2019/07/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2【イベント開催中】」にレヴィアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2【イベント開催中】」からレヴィアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にレヴィアさんが現れました。
■レヴィア > 活気が有る、精力が漲っている、禍々しい、歪んでいる、堕ちている、堕ちていく、沈んでいく……どれもこれもが言葉として欠けたパズルのピースにピッタリと嵌りそうな空気を嗅ぎ取り夜の富裕地区を散策するのは吸血鬼。
始祖、吸われ吸血鬼になった者とは違い、生まれながらにして吸血鬼、若しくは人でありながら吸血鬼と堕ちたもの、どちらかはもう昔の事で憶えてはいないのだけど、そんな生い立ちの吸血鬼であり小説家、或いは貴族のご子息ご令嬢相手の家庭教師、いいえヤッパリ小説家である吸血鬼は夏の暑さ対策に随分と身軽な服装で、ある意味富裕地区の雰囲気から外れた服装で、そんな王都特有の禍々しい空気を楽しみながら、小説のネタを探している。
「――…あー………なんでしょうかこの空気。ピリっとしていて、どろりと熱く、まるで煮え滾った珈琲のような?……うん、今の表現はいい、後で使いましょう。」
歩く度にふわんふわんっと長い黒髪を紐で結わいて創ったポニーテール上下に揺らし、時々足を止めては唸って、只でさえ怪しいのに何時も以上に怪しくて妖しくて、通り過ぎる人々が妙な視線を送ってくるが、マイなペースは乱れない。
丁度家庭教師の仕事もゼロ、逆に師事する人間もゼロ、売れすぎ……売れない三文小説もそろそろ売れ行きが鈍ってきたので編集の方に新しいの早くして早く!と急かされて、で、今夜はその小説のネタになりそうなお話を探しに来たのだった……今思い出した…ただの散歩ではなかった。
でも足取りは軽く、矢張り散歩と変わらず、少しだけ周囲に視線を配り、可愛い子が居れば軽くばちこんっとウィンクなどして、本を読みそうな人が居ればじぃっと観察し、夜の富裕地区を只管に歩く。