2020/11/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 図書館」に竜胆さんが現れました。
■竜胆 > 先日、姉がダイラスのハイブラゼールの市場で、一冊の白い本を買ってきた。姉は、本を読むとしても基本的に商売に関する物で、自分に手渡すようなものを買ってくることはない。
むしろ、欲しい物が判らないので、自分で買って、とお金を手渡すぐらいである。
しかし、手渡された本を見れば、何も言わずとも理由が判った。
魔導書、なのである。
魔術の本とは違い、魔導の本―――魔を導く本とか居て、魔導書。それは、魔力を持つものが持ち、使えば魔法を発動することの出来る本。
なんの魔術が使えるのか、という事に関しては、鑑定してみないと判らないが、危険なものと言える本だ。
それこそ、魔術に素養のない物でも、魔力さえあれば、魔導書に書き込まれている魔法を発動できるようになるのだ。
何も考えずに娘に渡すという愚行をしなかっただけ、そして、見つけてすぐに買い取るだけ、今回に関しては、姉によくやった、と言える。
「しかし……何の魔法が込められているのか、ですわね。」
魔導書は、それ自体が一種の魔法装置であり、鑑定の魔法を使って調べるべきものではない。
書いた魔導師が意地悪い存在であれば、鑑定の魔法に反応して大爆発、と言うのもない話ではない。
だから、一つ一つ、静かにその本を開き、読み、確認していく作業が必要。
何故、図書館を選んだかと言えば、簡単な話で、様々な言語が予想される、知らない言語を調べるために、解読の為の書物を求めて来た。
テーブルの上にある白い魔導書、さて、なんの魔導書なのかしら、と金色の竜眼で、見やる。