2019/12/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2【イベント開催中】」にシェレグさんが現れました。
■シェレグ > 今日も今日とて完全拘束状態で檻の中にいる少女。
無論、己の意思でこんな所にいる訳ではないが、本日は普段の凶暴さが些か抑えられ気味。
「………、」
お腹が減って力が出ないのだ。冗談でなく。
それなりの見目を売りに陳列されていたが為、最初は程々に食料も与えられていたが、
ここ暫くは死なない程度に食料を与えられる程度。
拘束から抜け出そうとする事は諦めてはいないが、それでも檻を壊さんばかりに暴れる程の体力もない。
■シェレグ > ここまで暴れる気力を奪えば表に出しても大丈夫だろう、等と店の男達が離れた位置で
話しているのが聞こえ、耳がぴくりと揺れる。
柱に繋がれていた鎖を外し、檻ごと持ち上げて移動が開始される。
浮遊感が妙に胃に来て気持ちが悪い。
「…うぅ……、」
噛ませられた猿轡の奥、くぐもった声が洩れた。
それを聞いた男達が馬鹿にしたような視線を投げてきて。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2【イベント開催中】」に刀鬼 紫沙希さんが現れました。
■刀鬼 紫沙希 > 奴隷商の一行の行き先を阻むかのように現れた一団。
着流しの鬼を中心に、子分たちが取り囲む。
皆、東方の装束を纏っており、この辺りでは否応なく目立つ集団であった。
「兄さん、その折の中の娘さんは売り出し中かい?」
一団の中のキセルを咥えた鬼が奴隷商の支持役と思われる相手に声を掛ける。
着流しの鬼は低い声ながら、ゆったりとした口調で話しかける。
但し、腰には白鞘を下げており、子分たちも一様に強面で。
■シェレグ > 少女が入れられているのは鋼鉄製の檻。重量もそれなりで男3人がかりで運ぶ様な代物だ。
行先を阻まれ、足を止めれば揺れる檻の中、完全拘束状態にある少女はふんばりも利かず、
体が底板を滑り、がしゃん、と少々派手な音を発ててた。
店の奥側から、店主である男が愛想の良い笑顔を浮かべて肯定を返す。
『気の強い娘でしてねえ、ようやく大人しくなりましたので目玉商品として表に出している所ですよ。』
さも調教等々が済んだ、とも取れる様な曖昧な言い回し。
無論、調教等一つとして施されていないし、それ所か凶暴な獣の様な少女を持て余していたのだが。
■刀鬼 紫沙希 > 「ほう…。」
着流しの鬼は、牢屋の中で転がっている少女を首の角度を上げて見上げる。
頑丈な檻の中で雁字搦めに拘束されている様はどうみても獰猛な野獣を運ぶかのようで。
「そんなに大人しくなったのならここでどの程度の出来か見せてもらえるか?
無論、その分の手間賃は上乗せしよう。
ただまあ、俺も商いをしている身。
もし俺を謀っていたとなればそれなりの代償は払ってもらうよ?」
鬼はけらけらと楽し気に笑っているが、目には独特の力強さが漂っている。
周囲の子分たちも鬼の感情の変化に敏感に反応し、剣呑な気配を纏う。
■シェレグ > 態と曖昧にした言い回しに客が引っ掛からない――それ所か、危うい雰囲気すらある、と
思考の外で感じた瞬間、店主は動揺する様子もなく、にこにことした表情で言葉を続ける。
『大人しくなったとは言いましても、お客様がご覧になっている通り拘束せざるを得ない程度には
跳ねっ返りでしてねえ…。そう言った方々向けの娘ですので、大人しいのがお好みでしたら
他のものをご用意させて頂きますよ。』
すぐ様、真実を交えた言で新たなる顧客を捕まえるべく売り文句を口にする男。
檻の中でそれを聞く少女は、猿轡を噛まされた唇の端を皮肉げに歪めて鼻で笑って。
微かな音は店の外の音に紛れてしまうかもしれないが。
■刀鬼 紫沙希 > 「いやいや、ご店主よ。」
鬼は剣呑とした空気を取り外し、青い瞳を細めて見せる。
「俺は別に大人しいのが欲しいとは言ってねえよ。
跳ね返り大いに結構。
うちは何分頑丈な方が嬉しい方でな。
その娘を買うよ。
幾らだい?」
鬼は懐から取り出した手形を手に、少女が入れられている檻へと近づく。
担ぎ役の男たちが嫌そうな顔を見せてもおかまいなしであり。
「どうだい、おまえさんもたまには猿轡が無い方がいいだろう。」
鬼は檻の隙間から中を覗き、楽しそうに声をかけた。
■シェレグ > 『私の早とちりでしたか。これは失礼致しました。』
怒らせてはいけない部類の相手だ、と訴えかけてくる勘に従い態度には出さずとも慎重に言葉を選ぶ店主。
少女が元冒険者である事等を伝えた上で、吹っ掛ける事はせずに相場の金額を相手へと伝えて。
視界を遮られてはいても、視線が向けられた事には気付く。
「………―――。」
かけられる楽し気な声に噛まされた猿轡をぐう、と噛み締めれば声の聞こえた方向から、つん、と顔を背けた。
折角纏まりそうな商談をふいにしそうな己の態度に店主が『きさま!』と声を荒げるのもお構いなしである。
■刀鬼 紫沙希 > 「元気そうでなによりだ。
そうだな、猿轡だけ外した状態で檻から出してやってくれ。」
反抗的な態度の少女を鬼は大層気に入り、店主の言い値より気持ち上乗せした金額を書いた手形を渡す。
この場で渡すには少々大層な金額。後日屋敷かどこかで換金してもらうことになる。
檻から降ろされ、口だけは自由になった少女。
逃亡を防ぐため、雁字搦めの拘束はそのままであるが。
「さて…。
俺は名を刀鬼 紫沙希と言う。
これからその鎖が外れるかどうかは君の態度しだいと言うわけだが。
君は名をなんという?」
鬼はその場に下ろされた少女のまえにしゃがむと、声を掛ける。
上機嫌な表情の鬼、少女はどう出るだろうか。
■シェレグ > 店主は相手の意欲を削いでいない事が分かれば怒気を抑えて溜め息を吐く事になるのだろう。
渡される手形に記載された金額を見れば僅かに目を見開いた後、手下へと渡した後、
相手のやりたい様にと指示を出す。ごとん、と重い音を立てて降ろされる檻。
中から引き摺り出され、食事以外では久々の解放感を味わう口許にゆるゆると息を逃がして。
「――――……シェレグ。」
たっぷりと間を空けて、不服そうに名乗る。
未だ目隠しで遮られてはいるが、顔の向きは音から判断した相手のいる方向。
■刀鬼 紫沙希 > 「シェレグか、もう息苦しい思いをすることはないぞ。」
鬼は意気揚々と、不機嫌オーラの少女の視界を自由にする。
商談が成立した奴隷商たちは後でクレームが付いても溜まらないとばかりに足早に離れようとしていた。
無論、それを鬼の一行が止めることもせず。
「さてシェレグ。
お前さんは今日から俺のモノと言うわけだが。
大人しくできるか?
出来るのならその拘束具を外してやるし、出来ないのならそのままだ。
そうだな、嘘をついたとしたら歩けなくする程度の措置は取るかもしれねえな。
どうだい?」
鬼は少女の目の前でしゃがんだまま、状況を確認する。
反抗的な少女であるが、歯向かうのならば力ずくで押さえつけるのも一興である。