2020/05/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にユースルヴェグさんが現れました。
■ユースルヴェグ > ここが人間の街か、と物珍しそうに女は周囲を見回している。
ダークエルフの森を出て、エルフや人間の街を攻めたことはあるが、住み暮らすのはこれが初めて。
石造りで、どこもかしこも重々しいと、女は銀色の眉をしかめている。
幾人もの奴隷と共に、既に居館は手配されているとのこと。
人の街で暮らしてみたいというのは、女のわがまま。
このところ、血を湧き立たせる戦争もなく、血とカラダの疼きを持て余している…。
何か暇つぶしでもないものかとの思考の果てに、この街の風聞を耳にし…女は居館を手配させることにした。
人間の街にて、羽目を外してみたいと思う程度には、同族の男達を相手に手柄を競い軍功を争うことの疲れは…我知らずいつしか重たくのしかかっていた。
女は、石畳に軽い足音をたてて。
ゆっくりと手配された居館のあるべき場所へとすすんでゆく…。
■ユースルヴェグ > 用意された馬車から降りたのは富裕地区に入ってから。
そこからここまで歩いたのも暇つぶし。そして、物珍しさが手伝ってのこと…。
「フン…。何もかも重苦しい…」
口では、石に囲まれたような人間の街に文句をつけているけれど、猫のような金色の瞳はどこか楽し気で。
故郷の森の閉塞感はここにはない。故郷の森では得られない解放感が、今の女にはとても心地よくて…。
やがて眼の前に、瀟洒な白い邸宅が現れた。
それが、女に用意されたこの王都での居館。
「ふぅん…」
蔦の絡まる鉄格子の塀は、緑の多い庭を外からでも見ることができた。
けれど、庭の緑が居館の様子をうかがわせることは許さない。
それは、女にはことのほか気に入ったよう…。
そうやってしばらくの間、女は新しい己の居館を、車寄せへと続く表門の前に立ち、眺め楽しんでいる様子…。
■ユースルヴェグ > 銀色の髪の流れを一度かき上げそして背へと流し。
女は表門をくぐる。
車寄せへと近づくころには、気配を察した者達が、館の中から現れた。
奴隷達に鷹揚に手を振りつつ、女は新しい住処を、今度は中から確かめるのだろう…。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からユースルヴェグさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にプレストさんが現れました。
■プレスト > 本来は平民だが、服装と偽の身分証で偽装して富裕地区に入り込んだ男がいた。
何をするでもない、ただ小銭を拾いに来ただけ。それらしい服装と錫杖を手に、そして足元に寄付を募る小さな箱を置いておく。
裕福な層であれば、気紛れ程度に小銭を投げ入れてくれる。
富裕層の小銭も平民である自分からすれば十分な金だからたまらない。
「ありがとうございます、神のご加護を貴方に。」
寄付を入れた相手に頭を下げて聖印を切る。
安くはない袖の下を通したとはいえ、十分以上に元は取れた。足元の箱には、平民なら1か月くらい遊べるゴルドがたまっている。
足元の箱の横には、『相談等承ります』とも書かれた看板が立っている。
自分が胡散臭くとも、服装とこの国での宗教、ヤルダバオートへの信用、信頼は高い。
それらしい行動さえとっている間は、安全も保障されている。何より、富裕地区では兵士による見回りも活発ではあるから安全だった。
金は十分に集まってきた。後は女でも引っ掛かればくらいの気持ちで道すがら佇んでいた。
■プレスト > 「いつもありがとうございます。神は貴方の善行を見ておられます。」
今少なくないゴルドを入れていった老人には見覚えがあった。
だからいつもありがとうございます、と。顔を覚えている相手にだけは少し違う言葉をかけてまた礼と聖印を切る仕草。
錫杖を路面で軽くたたき、先端についた鈴を鳴らして見送る。
相談を持ち掛けられることも無いが、まぁ十分ゴルドもたまった。
特に目ぼしい獲物もいないなら、衛兵や見回りに捕まる前に消えるのが得策だろうか?
日はまだ高い、もう少し人の往来が落ち着くまでの間粘ればもう少し楽に暮らせる金額は手に入る事だろう。
どっちを取るか悩んで、もう少し金を集める事にした。金は力と言うか遊ぶための力なのだ。
たくさん集めておいて損はない。
■プレスト > ゴルドをため込んだ箱を小脇に抱え、富裕層が住まう地区から抜けていく男。
その夜は酒場で豪遊したとかしなかったとか。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からプレストさんが去りました。