2020/07/30 のログ
■メイラ・ダンタリオ > 「ふふ、ええ、メイラですわ。」
僅かな動揺。
気が抜けていたのかは知らないものの、ライブルにて魔族討伐、遠征を手掛ける彼女にしては気づかれなかった。
互いに性格上この挨拶で剣呑になることもなく、同席を勧められ笑みで返礼し。
「お言葉に甘えて。」
席に腰を掛ける際、忍んで近づいたこともありスタッフに椅子を引かれることもない。
腰を下ろし少ししたところでメニューを持ってくるのに、ペラリと開き。
「彼女と同じものを。」
肉料理を選ぶことなく茶のみを希望したのは、純粋に目的がセリアだけだったからに他ならない。
他人が距離を置いたところで頬杖をついて眺めてくるのに、片目を閉じた笑みを浮かべて、少し首を傾げて返し。
「お互いにプライベートが重なるなんて珍しいですわね。
まだ魔族をブッ殺してる時のほうが顔を合わせそうなものですのに。」
クスクスと笑っては、ポットとカップを運んできたのに合わせ、琥珀色のそれが満ちたのを待てばカップを持ち上げ。
ふぅ、ふぅ、と少し冷ましながらもスーッと半分ほど飲み干す。
肉料理と赤を普段口にしているせいか、ストレートなそれでもわずかな甘みを感じた。
「でもセリア、こんなところでのんびりしているだけなんて勿体ないでしょう?
好い身体をしているんだからもっと楽しむべきですわ。」
闘争 セックス 肉 で人生を満たすメイラは、セリアに茶の一杯よりも
私たちはヤるべきことがあるはずだと明け透けに語る。
お勧めのお店がないなら紹介しますわよ?とすら言うほど。
■セリア > 「襲撃かと思って驚いたわ。人間はさておき、私達は魔族にはよく恨まれてるだろうし…」
最近は魔族もよくこの王都に出入りしているから尚更。
自身と同じものを注文する様を見て、ついでにメニューを受け取って何とはなしに広げる。
そこに書かれた肉料理の一種を見て、そういえば目の前にいる彼女が好きだという話を人伝に聞いたことを思い出した。
メニューを店員に返す。
此方の視線に応えてか、ウィンクのようにしながら、小首を傾げる様も妙に似合っていて、戦場での姿と異なる一面を見てしまったようでつられるように微笑んだ。
注がれたばかりのメイラのものに対して、此方はやや温くなっている。
もう一杯、と勧めてくる店員を、大丈夫、とやんわり断り、再び2人きりとなった。
「本当ね。まぁ私も、いつもいつも此処にいるわけではないのだけれど…」
明け透けな語りはむしろ好ましくも感じる。
誰が相手でも取り繕わずに胸の内を語ってくれる、そんな彼女をセリアもまた気に入っていた。
オススメのお店と言われて少し考えていたが、ふと意味深に微笑むと片手をメイラに向けて伸べる。
「あら、好い身体をしているのはメイラも同じだと思うけど?………ふふ、そこまで言うなら、メイラが相手をしてくれるかしら」
「ここで会ったのも何かの縁、ということで。…親睦を深める為にも、如何?」
避けられなければ、テーブルの上。
彼女の片手を絡め取り、指を絡めるようにして繋ぎ合わせる。艶めかしくもある仕草で、静かに誘い込むようにして反応を窺う。
■メイラ・ダンタリオ > 魔族に恨まれている。
その点で言えば肯定以外にありえない。
況してやメイラはセリアよりも根深く魔族からの恨み辛みはあるだろう。
力が発揮できずとも、ナイフの一突き 毒の一滴がある。
であるからこそ、メイラは静かな平穏よりも、闘争と性欲で語る。
黒髪の長い姿と銀髪の令嬢が向かい合いながら、物騒な話と性の話を明け透けに。
少し目立ちながらもお互いに気にすることもなく談笑を。
お勧めの店とやらになった際は、男娼と娼婦どちらがお好みかしら?
と広げるつもりだったメイラに対し、セリアはむしろ話を一本にまとめてきた。
爪と虎皮模様のタトゥーが広がった腕先に絡めてくる、銀髪令嬢とは違う硬い指先。
武具と闘争を嗜んだいい手だと想っていると、こちらでむしろ恋人繋ぎに変え。
「あら、誘われてしまいましたわ。」
絡め合う手を軽くにぎにぎと確かめながら、カップの茶を飲み干してから戻し。
カップで隠れた口元が離れた際、見えるそれはギザ歯が綺麗に噛み合った悪魔的な口元だった。
「ならきっと、セリアが休憩を求めても止めるつもりもありませんわ。
参りましょうか。良い娼婦宿を知っていますからお部屋を借りましょう?」
そう言って席を立つと、テーブルに代金を二人分の代金を載せてエスコートを。
手を差し出して迎えたなら、腰に手を回すなり、腕を絡め合うなりして歩き出す。
「出会って間もなく宿だなんて、流石わたくし達って騎士ですわね。」
互いに仕事には不真面目で真面目なタイプ。
しかし離れたら考えることがこれなのだ。
ボディラインがわかりやすい体型の二人が、黒と銀を寄り添わせながら出ていくと何人かは視線を向ける程度には。
お互いに目を惹きあって遠ざかり。
■セリア > 遠征とあらば、魔族・魔物の巣窟で剣を振るう身。きっと彼女も似たようなものだろう。
恨み辛みを募らせた2人が、平和な場所で談笑する。そんな光景は、一方が動くと同時に少々異なる空気へと変わった。
話を相手方が広げるまでもなく、此方でまとめる。
つまりこういうことが聞きたいんだろうと、察する能力は割とあるのだ。
腕先に手を絡めると、そのまま恋人繋ぎのように絡む手指。ふふ、と小さく微笑んで、にぎにぎとテーブルの上で睦むように握り合う。
「そんな話をして、誘われないとでも思っていた? まだまだ私を知らないのね、メイラ」
カップの中のお茶を飲み干す。
代金を2人分、払ってくれたならお礼を言って、差し出された手を取り立ちあがった。
肩から露わになった素肌を絡め合い、恋人繋ぎの手はそのままに。2人の女が寄り添い合いながら店を後にする。
「そうね。……騎士らしく、しっかり交流しましょうか」
戯れのような言葉を交わしつつ、向かう先はとうに決まっている…
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からセリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。