2019/08/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 高級娼館」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
ギュンター・ホーレルヴァッハ > 昼間の会議の後。此方の思惑に気付いていたであろう官僚や、目を賭けている軍の士官達を招いた夕食会。と、いうのは建前で早々に夕食を済ませた一向を娼館へと連れ込んだ。
彼等は計算高く、愛国心もあり、優秀である。しかし、聖人君子ではない。
豪華な夕餉と、極上の娼婦。そして金貨の袋を握らせれば篭絡は容易かった。その代償も"己が設立する師団編成に助力して欲しい"という軽いものだった事が、彼等の気を緩めたのかも知れない。

「……だが、一度受けた恩義を忘れられる程、彼等は非情になり切れない。味わってしまった快楽を早々に手放す事も出来ない。一度だけ、少しだけというものが、どれ程危うい事であるのかを知る程、彼等は挫折していない」

各々が個室に消えた後、待合室を兼ねたレストルームで一服。舶来品の甘ったるい匂いを漂わせる葉巻から紫煙を吐き出しながら、上機嫌に柔らかなソファに身を沈めた。

今夜は気分も良いし、此処で一晩過ごすも良し。屋敷で仕事に励んでも捗るだろう。
取り敢えずは、此のテンションを維持すべく酒でも嗜もうかと、部屋に備えられたベルを軽く鳴らした。

ギュンター・ホーレルヴァッハ > 涼やかなベルの音が鳴り響き、一拍の間も置かずにメイド服姿の娼婦が現れる。
こんな所迄拘っているのか、と娼婦を一瞥し――

「…果実酒を一杯頼む」

チップ代わりに金貨を握らせれば、恭しく一礼したメイドは音も無く部屋から立ち去っていく。
酒が来るまでの間に、今夜連れ込んだ者達の経歴を思い返しつつ、再び甘ったるい紫煙を一つ吐き出した。