2019/08/14 のログ
レヴィア > 富裕地区の大通りを颯爽と歩く、共に何匹か小さな蝙蝠を従えて。

今宵は普段なら絶賛お断りしている立食でのパーティーに招かれて、嫌々でもないが嬉々としてでもなく、どちらかと言えば仕方ないなぁーって顔でとある貴族の屋敷で一通りを終えて、愛しの我が家に帰宅しているところである。

断らなかった理由なのだが……
古くからの知り合いというか、顔見知りというか、その昔の教え子に呼ばれてで、小説の宣伝するよ?着ていく服装は適当なので行くよ?本当にいいね?と念を押して、それでも先生なら!と言われてしまったからで……。

王城にいかねば良かった。
王城でまさか教え子とあるとは思わなかった。
更に言えばまさか教え子が此処まで立派に成長しているとは思わなかった。

「うーん、私もだいぶ年をとったみたい?吸血鬼にそれがあればだけど……。」

時の流れと言うものの残酷さを目一杯味わって、思い出すのは生徒として色々と教えていた時代の貴族の姿、あんなにちっちゃくて可愛かったのに、と思わず……溜息。

多少涼しくなり始めたとはいってもまだまだ生ぬるい夜風にワンピースの裾をひるがえし、自慢の脚線美を惜しげもなく晒しながら、次が万が一発生した場合の為に仕立て屋を呼んでもう少し社交場に相応しいドレスを仕立ててもらおうかな?と反省しきり。

今夜は最後の最後まで服装決まらず、昔着ていたドレスは蜘蛛の巣が張って切れなくて、仕方なく普段着を使い魔達を使ってそれっぽく見せたドレスでの参加、今はもう普段の黒を基調としたノースリーブのワンピースに戻していて、こういう横着もダメなんだろうなとか考えた。

さて場所は大通り

ただ真っ直ぐに重たい気持ちを抱えたまま屋敷に真っ直ぐと帰るには少々暇を持余し、砂糖菓子かパンでも買って帰ろうか?そんな心算でこれからのことを考えると足取り重く、一歩一歩その重たい足を引き摺り、夜のウィンドウショッピングと洒落込んでいる。

是がお茶会の後でなければ、等と思うたびにルージュをひいた唇から溜息を深く大きく吐き出して、人差し指で皺の寄りそうな眉間をぐしぐしと解すのであった。

レヴィア > 何かを良い事を思いついたと言わんばかりに、両手を小さくパンと打ち合わせて、縦に頷く。

面倒臭い事は明日にまわして、今夜は砂糖菓子と炭酸水でパーティーするしかないと、パーティーするしかないと。

炭酸水の残りは確かある筈で、ないのは砂糖菓子と出来れば乾燥させた果実と後は発酵食品でチーズが有れば最高で、ああ、チーズは地下室に幾つか塊があったはず……でもチーズが有るならパンが欲しい、焼く?でも小麦粉とか……。

ふむ、美味しいものと可愛いものを頭に浮べると元気になるなぁ!と先程よりは足取り軽くして、鼻歌を歌いながら屋敷の方へと消えていくのであった。

途中で、慌てて引き返し、諸々を購入して改めて帰路につくことだろう。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からレヴィアさんが去りました。