか?」
(泥棒を探していると嘘をつけば遅くなっても問題ないだろうと思い、腹を減らしている様子の少女を飯に誘おうとする。
こちらもイラつきを抑えるためにも酒で洗い流そうと持っていた。)
■ニァ >
「お前こそ黙れニャ。いや、黙られると困るからやっぱりしゃべれ
ニャ。でも、それはえんざいというやつニャ。やったのはニァじゃ
ないニャ。犯人は別にいるニャ。お腹すいたから飯おごれニャ」
ロリコン呼びに眉一つ動かさぬ長駆に対し、こちらのチビもまた反省の
ハの字もない。
まぁ、事実やっていないのだから、反省しろと言われても困るのだ。
「――――あふ…っ♡」
いきなり鼻先を突きつけられてくんくんされて、ついついエロい声が
出た。やはりこいつはロリコンだと確信する。
首根っこが離された。尻尾を掴まれたサ○ヤ人みたいになっていたチビが
しゃきっとする。
「む、素直にあやまれるのはえらいニャ。 ……むっ! お前、もしかして
良いロリコンかニャ? 連れてけニャ。高い店連れてけニャ!」
ぱっと童顔を輝かせ、男の裾を両手で摘んでぐいぐいする。
早よ! 早よ! と言わんばかりの急かしっぷり。
かと思えばしゃかしゃかっと長駆をよじ登り、黒の蓬髪にマイクロ
ビキニの秘裂を押し付け、細くともふんにゃりと柔らかな双脚で彼の
頭部を挟み込み
「よし、行けニャ!」
■黒須 > (油の乗った生意気で勢いのある喋りに呆れる一方であった。
だが、丁度良いとは思っていた。
護衛の任務として主と共に入店することが多かったものの、空気感や扱いに嫌気がさしており、まともに喉を通ることもなかったからだ。
相手がここまで気楽になるとすれば、少しは空気も崩れるだろう。)
「だから、ロリコンじゃねぇよ。
わかったよ、連れてってやるよ…。」
(幸いにも富裕地区を歩く機会は多かったため店の事は色々と知っていた。
貧民地区出身の自分も慣れる店も知っており、そこに向かことにした。
頭を足で挟まれるも特に乱す様子もなく目的地へ。)
「…個室の30番を希望する。」
(顔を知られていることもあり、休憩中と見られ、連れの過激な姿である少女を連れて来ても特に変な顔をされずに通ることができた。
やって来たレストランは富裕地区らしい気取ったところである。
豪華な内装に演奏付きと言う、反吐が出そうな程のキレイなつくりである。
だが、それでも落ち着ける場所はあった。
個室があり、防音もしっかりとし、入室は扉前の業務員と顔を合わせなければ入れないほど警備は頑丈である。)
「…そら、適当に頼め。
俺は酒が飲めたらそれで十分だ。」
(部屋に入り長いテーブルに置かれた椅子に適当に座り、メニューは少女に渡す。
酒が飲めればいい、そう思い煙草でも一本吸おうとするのだった。)
■ニァ >
油ではなく、乗っているのは興とか調子とかではないだろうか。
そんなノイズを思考の端に浮かばせつつ、男のロリコン否定は
猫耳ぺたんと聞こえぬフリ。
「―――希望するニャ!」
2mの長駆が肩に半裸のチビを、しかもミレーを乗っけてのご入店。
普通であれば追い出されても不思議でないが、ここは彼の顔馴染みの
店らしい。
普段とはことなる高い位置から店内を見回して、わくわくそわそわ
白の猫尾を揺らめかせる。
「えっとええっとぉ、それじゃあこれとぉ、こっちのやつとぉ、
むお! このケーキもいいニャ! あ、こっちのパフェも捨て
がたいのニャッ!」
結局選択肢を絞り込むことが出来なかったのか、はたまたどうせ奢り
なのだからと開き直ったのか、子猫は合計8品も注文した。
肉肉肉魚魚卵ケーキパフェである。
男が煙草を取り出すならば、あからさまに嫌そうな顔をする。
男が金を出して取った部屋だと言うのに、煙いのが好きではない
ニァは当たり前の様に迷惑顔を向けるのだ。
自由奔放ここに極まれり。
まぁ、彼が嫌なら飯も食わずに帰れというなら、しぶしぶ煙いのも
我慢するのだが。
そして煙いのは嫌いだが、男の身体に染み付いた煙草臭は嫌いでは
ないというよくわからない好き嫌い。
■黒須 > (店内を歩けば頭に乗せているミレーを見て滑稽だと笑う貴族も居たが、ちらりと睨んでいるようなその目線を向けただけですぐに怖気づいて小さくなる。
所詮、金のある集団はその程度の生き方しかできないのであった。)
「…喰える分だけ頼めよ?」
(言ってなかったがこちらも小食であったためにあまり頼まれれば残すことになる。
そうなれば印象も悪くなり、依頼審査も通りにくい。
残った場合は無理してでも胃袋に詰め込むことにした。)
「それにしても、お前はなんでこんなところに居るんだ?
その恰好からして…貴族の元で過ごしているわけでもないし、ましてや奴隷でもないだろ?」
(高いだけのマズイワインを飲みながら少女にそんな質問をする。
恰好がそれである為に、似つかわしくない環境で生活している相手の事が気になり、疑問を投げることにしたのだ。)
■ニァ >
「安心しろニャ。ヒトの世にはおもちかえりというステキな制度も
あるのニャ」
まぁ、ここの様な高級店で"お持ち帰り"なんてものが許されるかは
わからぬが。その時は店が悪いの一点張りで押し通るつもりだ。
だって全部美味しそうだったし、どれかを諦めるとか無理だし。
「――ーニャ? なかなかにてつがくてきな問いだニャ、ロリコン。
いいニャ。奢ってくれた礼に語って聞かせてやるニャ。なんとなく
うろうろしてたらここにいたニャ」
語り聞かせが終了した。
いいから早よ、飯持って来い。
そんな内心が透けて見えるそわそわ感が、ちらっ、ちらっと出入り口に
翠の猫目を走らせて、白尾はもう狂おしい程くねくねくねくね。
■黒須 > 「ねぇよそんなもん…。
ったく、人の金だからって言って頼みやがって…。」
(慣れていないのが丸見えと言った回答だ。
まぁ、外見や口調からわかる通り、こういった店に立ち入ること自体があまりない様子である為に、そう考えるも普通だと思っていた。)
「…根無し草ってことか。
じゃあ、決まった寝床もねぇんだ?」
(もうすでに”ロリコン”と言うワードに反応するのが飽きたのか何も言わなくなった。
だが、話を聞いてわかったが、やはり野良猫の様であり、決まったところには居ないようだ。)
(そう話していると扉が開き料理が持ってこられる。
注文した通りの8品がやって来ては並べられ、どれも美味しそうな匂いをしていた。
しかし、匂いに敏感な黒須からすれば、強烈なスパイスに少し嫌な顔をしたい気持ちになるが、無表情を通し続けて、完食するのを待つように酒を飲み進める。)
■ニァ >
「――――んなァっ!?」
がーん。
という書き文字が見えて来そうな驚愕顔。
まぁ、それもすぐできるだけここで詰め込んで帰ろうという決意の
きりり顔に変わるのだが。
「ん~~~~……いくつか寝床にあてはあるのニャ。ノミだらけの
野良と一緒にすんニャ、失礼なロリコンにゃ」
大人の許容がロリコンという失敬な呼称を定着させてしまう悲劇。
ちなみにニァの寝床のあてというのは、比較的ニァに優しくしてくれる
民家の寝床であり、あまりに寒かったりひもじかったりした時には
そうした家の戸板をなーなーいいながらごりごり削っていると
一夜の宿と美味しい夕食とついでにお風呂とセックスなんかもついて
来たりもするのである。
「にゃぁぁぁあああっ♪」
流石は高級店。
そこまで待たされる事もなく豪華な料理が次から次に並べられていく。
対するニァの食べっぷりは、それはもう天晴な物だった。
骨付き肉などは手づかみでがぶりと行くものの、スープ類はちゃんと
スプーンを使い、ステーキなどはナイフとフォークも器用に扱う。
むろん、上品とは到底言いがたい食べ方なのだが、見苦しいほど食べ
かすを落としたり、咀嚼音を響かせたり、そうしたマナー違反は決して
しない。
そんな食事風景を見ていれば、気付けばぺろり。
すべてがチビ猫の薄腹の中に収まっていた。じゃっかん下腹もぽっこり
していた。
ケーキ皿に付着した生クリームをいつまでも意地汚くぺろぺろする様は
ただの猫っぽい。
■黒須 > 「…フッ」
(騒がしい様子の少女の姿に思わず小さく笑ってしまった。
無表情顔は一度崩れ、ワインを一口飲み込めばすぐに顔は戻る。)
「別にそいつらと一緒にしているわけじゃねぇよ…。
ただ、特定の場所に居ねぇならそう言うもんだろって思っていただけだ。」
(失礼なことは言った覚えがないが、貧民地区での癖か、それが普通に思ってしまいつい言ってしまったのだ。
そう話している内にも料理が完食される。
見かけによらずきちんと食事をとる姿はまだ評価のできる所ではあったが、最後のクリームを舐める様子で一気に帳消しとなった。)
「満足したか?
…さてと、この後どうするんだ?
また住みか探しでもするなら、一緒に宿でもとるか?」
(どうせこうなったら明日の朝になる事だろう。
そうなれば恐らくクビを言い渡され、報酬金はチャラになる。
だったら、最後までサボることにして、ついでに寝床探しをするなら一緒に宿を取らせようと思っていた。
寝床を探すのはめんどくさそうだから。)
■ニァ >
失礼とは言ったが、ニァ自身は大して気にしていない。
今の気ままな生活をそれなりに気に入っているし、あまり困ることもない。
それに、それをいうならロリコン呼びが既に失礼だろうし。
「はふぅ~~~。んっ、満足ニャ! たいぎであったニャ、ロリコン。
お前は良いロリコンだったにゃ!」
椅子からよっこいしょと飛び降りて、日焼けの小躯がとことこと男に
近付きかかとを伸ばして――――まだ足りない、よじよじっと男の膝上に
よじ登って黒髪を撫で撫でした。
そこからとうっと軽やかに着地すると、猫はおもむろに個室の窓を開放し、
ぴょんとその木枠に飛び乗った。
割れ目を半分ほど覗かせるローレグ横紐ショーツの小さなお尻が猫尾を
くねくね童顔だけを振り返らせて
「ニァはお腹いっぱいになったから帰るニャ。ロリコンと宿に行くと
レイプされそうだから逃げるニャ」
むふーっ♡
と笑うその顔は、言葉とは裏腹に楽しげなからかいたっぷりの代物だった。
「それじゃあニャ、ごちそーさまでしたニャ」
とぉん。
猫の小躯が飛んだ。
重力を無視するかの大ジャンプが通りを挟んだ向こうの建物の屋根上に
着地を決めて、後はもうあっという間。四足で駆けていくチビ猫の背は
すぐに見えなくなるのだった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からニァさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」から黒須さんが去りました。
ご案内:「」に黒須さんが現れました。