2019/04/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2【イベント開催中】」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 連日連夜続く婚礼の儀と晩餐会。
今宵も、懇意にしている貴族が公主を娶ったとの事で披露宴を兼ねた晩餐会に訪れていた。
華やかな宴。着飾った紳士淑女。美しい花嫁や、晩餐会に訪れた帝国の公主達を下品な目で眺める貴族から衛兵などなど。
浮ついた空気と豪勢な料理の山の中で、忙しく貴族達の間を歩き回っていた。
「……ええ、農場への融資の件は後程担当の者に伺わせましょう。……と、これは失礼。アルテンブルク公もお見えになっていたのですか。御息女も大層美しくなられて、装飾品も霞む様ですな」
金の無心。世間話。娘を己に近づけようとする貴族に、一族との縁を求める公主達。
固定されたにこやかな笑みで目まぐるしく応対を続けていたが、新郎の友人とやらの貴族の挨拶が始まったのを良いことに人の輪から抜け出した。
「……すまないが、果実酒を一杯貰えるかな。少し薄めで構わない」
壁際に置かれたレストスペースに腰掛けると、控えていた給仕に飲み物を頼んで一息。
流石にぐったりとした様子を見せる訳にはいかないが、僅かに疲労の色を滲ませた溜息を吐き出し、ぼんやりと視線を会場に向ける。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > とはいえ、多くの貴族が王都に集まっている現在では、晩餐会に顔を出すだけでも得られるものは多い。
貴族達との親交を深め、王国軍の要人達と挨拶を交わし、縁戚の者達と近況を語らう。
王国中を移動する事の多い己にとって、こういった社交界で得られる縁というのは中々に貴重なものでもある。
「…取り合えず、王城や軍の司令部には挨拶に行っておいても良いかもしれんな」
己の立場からすれば、寧ろ挨拶に訪れる者を迎えるべきであり、此方から態々出向いて頭を下げる必要は無い。
しかし、大貴族の嫡男である己が此方から出向くという事自体が大きな手土産になる事もまた事実。
今夜言葉を交わした貴族達の趣味嗜好を調べさせねばな、と思考しながら、運ばれて来たグラスを傾けて喉を潤した。